常勝!プロのディーラーによる政治経済分析

全て起こるべくして起こっている。その先を読めなければ勝ち残ることは出来ない。

ひとこと

2005-06-14 00:50:07 | Weblog
キューバのグアンタナモ基地の話が盛り上がりつつある。ドル高に触れている現在、金利上昇とドル高はダブルで米経済に打撃を与える。従って、金利が上昇しつつある中、水面下で再度ドル安の材料が醸成されつつあるのも事実であることに注意。幼稚と言われるかもしれないが、脱走の可能性、フセイン逃亡の可能性、ビンラディン声明発表などがあげられよう。注意を日頃から払っておく必要がある。もっとも当面は(10年4.05%程度では)心配不要だが。

ジュリアン ロバートソン

2005-06-12 01:00:48 | Weblog
いわずと知れたタイガーファンドのロバートソン氏が3週間程前このように述べている。

「米消費者は住宅バブルに巻き込まれており、自身の住宅までもがリスクにさらされている。本当に心配だ」現在の経済問題を「インフレによって解決しようとする動きが出るだろう」としたうえで、そのような動きは「今もあるし、今までにもあった。ドルが他の通貨に対してこれほど大きく下落したのはこのためだ」と述べている。

この発言は重要である。それはインフレを起こすために米当局やファンドがタッグを組んでいることを自ら認めている発言であり、それを市場に公表してもいいタイミングになったと踏んだ可能性が高いということである。

これにより今後の相場展開で何が予測できるか?

為替が現在ドル安のアンワインドでドル高に振れている現在、インフレを起こすリフレ政策は既に道半ばである(終了ではないことが重要)ことを示している。これは何を示しているのか?

実際にインフレが止められなくなっている可能性(危険性)により、
持続的な経済成長の為に一時的にインフレのクールダウンが必要と市場が感知。


この可能性が高い。先日のグリーンスパンのややタカ派証言や中期中心に金利上昇する米国のイールドカーブがそれを裏付けている。経済指標は一時的にインフレ懸念が出ても現在のドル高で事後的に相殺可能である。従って株式市場の関心をインフレに移してもう一段のテコ入れ(上昇)を図っている可能性が高い。

市場は実にうまく出来ている。市場万能主義ではないが当面はアメリカにとって非の打ち所がない状態が続きそうだ。


為替相場見通し

2005-06-10 03:47:15 | Weblog
ユーロが私の当初からの予想通り1.20以下に向けて下落中である。しかしトレーダー利が乗っている現在こそその背後にある市場の動きを忘れないように注意すべき。他の主要通貨、アジア通貨はそれほど対ドルで下落していないので、大局(双子の赤字を背景としたドル安)は変化していないと見るべきである。従って相場はやはりユーロ安(イメージ今ではターゲット1.17が底と見ている)継続、ユーロが底をついたらスイスやアジア通貨がつられているはずなのでそれらが絶好の買い場になることを示している。これはすなわち地政学リスクの高まりとイコールである。

ゴールドマンサックス

2005-06-09 00:16:40 | Weblog
久しぶりになります。またよろしくお願いします。

フジタがGS(ゴールドマン)支援を受けることで、日本の建設業界の収益が回復に向かい日本経済の不良債権処理後の本格回復が確実になった。GSが住友に出資、コミットしたときと同様である。今後は中国に頼らない内需中心の景気回復である。歴史的に中国と対立関係にあるとき常に日本は発展してきた。今回の長期にわたる景気回復もアメリカがあおってくれたおかげ。中国経済が息切れしつつあるこのタイミングでGSが支援を表明したことは日中の格差を際立たせる点で非常に重要。フジタは借金棒引きで既にバランスシートは綺麗になっているので安値で買えるGSが手を出すのも当然。