酎天おやじの人間風景

他人に合わせることが苦手な酎天おやじ。
酎天おやじがこれまで見た人間や風景、これから会うであろう人間や見る風景。

金と知恵と汗

2008-11-29 14:40:04 | ひとりごと

Health_0134 昨日から今日にかけて、何かはっきりしない天気で、急に雨が降ったり、太陽が顔を見せたりと猫の目のように目まぐるしい空模様ですが、今はどんよりとした冬の空です。

昨日は小学校の避難訓練に出かけていたら、『50歳代女性、ヘルニアで動けなくなったもよう。』という指令が入り、出動しました。

現場まで約10分、着いてみると玄関で動けなくなっている女性を発見、『大丈夫ですか?』と声をかけると『大丈夫ですが、右足には触らないでください。』ということでした。

スクープストレッチャーでゆっくりとすくい上げ、QQ車内に収容しましたが、かかりつけ病院を聞いて、チョッと困った・・・管外の病院へかかりつけで、連絡をしてこれからいくところだったとのことですが、管外の病院へ行くのはいいが、地元の人員が足りなくなる。

緊急性があったり、緊急度+重傷度が高かったりすれば文句なしに『即、搬送開始』ですが、痛みはあるが、命に別状ないという状況が『高規格QQ車で3名出場でなく、2BQQ車でも大丈夫では。』と考えると迷ってしまいました・・・ここでもっと人員がいたら、希望の病院や専門科のある病院へ即搬送することができるのにとマンパワーの不足を感じました。

結局はそのまま、3名で搬送し、搬送先病院の滞在時間6分で引き上げてきました・・・これから地元の病院や診療科の減少や廃止が増加すれば、管外の病院へのかかりつけが多くなり、家族が病院手配を行っているという事案が増えてくるのではと思っています。

1回の管外搬送で1時間~4・5時間を要するので、その間の空白を埋める対策を立てておく必要があります・・・いままでにも転院搬送がほぼ同時に発生し、QQ車がほとんど管外に出払ったこともあったので、今までのQQ体制を根本的に見直す必要性を強く感じます。

ここでもマンパワーの不足と財源の不足がネックとなると思いますが、知恵と汗だけではどうしようもない問題ですので、の問題も含めて真剣に考えなければ、地元の病院間でもたらい回しが起きたりすることが考えられます・・・病院との本当に顔の見える関係を構築し、QQ隊からの情報で”軽症”とわかれば、専門外でも診てもらうように要請するというようなことも考えねば。

また、新型インフルエンザやインフルエンザ疑いの発生があった場合、QQ車とQQ隊員が消毒のために出動不能となり人員不足となリ、災害現場に出動できなかったり、人員不足で災害などへの対応が送れて大惨事となったりすることも考えらるので、早急に現場レベルで考えなければならないことだと思います。


ム〇ウハップ

2008-11-27 12:56:02 | ひとりごと

Fuyu_0700 こんにゃくゼリーの製造は再開されましたが、”硫化水素(H2S)”事故の一方の材料であるム〇ウハップの製造中止が決まったようです。

今まで100年余り、事故などなかったみたいだし、腰痛や肩こりなどに効くということや家庭で簡単に温泉気分を味わえるということで結構愛好者も多かったみたいです・・・俺も何回か購入したことがあり、あの硫黄の臭いに温泉気分を感じたこともありました。

原材料が硫黄と生石灰などということですが、他の温泉場で販売されている”湯の花”なども販売中止でしょうか・・・硫黄や生石灰は単独でも個人で手に入りますよね。

今回は確かに自殺の材料として使われたということは否定できません・・・巻き添えなど社会問題化したことを踏まえて、ドラッグセンターなどでの販売自粛したことも仕方ないことだと思います。

それにしてもインターネットなどで『練炭自殺より簡単』という間違った書き込みをした人間は許せません・・・『自殺はやめたほうがいい。』というならともかく、簡単できれいに死ねるみたいに思わせる書き込みは許せないし、俺のQQ活動に経験からもそんな自殺方法はないと思います。

また、練炭自殺が巻き添えを絶対に出さないということはいえませんが、硫化水素自殺の場合は、マンションなどの集合住宅での不特定多数の住民の巻き添えや救助に入った人を巻き込んだりと実際に巻き添えの犠牲者は多数出ているのが現実です・・・マスコミや行政は対応策や予防策でなく、ただ騒いでいるように思えました。

今回は製造業者が販売自粛が介助されても、倒産などという間違った情報など誤解から返品が止まらず、自主的に製造中止を決めたということですが、それは業者の判断だということで、外部からあれやこれやということではないと思います。

