常勝!プロのディーラーによる政治経済分析

全て起こるべくして起こっている。その先を読めなければ勝ち残ることは出来ない。

人民元切り上げが意味するもの

2005-07-24 23:16:26 | Weblog
絶妙のタイミングで行われたのは周知の事実であろう。さすがである。ここでのポイントは以下である。

①米国からの圧力が更に高まる(8月の主席訪米)前に先手を打つことで、米国債売りのオプションを手に入れた(米国の動向次第でいつでも行使可能)。市場はひとまずこれを警戒して金利上昇したがその後戻し。極めて政治的に動くため、中国政府による米国債売却も政治要因による。従ってこれもタイミング的にはサプライズになる可能性が高い。

②漸進的な人民元切り上げは相対的に日本の国力を低下させる一方で、米国のインフレ圧力を高めるため、結果的に米国にはアメ(実質債務削減)を、日本にはムチ(デフレ圧力)を与えている。日経平均が12000円手前でキャップされたことが何よりの証明。米中は表面上敵対関係を演出しつつ裏で手を組んでいる可能性は否定できない。それを見極めるには日米関係の今後の推移を正確に見極めることで読むことが出来る。

③これで強い米国のファンダメンタルズから再び双子の赤字に焦点を移すことで再度ドル安相場へ誘導するための地盤を築くことが出来た。


④通貨バスケット制にすることで、その比率は政治的に変更可能である。貿易比率に応じたバスケット比率になるとは限らない。継続性の問題は残るが、常に政治的力学によって比率変更が可能。さすが中国である。急激な円高で不況に見舞われる日本とは大違い。

⑤漸進主義、政治圧力に屈しないという中国のイメージを世界に植えつけることに成功。政治的に米の圧力に屈せず、腰抜け日本との違いが鮮明に。日中の競争関係が鮮明化、結果的に日本の競争力も向上。

などが今回の元切り上げによるインプリケーションである。なにか気づくことがあれば再度お伝えしたい。何度も言ってますがエジプトのテロ等、ドル安(ユーロ高)要因は確実に醸成されてます。現状レベル(1ユーロ=1.21以下)からのドル高は絶好のドルの売り場である。もみ合いでやられないように注意しつつ確実にユーロを買っていただきたい。

日米関係悪化 その2

2005-07-13 23:16:46 | Weblog
以前下記のように述べている。

日本の常任理事国入りを米が否定しだしたら日本国民は米に対してどういう気持ちを抱くであろうか。日本の真の独立国家への道のり、前途多難である。

今回の常任理事国入りへの4ヶ国案へのアメリカ反対で日本国民のアメリカに対する感情が悪化するのは確実。どんなに政府メディア(マニピュレーション)が隠そうとしても言論が自由すぎる日本ではそれは無理。今後の日米関係悪化は確実なので、今後は真の独立国家への過程の中でそれを景気回復につなげる段階に入ったといえる。それがどの程度成功するかどうかは米国の国益への貢献度合いによることになる。失敗するときのシナリオ(アジアで孤立、景気後退)は今は考える必要はなさそうである。

為替相場見通し

2005-07-12 22:19:35 | Weblog
予想通り。ドル高終了が鮮明になり、ドル安になっている。これは調整ではない。このブログをご覧になっている方は絶妙のタイミングで相場を当てていることに気が付いているはず。ロンドン、バルセロナでの爆発等こうしたことは起こるべくして起こっている。しかも欧州でのテロがなぜドル安なのか?六カ国協議がいきなり開催?韓国が北朝鮮に電力供給?疑問点(何度も言っているがドル高と皆が感じている時にドル安材料醸成中)は多い。米国に都合よく相場が操作されていることの現れ。日々ニュースが流れているが、そのニュースの背後に何が隠されているか見抜く必要がある。

米雇用統計

2005-07-09 00:54:55 | Weblog
予想は外れである。しかし相場への反応は小さいのでご勘弁を。雇用統計は基本的に操作されていることは何度も述べているが(今回では前月上方修正がそれを証明)、反省を込めて再度分析すると、雇用大幅増(金利上昇に耐えられるほど経済が磐石になる)まで多少時間が必要としてあえて数字を低めに発表しているか、操作が限界に近づきつつあり予想以下となったか、どちらかである。(私は現在、前者だと考えている。後者だと考えを変更した場合、お伝えしたい)

