空色レールウェイ

空は続く、どこまでも

「動物農場」

2009年05月11日 | 映画


「動物農場」を観てきました。
以下、ネタバレが含まれています。

【あらすじ】
エサもろくに貰えず、農場主から「恐怖」で支配されていた「荘園農場」の動物達。
ある日、2匹の豚をリーダーに革命を起こします。
農場主を追い払い、動物達による動物達のための「動物農場」を作り始めますが・・・

「今、豚は太っていない。」

この映画はイギリス人作家ジョージ・オーウェル原作の同名小説をアニメ映画化したもの。
彼が暴き出したソビエト共産党の内部腐敗や、全体主義批判が盛り込まれています

登場人物もそれらになぞらえていました。
死を目前にし、動物達に革命の必要性を説いた豚メージャー爺さんは、レーニン。
革命のリーダーの1人で教育に力を入れる白豚スノーボールは、トロツキー。
革命のリーダーの1人で、後に独裁者となる白黒豚ナポレオンは、スターリン。
そして、動物達を虐げ、その動物達に追放された農場主は、ロシア皇帝。
といった具合です。
観ている時は、演説の仕草などから、ナポレオンはヒトラーかな?と思ってたんですけどね

2匹の豚によって革命が成功し、「すべての動物は平等である。」という理想を掲げ、
最初は上手くいってるように見えたんですが・・・

欲深きナポレオンが、手飼いの猛犬という「武力」を手に独裁政治を開始してからが・・・
「武力」よって目障りなスノーホワイトを消し、私利私欲の為ニワトリたちから卵を奪い、
反対・抵抗したニワトリや猫も「武力」によって消し去りました・・・
長年その大きな体で仕事を助けてきた馬も、怪我で使えなくなるや革製品の工場へ・・・

動物達には少ない食料できつい労働を与える反面、ナポレオンら豚たちは裕福な生活を送ります。
やせ細る動物達と、肥えていく豚たち。

農場にはナポレオンの肖像画が掲げられ、あの日掲げた理想にはこう書き加えられています。
「すべての動物は平等である。しかしある動物はもっと平等である。」と。

そしてラスト。
農場主が豚に変わっただけで前と変わらず虐げらる動物達は、再び革命を起こします。
でもその後もきっと、誰かがリーダーになり、同じことを繰り返すんでしょうね・・・

いやぁ・・・しかしこの風刺・・・痛いですね・・・
確実に、自分も税金を払ったりして「豚」に支配されてますからね・・・
我々「羊」や「馬」から巻き上げたお金を、私利私欲に使ってる「豚」が確実にいますから・・・
独裁豚ナポレオンが掲げた「すべての動物は平等である。しかしある動物はもっと平等である。」も、
現代を表していると思いますよ

上に立つ一握りの人が、その自分達の為に物事を決めていく・・・
今の政治なんかを見ていても、そう感じるときも多々ありますもんね
良い勉強になりました

この映画は、三鷹の森ジブリ美術館ライブラリーで公開されていたそうですね。
冒頭で紹介した「今、豚は太っていない。」は宮崎駿監督のコメントからです。
現代でいう「豚」はセレブのこと。ジムとかに通ってるからスマートなんだ。ってことらしいです。
その通り

最後に、予告編を貼り付けておきます!良かったらどうぞ

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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
こんにちは~♪ (ミチ)
2009-05-12 21:53:57
50年も前の作品なのに、今現代にも当てはまるような内容でしたよね。
結局人間は何も進歩していないのかしら。
普段アニメ作品はあまり見ませんが、この映画は予告編を見たときからすごく気になっていたのです。
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こんにちは♪ (しののめ)
2009-05-13 00:30:40
ミチさん

本当ですね~
ってことは50年間なーんにも変わってないんですね

自分もあそこでアニメは観たことがなかったです。
でも、この映画は観て良かったです

面白かったですね
返信する

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