製造業者も昔とは違い、今の段階で行える事故防止策は考えていると思いますが、こんなことで製造中止ということでいいのでしょうか・・・練炭自殺での練炭や七輪、縊死のロープなど、原因になったものが全て販売中止となる状況となったら困ると思います。

消費者の中にはそれらを必要としている人もたくさんいると思うし、このような間違った情報の犠牲となって商品が店頭から消えたり、製造や販売の仕事がなくなっていくということの責任は誰が取るのかと思うと怒りが湧いてきます。

こんにゃくゼリーの件ではインターネットなどでも製造販売存続の要請がたくさんあったようです・・・間違った情報を流すのも、流行品やブームを作るのもインターネット、情報の取り扱いや正しいかなど判別が難しいと感じるし、最終的には購入者の自己責任ということでしょうか?

俺たちにできることは、マスコミや行政を含めて社会全体で、自殺はよくないし、そんなに簡単にきれいに死ねる方法はないということを知識として広めていくべきだと感じます。


こんにゃくゼリー

2008-11-26 17:13:11 | ひとりごと

S159 今日は穏やかないい天気でした。

インターネットで『こんにゃくゼリー販売再開』のニュースをやっています・・・今年の夏までに幼児や高齢者、17人の人が亡くなったという消費生活センターの報告が出ていますが、実際はもっとあるのではといわれていました。

また、窒息の危険性が高いのは、こんにゃくゼリーより、餅やパンなどのほうが多いという統計も紹介され、QQの分野ではこんにゃくゼリーだけを悪者とするのではなく、他のものの危険性も議論するべきという話がなされていました・・・俺も餅やチマキ、食パンの窒息事故には出動しましたが、まだこんにゃくゼリーの事故には出ていません。

でも犠牲となったのが幼児や高齢者という生活弱者ということでマスコミが大きく取り上げたということで、消費者行政担当大臣が製造元の社長に再発防止の要請をしたようで、製造中止というような報道もなされています・・・俺的には、買って食べる人が注意すればいいと思うので、製造中止などの必要はないと思っています。

要請としては、パッケージ正面や裏面への警告表示、個別の包装への警告文印刷などがなされたようです・・・業者側は再開に当たり、パッケージ正面に『小さなお子様や高齢者には絶対に食べさせないでください。』という警告文と裏面に『凍らせると硬さが増すので凍らせないでください。』ということのようす。

でも文字の読めない幼児や咬むことが困難な高齢者などに小さな文字で書かれた警告文を読むことができるのでしょうか?

また、個別の包装への警告マークが幼児や高齢者に理解できるのか、これも疑問です。

それでも一つ評価できるのは、原料のこんにゃく粉を減らし、ゼリーを少し柔らかくするという対策をとったことです・・・小さく咬み飲み込みやすいということだと思いますが、硬いと取り出しやすいということもあり、柔らかい塊りの場合、吸引チューブが詰まり吸引できないという心配もあります。

これからも再び起こるかもしれない窒息という不幸な事故を防ぐためには、製造側からだけでなく、窒息事故に対応する医療やQQ,介護側からの意見も聞きながら、根本的な問題の解決法を模索していってほしいと思います。

業者と行政の今回の対応は消費者側の自己責任というか、買った側が気をつけてくださいといっているように見えます・・・性急な解決法と販売再開で窒息事故の再発など後悔することがないことを願っています。


勤労感謝の日

2008-11-25 17:20:18 | ひとりごと

Fuyu_0406 昨日、夕方前までQQ3件で、静かな勤労感謝の日でした。

夕方になって『80歳代男性、転院搬送依頼。肺炎のもよう。』ということで出動しました・・・病院に着くと、NsもDrも『早く運んでくれ。』というだけで、入院患者なのか、どういう症状なのかさえ教えてくれず、上から目線でした。

酸素ボンベをNsが持ってきたので、Drに酸素投与量は10リットル、SPO2が60%台ということであれば心配だということで、Drに装着中のO2マスクを『QQ車まで貸してください。』といっても、『うちの病院のだから外して。』ということで外されてしまいました。

まだまだ顔の見える関係ができていない医療機関や医療関係者も多いのだなと残念で情けない気持ちになりました。

次のQQは『生後2ヶ月の男児。顔面蒼白。』ということで、現場に着くと顔色もよく、特に気になるような症状も見られず、SPO2も100%で、抱き上げてあやすと笑ったので、両親に『今のところ外形上は心配ないですね。小児科が少ない上に、今日は祝日なので病院手配に少し時間がかかりますよ。』と説明し、病院手配をしましたが、当番病院は外科のDrのために診ることができないということで、出産した病院への手配を依頼し、20分後くらいに搬送しました。

