空色レールウェイ

空は続く、どこまでも

「南極料理人」

2009年10月07日 | 映画


「南極料理人」を観てきました。
以下、ネタバレが含まれています。

【あらすじ】
南極観測隊員として南極で調理を担当していた西村淳氏のエッセイ「面白南極料理人」を映画化。
日本から14000キロも離れ、生物はおろかウィルスさえも生存できない極寒の地、南極。
その地に立つ、南極ドームふじ基地に1年半もの間過ごす8人の男たち。
調理担当の西村を中心に、心温まる美味しい料理と人間模様が描かれています。

沖田修一監督作品 原作:西村淳「面白南極料理人」

一面真っ白な氷の大地、透き通るような青い空もう見るからに寒そうな南極の地
限られた娯楽に狭いベッド、ムサい男達と1年半もの間、狭苦しい所での生活。
そんな中「食事」というものも非常に貴重な「娯楽」の1つなんですね

隊員の誕生日にはその隊員のリクエストに応じたり、節分には豆まきをしたり。
「極夜」の中日ミッドウィンターを祝いフレンチのフルコースディナーを用意したり、
単調な日々を彩るその料理の数々は、間違いなく隊員の心の拠り所になっていたでしょうね

実際劇中に登場した料理はどれも本当に美味しそうでした・・・
凍えるような寒さの中の作業の後、握りたてのおにぎりと豚汁なんて最高でしょうね
西村演じる、堺雅人さんのおにぎりを握る手つきの良さがまた最高でした

個人的には伊勢えびのエビフライを食べてみたいです。
貯蓄された食料の中に伊勢えびがあることが分かった隊員の会話が非常に良かったです。
「海老がなんだって?伊勢えびがある?じゃあエビフライでしょう!」
そこにやってくる別の隊員「え?海老がなんだって?伊勢えびがある?じゃあエビフライでしょう!」
さらにやってくる別の隊員「はい?海老がなんだって?伊勢えび?そりゃエビフライでしょう!」
苦い表情の西村を尻目に、隊員全員が「エビフライ!エビフライ!」と口ずさみます。
「西村君、僕達もうエビフライしか考えられないから」
ニヤニヤしながら観てしまいました

そして完成した、1匹まるごと揚げられた伊勢えびのエビフライ。
デカイそして頭が邪魔口にして一言「刺身にしとけばよかった・・・」
でもありますよね?食べたい物を考えて、もうそれモードになっちゃうってことが

南極での生活の中で、南極独特の環境も紹介されていました。
まずは「電話」1997年当時、日本への通話が1分なんと740円「長電話は身の破滅」と張り紙がされています。
愛する人と話をしながら、置かれている砂時計を見つめている姿は凄く切なかったです。
現在はインターネットが普及して、メールでのやりとりが可能だそうです

そして「お湯」南極では物理的に85℃で沸騰してしまうそうです。
なので、ラーメンやパスタを作っても芯が残ってしまうそうです。
劇中、夜中にこっそり調理場に忍び込んでラーメンを食べていた、きたろう演じるタイチョー。
西村に見つかってしまいますが、悪びれる風もなく「芯が残るんだよな~・・・芯が」
観ながら噴出しちゃいましたよ

毎夜毎夜ラーメンを食べるタイチョー・・・南極での生活を半年残してついにはラーメンが底をつきます・・・
失意のドン底に落ちるタイチョー・・・「西村君・・・僕の体はラーメンで出来てるんだよ・・・」
小麦や卵で麺を作り、ラーメンを仕上げる西村・・・そのラーメンもめちゃめちゃ美味しそうでした。
自分も無類のお米好きなので、半年お米が食べられないと言われたら・・・眠れなくなるかも

14000キロも離れた家族とのつながりもしっかり描かれていました。
ふとしたキッカケで家族の温かさを思い出した西村・・・その感情をあらわにするシーンは心を打たれました。
日本に帰ってきて、家族とのお出かけ。その先でテロッテロのてりやきバーガーをほおばる西村。
思わず「うまい」と唸ります。
家族の笑顔と一緒に食べるものは、例えジャンクフードでも美味しいんでしょうね

この映画を観た後、必ずお腹が減り、心が温まります
そして、今年観た映画の中で1番好きかもしれません・・・DVDが欲しいです・・・
さぁ今日の夕飯は何にしようかな

最後に、予告編を貼り付けておきます!良かったらどうぞ

最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
こちらにも・・・ (ミチ)
2009-10-10 17:08:37
御経塚サティのみの公開だったので危うく見逃すところでした。
見逃さないでよかった~。
面白かったですよね。
今原作本を読んでます。
作者は堺雅人さんのイメージと違ってかなり豪快な方みたいですよ~(笑)
返信する
面白かったです! (しののめ)
2009-10-11 21:55:58
ミチさん

こんばんは♪

こんな良い作品が御経塚サティのみって何ででしょうね・・・
見逃さなくて良かったです

原作も面白そうですね
パンフにご本人の写真が載ってましたが、確かに豪快そうだったかも
返信する

コメントを投稿