胃カメラの診断結果が「炎症を起こしていただけ」との医者の言葉に、鬱々としていた気が晴れて、今日は「栄」へ出向いた。
地下鉄の車内は殆どが冬装束で、秋のコートは私だけであった。
「梅の花」で胃に優しい豆腐料理を食べて、松阪屋の美術館へ「琉球王朝のいろとかたち紅型」展を観に入った。
展示場いっぱいに琉球独自の染色世界が展開されていて、それぞれの模様が、花と何かと組み合わせてあったりしてとても素敵であった。
隣の会場で「松坂屋 大正100年・躍進の軌跡」と言う資料室企画展をやっていた。半世紀を名古屋で暮らした者にとっては慶長に始まる松坂屋の軌跡はいとう呉服店にはじまり、社会の動きに合わせての説明が面白かった。
帰りには本日メインの知人の市民ギャラリーでの写真展を見せていただきに寄ってすぐれたポストカードを二枚もらった。
たまに出て行くと、大きいところは言わずもがな私サイドで知った店もその移り変わりに、今様浦島めいてくる。
松坂屋の西向かいの「蓬莱」は建替えかと思っていたら未だに出来ていないし、私が今日食事をした久や公園を挟んだ東向かいの「梅の花」は現役時代良くお世話になったS食品の会社だったところである。
松坂屋の北一筋目にあった「かに本家」も駐車場に貸したのか売ったのかは知らないが、止めた自動車で旗を立てて「かに寿司を売っていた。
翻って野田政権は解散したし、多くの党が躍如としているし、若者は就職難にあえいでいるし、この先一体どう舵が取られるのであろうか?
寿命の伸びた年寄り世代が取り越し苦労をしても仕方がないが(でも石原慎太郎とは同い年のはず)気散じをしていても心落ち着かぬ日々である。
それにしても季節は追いかけて来るから冬物のコートとマフラーには衣装代えをしなければならない。
俳句 鴛映えて池の王者となりにけり
紅葉狩り馴染みとなりしレストラン