君はランチを作った 食べきれないよ
食べきれないよ、というのは、どことなく幸福感がある気がする。
とりあえず、満たされている。
たべきれないよ、というもの言いにも、あたたかさがある。
でもそれ以上に、食べたいけれど食べられない、ということが切ない。
小学生に見たときの夢、パンケーキを芸人さんの顔にぶつける、あのパンケーキが、うちの母親が作ったものだった時の夢。
誰かが作ったものが捨てられる、その想像はひどくくるしかった。
果たすべき役目をしないうちに、無駄になってしまうそれ。
そう考えると、料理って奥深いなあ、と思ったり。
自分が作ったものは、びっくりするくらい捨てられるんだけどな。
ランチ/くるり