おにゆりの苑

俳句と俳画とエッセー

天  災 。  人  災

2017-01-17 08:13:00 | Weblog
十四日朝起きて雨戸をくると雪が五・六糎つもっていて驚いた。しかも未だ降り続いていた。
 生ごみを出す日なのでしばらく躊躇していると、降りやんだ。
外に出てみると、路面は濡れてはいるものの雪はない。植物や土に積む雪は風情を残すようになかなかとけない。
十七日になると、テレビでは阪神淡路大震災から二十二年。震災の死者は六千三百四十二人であったと伝えていた。神戸に新所帯を持ったばかりの甥は食器戸棚が倒れて器が割れて恐ろし
かったと、保険の仕事をしていた私に一億もの契約をした。
 あれから大小の地震やら、原発やら高齢者の引き起こす事故やらがおびただしく報道される。
 軽井沢での学生の何人もの死亡事故が発生したことで、毎年車をチャーターして同窓会をしていたのが辞めになってしまった。
 高齢者の車の事故も後を絶たない。これは根本的には、時代が高齢化しているのに、近くの街の八百屋が立ち行かなくなって遠くまで車で買物にでかけなければならなくなってしまった原因の大型ショッピングセンターのオープンに手をつかねて放置している行政の責任である。
 一人者でも夫婦二人の所帯でも買い物はしなければならない。
 スーパーは売り上げの競争ばかりしていないで、周囲何十キロの範囲の住民の足の利便を考えなければオープンを許可しない法の整備でもしなければ、いくら「古里創生」と言ってもの作りに力をいれても、農産物などは運搬や送料に手間がかかって、マンモス化に拍車がかかって廃棄物がこれ以上増えることになる。
 最近の老人は天災と人災に余儀無く適応させられて生きているのかも知れない。

     俳句  街路灯雪のふぶきや雨戸くる 

         雪積みし鳥来る庭をすかさず撮る
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