わたしのさんぽ道

平日は真剣に働き、休日は真剣に遊ぶ。そんなわたしの「休日バージョン」のほうをお送りいたします。

8月13日 富士山ご来光

2007年09月23日 | 月曜日

4:56 寒いなか待ちに待ったご来光。苦労の末の涙…感動もひとしおです!
(拡大写真)

頂上に着いて約1時間、いよいよ今回の登山のハイライト、ご来光の時間。山小屋の前には、暗いうちから大勢の登山者が良いポジションを動かず、その時を心待ちにしていました。

そして日の出時刻(たしか4時46分)。雲が厚いぶん時間は遅くなりましたが、雲海の中から少しずつ太陽が顔を出すと、あちこちから拍手や歓声があがって「10日に1度の素晴らしいご来光だ!」と後ろにあるお土産屋さんも大きな声を出していました。

目の前の素晴らしいご来光を見ながら、今までの長く苦しい夜間登山をのり切ったことや、前2回悪天候で頂上まで登れなかった悔しさが脳裏をよぎって涙。「お父さん、やったぞ!」と心のなかでつぶやき、登山愛好家ながら富士山頂まで登ることができなかった天国の父に報告しました。

5:16 5時すぎに全員集合。お鉢巡りは全員一致で中止。早くも下山準備に。

陽が昇るとドッと人の動きも開始。お土産屋前の移動も困難で、ツアー全員が揃うまで予定を10分ほどオーバーしましたが、無事に集合。山岳ガイドからこの後の行程の説明があり、お鉢巡りは中止に。山頂郵便局でハガキを出せなかったり、日本最高峰(3776m地点)に立てなかったのが残念。

天候も回復して、体調もまだ余力があったので行く気マンマンでしたが、この混雑では相当な渋滞が予想され、雨が含んで地盤も滑りやすく危険。という山岳ガイドの判断。何より最大の決め手は、参加者が雨中の登山で体が冷え切ってしまったので「早く下山して暖をとりたい」という意見が圧倒的でした。

5:22 トイレの休憩時間を利用して火口を見学。生々しい断崖です。

下山に向けトイレ休憩時間のあいだ、山岳ガイドのはからいで希望者10名ほどが歩いて5分ほどの火口を見学。ところどころ白くなった岩肌や赤い岩もあって、地上からは決して見ることができない貴重な火口内部の光景。うっすらガスものぼっていて火山活動中、足がすくむ断崖絶壁でした。

5:25 頂上が名残惜しいですが下山開始。月曜朝ですが、この人ごみ!

火口見学も終わり、全員揃って下山開始。朝日、雲海を見ながら1歩ずつ砂利道を下る下山道。「下りは楽」と思っていたら大間違い。最初のうちは滑りやすくて、尻モチをついている登山者多数。砂に足をとられるので、案外ヒザや足腰に負担っがり、足の踏み込み方にもけっこうコツがいります。

7:26 素晴らしい下界の景色(河口湖方面)。眼下には登山道のジグザグも。

途中まではツアー1列でしたが、最初の休憩ポイントで5合目まで自由下山となり、各自のペースで歩き始めました。相変わらず滑りやすく、ツアーからはだいぶ遅れたので、1人でマイペースの下山に徹して、景色を楽しんだりする余裕も。

8:14 あっという間に6合目で吉田口登山道と合流。上を見ると山小屋群が。

陽も高くなり、標高が低くなるにつれ気温も少しずつ上がり、登山時に着たままのウインドブレーカー、フリースを脱いでいき、最後は半袖に戻りました。下り特有の足の疲れも出てきて、小指のマメをバンドエイドで補強。

山頂から2時間半程度で早くも6合目まで降りてきました。登山道にある山小屋群が昨日よりも上までハッキリ見えます。5合目まではもう少しです。

8:51 とうとう5合目に帰還!長く続いた登山も終わりです。

6~5合目までは平坦ながら、マメをかばいながら歩くのでけっこうしんどく、最後の踏ん張りどころ。休憩時間は極力少なくしたので、集合時間よりも30分ほど早く5合目に到着。まずは自販機(200円)で水分補給。歩き疲れた体にしみわたる冷たさでした。

さらに仲間4名も揃ってレストハウスで休憩。持ってきたウエットティッシュで顔を拭いたら、砂で真っ黒。下山時に巻き上げる砂煙も相当でした。

9:01 5合目で記念のハガキ投函。辛い体験でしたが収穫も多かった!

集合時間までのわずかな時間を使って、山頂郵便局で出す予定で用意してきた残暑見舞いのハガキに筆を入れ、5合目郵便局で投函。ここでは富士山5合目の消印を押してくれるので旅の記念にもなると思い、実家にも送っておきました。

下山者が遅れた影響でやや集合は遅れましたが、ツアー全員がケガもなく無事に下山。ここで山岳ガイドとはお別れ。ツアー客に向けて「富士登頂は人生の誇り。自信をもっていい。」というお褒めの言葉も。

私も「親子で一緒に登れなかった登頂を果たした。(仲間の薦めもあり)この金剛杖は父の塔婆入れ(お墓)に持っていく。」と山岳ガイドに直接お礼を言って別れました。

バスは富士山を後にして、山中湖にある温泉「紅(べに)富士の湯」に立ち寄り(写真撮るの忘れた…)。登山で歩いた疲れをとり、冷えた体を温めました。お昼も軽めにし13時すぎにバスは出発。帰りもお盆のUターン渋滞が心配されましたが、中央道も上りは驚くほど空いていて、15時に新宿着で解散。

近年には体験したことがない苦しい富士登山でしたが、一方で収穫も多かった。地上では見ることができない景色、星空、山頂でのご来光。登山の厳しさ、空気の薄さ、嵐のような天候、山頂の寒さ、体中の疲れなど。わずか1日半でしたが、素晴らしいことも苦しいことも詰まった中身の濃い登山でした。

そして一緒に登ってくれた仲間にも感謝!自身が苦しくて仲間(周囲)のことまで気が回りませんでしたが、見えない部分でもよく助けてくれたと思います。

普段は楽しい(楽な)生き方を心がけているので、結果や感動はそれなりのものしか得られない。何事にも「挑戦しなければ感動は得られない」ということを改めて知りました。これからも色々なことに「少しずつ」挑戦していきたいと思います。


コメントを投稿