常勝!プロのディーラーによる政治経済分析

全て起こるべくして起こっている。その先を読めなければ勝ち残ることは出来ない。

日本の潜在成長率

2005-11-23 23:12:27 | Weblog
日本経済の潜在成長率は年率1.5%近辺と言われている。潜在成長率は労働人口伸び率と生産性伸び率の和。潜在成長率を長期的に維持するには今後労働人口伸び率を上げるか、生産性伸び率を上げるしか手はない。今後生産性の上昇は改革に目覚めた日本経済にとって改革疲れが起きるまで続くことになり基本的に楽観的になることが出来る。労働人口についてははっきりいって難しい。(不法)移民政策、団塊世代の退職、定年延長、など様々な要素が絡んでいるからである。戦争政策により潜在成長率を上回る成長率を長期にわたり続けることで需給ギャップを埋め、デフレから脱却し、インフレ懸念までされるようになった(した)アメリカであるが、日本はまだ需給ギャップが埋まったばかりである。潜在成長率を小幅上回る成長、住宅価格中心の資産インフレにより市場は必死に財のインフレ(量的緩和解除)を作り出そうとしているが、果たして自己実現できるかどうか。残り時間は意外と短い気がする。

少なくとも未だに金利政策に既に戻せてないことで3度目の(第二次大戦、金融危機に次ぐ)敗戦になる可能性が徐々に高まっていると感じておくことは最低限ディーラーとして必要と考えられる。