軌道エレベーター派

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宇宙エレベーター学会(JpSEC2013)開催

2014-02-24 03:06:41 | ニュース
 軌道エレベーターの研究者や、関心を持つ人たちが集まり、最新研究の発表や意見交換を行う「宇宙エレベーター学会(JpSEC2013)」が、22、23日の両日、東京都江東区の日本科学未来館で開かれた。
 主催は、一般社団法人宇宙エレベーター協会(JSEA)。6回目となる今年は5年ぶりに未来館での開催となり、この分野に興味を持つ人や技術者、SFファンら数百人が参加した。
 初日はエレベーターを昇降するクライマーの技術を中心に、昨年開かれた「宇宙エレベーターチャレンジ」参加者の報告や、静止軌道からのケーブル展開の計算結果が披露され、続く2日目では、宇宙旅行産業の動向や宇宙太陽光発電の研究などの発表が行われた。
 2日目の後半には、ジャーナリストの田原総一朗氏やJSEAの大野修一会長、大学教授らが出席し、「何のための宇宙エレベーター?」をテーマにパネルディスカッションを行った。田原氏が「宇宙エレベーターは、ロマンとしては素晴らしいけれど、どうしてロマンから先へ進まないのか」と問うと、大野会長が「それは日本人のいけない所。アメリカなどでは、資源やエネルギー、権利などという話。政策的な話につながっている」と指摘。また「昔は冷戦のせいで競争していたが、その後先へ進むモチベーションがなくなってきた」と述べる科学ジャーナリストの松浦晋也氏に対し、田原氏が「戦争でなければ技術は発達しないのか」と質問。松浦氏が「戦争でなくてもいいが、競争が必要」と応じるなど、宇宙進出と軌道エレベーターの目的意識を巡り、意見を交わした。
 この様子は「ニコニコ生放送」でも中継され、約2万人が視聴。「金の問題だろ」「萌え要素がないからじゃないかな」「お互いの意見に同意する人が誰もいない」など、時には鋭く、時には笑いを誘う書き込みがあふれた。
 学会終盤では、昨年8月に死去した、JSEA名誉会員でサイエンスライターの金子隆一氏の追悼講演が行われ、この分野における先駆者の業績を振り返るとともに、会場で氏の冥福を祈った。(軌道エレベーター派 2014/2/20)
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