本気でマーケットで勝負している方は当然ご存知だと思うが、エコノミストの意見は聞くに値しない。今更なるドル高予想している人たちは半年前は双子の赤字で更なるドル安といっていた人たちである。チャートを見れば結果はお分かり、彼らがいかに無責任なことが分かるだろう。今回も同様である。そんな人たちは無視するに限る。一握り人間が相場を当て、収益に結びつけることが出来る。多少時間がかかると見ているが、既にドル高は終了である。今後はドル安誘導のための材料を徐々に醸成していくはずである。ドル高、ドル安両材料をその時々の都合で国益につなげるのが米国であることをお忘れなきように。

ロンドン同時多発テロ

2005-07-07 23:54:38 | Weblog
オリンピック開催決定直後である。ブレア首相の言うとおり、用意周到に狙われたものである。でもその割りに死者が少ない(不謹慎といわれようと、政府、市場に騙されないためには全てを疑う冷徹な心が必要。でなければ市場では生き残れない)。何らかの演出が目的ではないかと疑っている。事実は時間をかけて明らかにされるであろう、といいたい所だが、明らかにされないと思う。何故なら明らかに出来ないから。

しかし、この事件が発生したことで、ユーロ安ドル高は終了したことが確実になった。次はもみあいながら、徐々にドル安ユーロ高誘導である。(6月10日のコメントを見ていただきたい。ユーロ安の終了は今後のスイス高、地政学リスクの高まりとイコールである)ユーロは1.17が底だと見ていたが、それについては昨日述べた通り、タイヤキの頭と尻尾はくれてやりましょう。今後はドルが買われたところは売りで見ていかなければならない。まだドル買い持ちの方、どこかでうまく逃げることだけを考えた方がお得です。





ロンドン決定

2005-07-06 22:20:10 | Weblog
2012年オリンピックはロンドンに決定した。最有力と言われたパリを押しのけての結果である。ブレア(アメリカ、ドル)が勝ち、シラク(ドイツ、ユーロ)が負ける。なんて分かりやすい構図だろう。結果を見てから言うのはおこがましいが。。

ただ、そうは言ってもそろそろドル高も最終局面に来ている可能性に注意。(目標は1.17においているが。)この局面(1.36からの下落局面)ではそれこそタイヤキの頭と尻尾はくれてやることも必要か。)本格的なユーロ反発はもう少し時間がかかると見ている(イメージ今年の10月くらい?)が、欧州が利下げしても景気回復しない日本の様な状態になるまではユーロは中長期では強くなるはずである。欧州の失権、日本の復権がグローバル市場の中長期のテーマであり続ける(これを言う人は少ない)からである。この認識を忘れないようにすることが必要。

その認識を変えなければいけない局面もあるかもしれないが、そのときはお伝えしたい。

話がそれてしまった。。

2012年オリンピック

2005-07-05 23:32:53 | Weblog
現在開催都市を選考中であるが、結論は政治的なもので既に出ているものと思われる。予想は難しいが、この結果を見ることにより中長期の世界情勢を読む一つのヒントになるのは間違いないであろう。

国連

2005-07-04 21:47:39 | Weblog
国連の常任理事国追加枠を議題とした会議が開催される。国連主義の日本と違い、米国の目的は汚職まみれのアナンにより、アフリカの影響力が強まった国連を3流の存在にすることである。米国の国連人事(国連反対派送り込み)もこれに沿ったもの。従って国連機能の形骸化が今回明らかになり、今後も国連は混乱し、存在意義が問われることになるのは必死。


日米関係悪化 

2005-07-03 22:49:33 | Weblog
沖縄で米軍兵少女わいせつで逮捕。事件が表明したことで、今後日米関係が悪化することが確実になった。韓国が反米になる過程と同様である。今後日米関係を悪化させる報道が連発することになる。しかし懸命な投資家はこれに踊らされてはいけない。背景には米が小泉政権を見限った可能性があることに注意。「事件解決はアメリカにしっぽを振ることで解決。怒る国民はこれ見て政権支持率を下げる」ことは容易に想像できる。だとしたらこれはアメリカは想定済み。日本のナショナリズムを更にあおることで内需を刺激しようという腹づもり、まさに日米冷戦の始まり。このシナリオが実現しなく小泉政権が米に強行的に対処し事件解決、支持率上昇したとしても日米関係が悪化するという結果は同じであることに注意しなければならない。日本国家にとって厳しい局面が今後いよいよやってくる。これで日本の常任理事国入りを米が否定しだしたら日本国民は米に対してどういう気持ちを抱くであろうか。日本の真の独立国家への道のり、前途多難である。

また、次の雇用統計は注意。強い数字が出る可能性が非常に高い。
為替は以前から指摘どおりユーロ1.17の底に向かって下落中。