草連玉

2012年07月25日 | その他植物









7月下旬写真。

 クサレダマ(草連玉)。
別名・イオウソウ(硫黄草)


北海道・本州・九州の山野の湿った場所に自生する、サクラソウ科の多年草。
オカトラノオの仲間だが、同属ではむしろリシマキア・プンクタータに似る。

長く伸びる地下茎から40~100センチほどの茎を立ち上げ、柳状の葉が対生あるいは3、4枚の輪生となる。
7~8月ごろ、茎の先から5弁の黄花を円錐花序に咲かせる。

どうしても「腐れ玉」と連想されがちな不憫な植物だが、実際は「連玉(レダマ)に似た草」の意。
「連玉(スペイン名・retama)」というのは地中海沿岸原産のマメ科の落葉低木。
エニシダに似た花を咲かせるがクサレダマにはまったく似ておらず、また日本ではほとんど栽培されていないため、結果正しいイメージに繋がらない和名となっている。


 サクラソウ科 リシマキア(オカトラノオ)属
属名のLysimachiaは、この仲間の枝を振ることで猛獣を鎮めたとされるマケドニアの王・Lysimachusの名より。
種小名vulgarisは「普通の」。