インド最北部、パキスタンと中国の国境線のすぐ近くにあり、
ヒマヤラ山脈とカラコロム山脈に挟まれた山岳地帯…
ラダックに、ついに行ってきました!
チベットの文化や仏教、人々に魅了されて早10何年、ずっと憧れていたラダック
強烈な日差しと乾燥と、高山病…いろいろ過酷だったけれど、
その大地で生きるたくさんの人々と触れ合い、話すことができて感無量でした!
たくさんの美しい村々、ヤクや羊、馬などが自由に放牧された草原、
標高5400メートルの雪の峠を越え、青空を湖面に映したパンゴン湖を目指す…
インド映画「きっと、うまくいく」の最後のシーンが撮影された場所
(とてもいい映画です!おすすめです)
湖の向こうは中国、いまでも国境紛争の火種はあり、警戒態勢がしかれたままです
美しい自然の中でも、軍事トラックの往来は絶えることがなく…
こんな辺境でも力強く、古来より放牧と農業を営んできたチベットの暮らしのすぐ側にも、
当たり前のように国と国は、民族や宗教の違いやその他とても複雑な理由で、仲良くすることはできない
ラダック人はインドに住んでいてもインド人ではなく、チベット人は中国に住んでいても、中国人ではない
わたしは小さな文化も風習も宗教も、善なるものを目指し日々努力している人々は守りたいし残ってほしいと思う
大きく権力があるものが必ず悪いとは言わないが、大きな声を出せないものはいつかなくなるのだろうか?
小さく善なるものこそ大事にされる世界であってほしい
小さな村、でもここは自給自足、水を大事にし、少しの電気は太陽光エネルギーでまかなっている
夜8時から10時の間だけ電気を使い、トイレは砂をかけて堆肥にするコンポストトイレ
誰かが家を建てるときは村人みんなで協力して建てるので、お金はかからない
「日本は家建てるのにだいたい35年ローンだよ!」と言ったら
ローンの説明をするのに、35年は必ず働いてお金を返し続けることを約束すること と伝えると
冗談言っていると思われてしまいました(笑)
チベット仏教の精神性はとてもとても高い
お坊さんだけでなく、一般の生活をしている人たちもまた、
とても謙虚で、人のために生きることを当然のようにする
お恥ずかしながら、わたしの稚拙な質問と、それに答えてくれたラダックの人々の言葉を紹介します
自分はまだまだ未熟なことを思い知らされました^^;
「幸せと感じて生きていくためにはどうしたらいいと思いますか?」
「自分のことに執着していたらどんどんつらくなる。もっと人のために何ができるか考えてみて」
「人生の苦しみって、どうしたら取り除けるんだろう?」
「生きるということは幸せと苦しみと背中合わせ。どっちかひとついいとこ取りはできないよ。
それができるのは、ブッダ(悟りを開いた人)だけ。だから、そうなれるように私たちはがんばるんだよ」
「今の仕事は大好きだけれど、他になにかできるだろうか?天職ってあるのかな?」
「仕事をなにするかなんて悩むことではない。仕事はなんでもいい。
それよりもあなたはもっと自分のことを知って、勉強する。そうしたら、仕事は何をしても悩むことはないだろう」
「社会や世界には怖いことがいっぱいある。漠然とした不安感や恐怖心は、どうしたら克服できる?」
「悪い人にはその人の課題があり、あなたにはあなたの課題。あなたができることの最善をしよう。
生きとし生けるものすべてに、あなたのできることをしてください」
先進国の人は、経済力や科学力や文化を誇るかもしれないけれど、
お金も教育も万全でない何者でもない人たちが、こういう精神性を持っている
この五色旗は、チベットの人たちがあちらこちらに飾っているものだけど、
世界平和を祈るマントラが書かれていて、風に舞えば舞うほどに祈りは世界を駆け巡る
どんな困難に見舞われ、それに耐える宿命だとしても、静かに笑って、
誰かのために、自然や動物たちも人間と同列に考え、大事にしている
目指す生き方に出会った旅でした^^
今回の旅でお世話になった「ジュレーラダック」
ラダックのこと、日本のこと、たくさん話して教えてくれました
深みのある素晴らしい旅をありがとうございました!