軌道エレベーター派

伝統ある「軌道エレベーター」の名の復権を目指すサイト(記事、画像の転載は出典を明記してください)

サブカル分野での「軌道エレベーター」と「宇宙エレベーター」の勢力図

2015-07-10 22:45:43 | その他の雑記
 今年の年頭あいさつの記事で、「SF界では依然として軌道が主流のようです」と書いたことを覚えておいでの方はおられるでしょうか。今回は、それがちゃんと根拠を持つものだということを示してみたいと思います。すなわち、サブカルチャー作品における「軌道エレベーター」と「宇宙エレベーター」の数を比較してみようということです。

 最初に断っておきますと、私もすべてのサブカルチャー作品を何から何まで把握できているわけではありませんし、全部網羅するのも無理があります。その点ご了承ください。ですので、ここでは昨年出した本にリストアップした作品を中心に、その後の最新作や「やっぱりこれも入れときゃ良かった」と後から思った作品を若干加え、まとめてみました。結果は以下の通り。



 ご覧の通り、「軌道」の圧勝である。( ̄▽ ̄)

 作品全体のチョイスに私の好みが少なからず反映されているのは否めませんが、決して意図的に「軌道」に比重を置いてはおらず、むしろ曖昧なものは「宇宙」の方にしたものもあって、分類はあくまで公平にやっています。特徴や傾向としては

(1) 全体としては「軌道」の方が多数を占める。
(2) 最近になるにつれ「宇宙」が増えてきている。
(3) 海外の翻訳作品は原語が「宇宙」なのが通常であり、「軌道」は日本の作品に多い。

──といったところです。最近になるにつれ、「宇宙」が増えているのは、我々宇宙エレベーター協会の活動も影響していると思います。そのために、「『軌道』の方がなじみ深いんだけど、世間が『宇宙』って言い始めてるから……」などと日和った奴もいるに違いない。協会内で1人、軌道派を気取っている私としては、複雑というか痛し痒しなんですが……しかしそれでも、ひいき目でなく多いんですよ、「軌道エレベーター」の方が。もうこれは、SFに親しんできた日本人は、やっぱり「軌道」の方がおなじみなのだとしか言いようがないですね。つまり、日本人は「軌道」が好きなのだ! 愛しちゃってるんだ!

 メルセデス・ベンツは海外では「メルセデス」と言うのが一般的らしいですが、日本じゃ「ベンツ」って呼ぶこと多いでしょ? 「軌道エレベーター」も同じようなものです。ローカルルールの何が悪い! 「軌道」の方が本質表してるし、日本SF界においては「宇宙エレベーター」なんて、まだまだ小僧っ子よ! (((゜Д゜)))クワッ
。。。とまあ、こういう状況滅多にないもんでつい調子に乗りましたが、「軌道」と呼ぶ作品がここまで多いのは、日本の立派な文化だと思うのです。軌道エレベーター派として、出来うる限り守っていきたいと、決意をあらたにするものであります。

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