酎天おやじの人間風景

他人に合わせることが苦手な酎天おやじ。
酎天おやじがこれまで見た人間や風景、これから会うであろう人間や見る風景。

水難事故

2008-04-29 18:31:24 | ひとりごと

S177 今日の午前中、庭の草取り中、ラジオで地元の”小学2年の男児と小学3年の女児が川に落ち、女児が重体”というニュースを聞きました。

消防の水難救助隊に出動命令が出たのか、TVのニュースに職員の救助活動の模様が写っていました。

何年かに1回、なぜかこの時期に水難事故が起きます・・・これまでも幼稚園児や小学生、中学生、高校生と事故にあっていて、俺にも同じくらいの子供がいたので、残された家族のことを考えるとなんともいえない気持ちになったものでした。

今日もニュースを聞いた時点で、なぜか重苦しい気持ちになりましたが、現場にいた中学生の女生徒が110通報をしたということと小学2年の弟を近くにいた中学生が救助したということ、この中学生たちの行動が唯一の救いだと思いました。

これから、暑い日が続き、川辺に行く機会が増え、水遊びがしたくなる季節となってきますが、俺たちも救急指導などで今回のような悲しい事故を2度と起こさないように安全な遊び方も教えていかなければいけないと痛感した事故でした。

さっき、女児が亡くなったというテロップがTVで流れました・・・子供だったので奇跡の起こることを願っていましたが、残念な結果でした、心からご冥福をお祈りします。


操法大会

2008-04-28 17:35:18 | ひとりごと

Ika007 昨日、消防団の操法大会でした。

朝、7時過ぎから午後2時まで行われ、勤務だったのですが消防ポンプ車操法の4番員の審査をしました・・・ほとんどの団員の人たちを知っているし、昨日の操法大会のために数ヶ月の練習をしてきたことも知っているので、みんなに頑張れという気持ちでした。

今年は全体的に要員のレベルが高く、とんでもないことをすることはなかったのですが、昨日の練習までは破れていなかったまだ新しいホースが破けて水が漏れたり、ポンプ車の真空レバーの連結金具が折れ、真空ができず水が出なかったりと信じられないような出来事が起き、要員を含む該当の消防団の人たちの狼狽した姿を見ていると本当に運と不運で順番がついてしまうそんな感じでした。

競技ですので順番はついてしまいますが、今までやってきたことは無駄ではなかったといいたいです・・・過去には『一番ビリでなかったらそれでいい。』とか『こんなことをしてなんになる。』ということをよく聞いたのですが、今年は『どうしたらタイムが早くなるか。』とか『どこを直せばいいのか。』など前向きな質問が多かったのが印象的でした。

昔は各消防団の練習場所を朝は6時から7時半くらいまで、夜は18時頃から22時頃まで4~6ヶ所の分団練習場所を回っていた時期がありました・・・今は勤務での指導ですので時間的に楽になったと同時に消防団側もみんな同じ時間、同じ内容の指導しか受けられないということで自分たちで自主練習をするといういい方向に変わってきたと嬉しく思います。

一生懸命に練習する人たちに教えることは指導するほうも知っていることを全て教えたいと熱が入ります・・・疲れも違います。

この後、支部、県大会とありますが、頑張ってほしいと思います。


硫化水素④

2008-04-26 18:42:57 | ひとりごと

W207 昨日は尼崎のJR福知山線脱線事故から3年、TVのニュースを見たときの衝撃を今もまざまざと思い出します・・・当時、JRの線路のある消防署に勤務していたので、田舎の列車とは規模は違っても、このような事故がないとはいえないと感じたものでした。

それでも、今年は硫化水素による自殺が連日続き、いつか一般住民を巻き込む事故が地元でも起こるのでないかと俺の中では大きな問題に写っています。

そんな中、福岡市消防局が現場の特徴や避難方法を知らせる市民向けの文書を作り、区役所や公民館などにおいて注意を呼びかけていくことのなったようです・・・注意を呼びかける文書でも『自殺をあおりかねない』と慎重な姿勢の自治体が目立つ中での行動で、、『巻き添え防止』が重要か、『自殺をあおる可能性』を危惧して慎重な姿勢をとるのか、大変な確執があったと思います。

卵の腐ったような臭い”や”複数の風呂用洗剤のボトルなど”の現場の特徴を把握して、風上に回るなど自分の安全を確保してから119番通報・・・現場に着くまで、もし助かる可能性の命があることがわかっているのに助けないのか、自分たちが危ないとわかっていても助けに行くのか、ジレンマです。