診察に出てきたDrが『2ヶ月過ぎたら産婦人科では診れないよ。』ということでしたが、診察をし、異常のないことを確認した上で、『心配だったら、明日でも小児科の専門医を受診して。』と俺と同じことを言っていました。

今回のような症状のない傷病者を病院へ受け入れ要請する場合、病院側から『なんで。どうして病院なの。』といわれることが多く、病院手配に一番苦労するところです・・・今回は受け入れをしてもらい、診察してもらったことに非常に感謝です・・・症状がないといっても家族にとっては一大事、病院が決まらず、QQ車が道路上で待機すると心配する家族と受け入れ病院の板ばさみという関係になり、QQ隊として同乗した家族への説明に非常に困るのが現実です。

そして今朝3件目のQQ要請、『70歳代女性、肝性昏睡のもよう。』ということで現場到着しましたが、意識レベルはⅢ桁、ベッド上に横たわっていました・・・肝性昏睡だという通報だったのですが、低血糖のような感じも受け、あとから肝硬変糖尿病の既往があると聞き、納得できました。

傷病者が病院の関係者だったので、病院手配もされていて、搬送するだけのような感じでしたが、1件目のような上から目線ではなく、聞きたいことは教えてもらったので、気持ち的にはいいでした。

これからも土日祭日のQQでは、受け入れ病院の確保に苦労することが予想でき、専門医でなくても一応診察し、専門病院への転送や転院搬送をする手順など、もう一度、地元の医療機関とQQ隊との顔の見える関係の強化を行うべきだと感じました。


なかったことに

2008-11-22 16:35:06 | ひとりごと

S154_013 QQ車の事故のニュースが続いて出ています。

今月8日に5歳の女の子と接触事故、18日には静岡で乗用車との衝突事故と神奈川での女子大生との接触事故、21日に軽乗用車との衝突事故と4件が報道されています。

QQ車と乗用車の衝突事故の2件とも、交差点での事故であり、交差点進入が普通の運転とは違うという俺たちが最も注意を要する緊急車の運転技術です。

また、歩行者との接触事故も交差点での事故であり、こちらはQQ車側の責任といわれても仕方ないかもと思っています・・・サイレンを鳴らし、前照灯、回転灯をつけ、緊急自動車の要件はクリアしていたとしても、QQ車は最優先ではなく、歩行者に注意を払い、事故の回避を図るべきだと考えています。

特に5歳の女の子の場合は、大人が守る必要があると思います・・・だってQQ車は弱いものの味方のはずですから。

でも神奈川の女子大生のように携帯用の音楽プレーヤーで両耳を塞ぎ、QQ車のサイレンに気付かなかったというのは歩行者としてもチョッと問題のような気がしますが・・・。

QQ機械員に限らず、誰も好き好んで事故をするわけではなく、注意をしていても事故をすることはある、それでもやってしまったときは、正直に反省をする・・・決してなかったことにはならないということです。

言い訳をするつもりはありませんが、近頃の一般車両の運転マナーも悪くなってきたように感じるのは俺だけではないと思います・・・一般道や高速道路を問わず、ウインカーを出さずに急に車線変更をしたり、割り込んだりということが多くなっているし、QQ車に進路を譲ったのを自分にだと思い、脇に避けた車を追い越していくなど信じられない場面をたくさん見ます。

また運転中の携帯やハンズフリーでの通話やメールをうっていたり、化粧をしたり、弁当を食べたり、新聞を読んだりと信じられないような場面に遭遇したことがある人もいるのではと思います。

だからといって、いかなる場合も事故を起こしたらいけないということはわかっています。

QQ車で現場に出動中は、色々な場面を想定しながら交差点へは進入するし、必ず機械員と2人で左右の確認をしますが、傷病者をQQ車内に収容し処置中、特にCPAの時は機械員1人しか前を見ていないために、1人の目に頼るしかないのは現実です・・・だからといって、機械員1人に責任を押し付けるのではなく、QQ隊3人はチームだから何かあったらチーム全体の責任だと思っています。

今回の事故では機械員の実名が報道されていますが、事故を起こしたらいい悪いは関係なく、これからもこのような対応となるのであれば、先ずは事故を起こすことの無いようにチームで気をつけるよりないと感じます・・・これからも自分の車と緊急車の運転は違うのだということを強く教えていかなければということを切実に感じます。

明日は我が身です。