俺も昨日、通信指令係と硫化水素自殺の対応について話しましたが、考えや対応策はどうしたほうが最善か決まりませんでした・・・巻き添え防止のためには広報も必要なことで、住民も行政も正しい知識で対応することが重要であるということはわかっているのですが・・。

それでも署内でこの問題について感心を持っている人がいて、話ができたことはとても嬉しいことでした。

知識を得て、対応策を考えておくこと。起こるかもしれないということを前提に頭の中で知識を得、対応策をとること、それは決して無駄なことではなく、その後の知識として大きな財産となる。


硫化水素③

2008-04-24 18:29:11 | ひとりごと

Build39 今日も硫化水素による自殺3件が報道され、自殺の連鎖が止まりません・・・高知では団地住民が巻き込まれ、重傷者3名とたくさんの人が巻き添えになって避難するという事態になっているようです。

どこにでもあるような田舎の街でもありえるということを示唆するような高知の事件や滋賀のビジネスホテルの泊り客の自殺、埼玉では車内での自殺などいつどこであってもおかしくないような事態になっているように感じられます。

TVでは、部屋の目張りでは外部への漏れは防げないとか救助者は息を止めて低い体制をとらないだとかいっています・・・”卵の腐ったような臭い”が特徴みたいですが、一方で”高濃度になると臭覚麻痺”が起き、臭いを感じないことがあるということで出動時に情報のない場合、非常に心配です。

硫化水素の特徴や対応策を十分に勉強し訓練していれば別ですが、通常のQQと思っての初動対応では難しいのではと心配しています。

高知では数日前に勉強会を実施していたといい、現場へ防護マスクとガス検知器を装備して出動したということです・・・何の準備も知識もなく初動対応で救助に入っていたら2次災害の恐れもあったかもと思いました。

今月に入り、消防庁が各自治体へ硫化水素自殺時の周辺住民への安全対策の徹底を指示したということで、いつどこで起きてもおかしくない事案で周りの人を巻き込む可能性が大であるということを認識しての対応だと感じました・・・一番の対応策は自殺サイトの削除だと思うのですが、削除はできないのでしょうか?

”対岸の火事”としてとらえるのではなく、今そこにある身近な危険としてとらえる必要性があります。田舎だから、都会だからという考え方ではなく、いつどこでも瞬時に同じ情報を共有できる時代だということを前提として救助法や治療法などの対応策を常にとるという態度が大事である。


両手だけのCPR

2008-04-23 17:15:52 | ひとりごと

S167 忙しさにかまけてQQの勉強を少しサボっていたら、新しい”両手だけのCPR・・・胸骨圧迫のみ”の情報をもらったので再度インターネットや本で勉強中です。

この問題については昨年福岡飯塚で研修所の教授の講和を聞き、今年の1月に静岡での全国QQ隊員シンポジュームに参加したときに聞き、久しぶりに会った友人たちと話しをしましたが、どこの消防本部も戸惑っているようでした・・・全国一斉に指導法を変えることが望ましいということでしたが、先のガイドライン2000の時は先走って市民に指導した本部がお叱りを受けたという話もあり、ガイドライン2005移行時も指導者向けのテキストの発刊が一般市民向けより遅くなったなどの混乱がありました。

また行政組織の中には先に進む人と現状維持を望む人がいることは現実であり、世界的に認められた優れた蘇生法であっても組織内に一気に広めることの困難さは国や県のレベルから小規模本部まで相当なものだと思います・・・それを一般の市民に広めるということはそれ以上に困難が付きまとうと思います。

俺も現実に”G2000”から”G2005”へ移行するときに一般市民への説明や指導に苦労し、そのときの経験があったから市民への説明ができるように外傷学やBLS,ACLS,ICLSなどの救命処置の勉強を始めた経験があります・・・やっと今になって納得してもらうような説明が少しはできるようになったと思っています。

今回の”両手だけのCPR”の件は数年後の”ガイドライン2010”と同時に出されるということだったのに、繰り上げて出てきたということはそちらのほうが簡単で救命率が上がる可能性が大きいということ・・・そういうことであれば早急にテキストや情報を取り寄せ、説明や指導のために勉強しておく必要があるでしょう。

世の中の蘇生法は刻々と進んでいる。立ち止まって考えるのではなく、歩きながら、また走りながら勉強しなければ世界のQQの現状に追いつかない可能性がある。