Nikkoh の 徒然日記

ゲイ(=男性同性愛者)の Nikkoh が、日々の雑感やまじめなこと、少し性的なことなどを、そこはかとなく書きつくります

プルートで朝食を

2012-09-14 13:53:42 | 勉強会・ゲイプロ以外のイベント等
今月も、ダイニングバー Queer+s で映画を見てきました( Queer+s Movie Night と題された、月に1回開催されるイベント。基本的に第2水曜日 )
3回目の参加でした。僕の中でだんだん恒例化しつつある感じです。
1回目と2回目のことについて、このブログでも書いているので、よろしければごらんください。

トーチソングトリロジー (7月11日) 
ハッシュ! (8月29日) 

『ハッシュ!』の記事はやたら長いんですが、ちょっとこの映画は、僕にとっては「ビビビッ」と来た作品でして、それでかなり力を入れて書いてしまいました。勝裕さんに共感しっぱなしというか、彼になりきって見ている感じがあります。このイベントで見た後、DVDを購入し、1人で何度も見ましたし、実母と一緒にも見た りもしました。あと、小説版も買いました。そっちは泣きました。今、ちょっと、手元に無いので記事を書けないんですが、いずれ記事に仕立てます。
そういう次第で、毎回あのクオリティでレポを書くだけの力量は僕には無いので、あれは特別という認識でお願いしますw
ちなみに、『トーチソングトリロジー』の方も入手することができ、2回ほど見ました。こちらもお気に入りの映画です。主人公の母が僕の実母と結構重なりますし。でも、ヘイトクライムでゲイの男の子が命を奪われるシーンは涙なくしては見られませんね。

さて、今回の映画は、予定では 『ブエノスアイレス』 だったのですが、DVDが行方をくらましたらしく、 『プルートで朝食を』 というイギリス映画に変更になりました。
トニー・レオンは、来月までお預けのようです

この映画の主人公、パトリック・ブレイデン(自称“キトゥン”)は、性同一性障害(GID)です。身体は男性なんだけれど、自分のことを女性だと思っている(性自認が女性)人物です。恋愛対象は男性です。だから異性愛者ですね。

補足:
・ 性自認 = 自分自身をどんな「性」として認識しているか。男性・女性以外の性自認もある。
・ 性的指向 = 性的に惹かれたり恋をしたりする対象。
・ 同性愛 = 性自認と性的指向が一致。たとえば僕は性自認が男性で性的指向も男性だから同性愛者(ゲイ)。
・ 性同一性障害(GID)= 身体の性と性自認が一致しない。たとえばキトゥンは身体は男性だが性自認は女性だからGID。

ただ、たぶんこの映画のメインテーマはGIDのことでは無いと感じました。《 たまたま主人公がGIDだった 》という感じかな。アイルランドの独立闘争のような、政治的な事柄がメインテーマなのかなあと僕は思いました。
とはいえ、セクシャルマイノリティの1人としては、やはり主人公がGIDであるという点には注目せざるを得ませんでした。
僕自身は真性ゲイであり、性別違和が無いので(自分が男性であることに違和感を持ったことが無い)、自分自身が当事者である同性愛とは異なり、GIDについてはわからない部分も多いのですが。理解・受容していきたいという気持ちは強く持っているので。抱え持っている悩みは、共通した部分も多いでしょうしね。

キトゥンという人物は、たいへんポジティブな人物として描かれているなあという印象を持ちました。
僕は思索大好き、悩むの大好き、ネガティブ万歳な感じの人間なので、正反対だなあって感じですね。
キトゥンを見ていると、なんだか楽しくなってくるんだね。僕にももう少しこういう要素が加わったらなあなんて、思っちゃいました。
根暗でネガなのは、それはそれで僕の個性だと思ってるから、完全に変えようとか、そうはまったく思わないんだけど、ちょっと度を超してる気はするから。たぶん、周りの人が僕を見ると、すっごく苦しそうに見えるんだろうなあってね。僕自身も苦しいときあるしね。苦しむことを楽しんでるときもあるんだけどね。この感覚、わかる人にはわかると思う。

ハッシュ! の勝裕さんにはすごく共感したわけです。優柔不断で、生真面目で、真剣で、悩みまくって。ああここに僕がいるなって感じで。真正面から、超真剣に問題に向き合う感じがね。すっごくシリアス。
それに対して、今回の映画の キトゥン は対極だなあって。共感というよりは、憧れみたいな。自分に無いものを持ってる人物だよなあって、そんなことを思ったわけです。

キトゥンだって、きっとつらさを感じてはいるでしょう。悩んでもいると思うし、苦しんでもいるとは思う。だって人間だもの。表に出ている姿は、超ポジティブで、明るくて、楽しそうな人。でも、もしかしたら中身は泣いているのかもしれない。すごく強い人だよね。そんなことを考えてたら、「ギュッ」て思い切り抱きしめてあげたくなった。男性とか女性とか関係なく、1人の人間としてね。

キトゥンみたいな生き方もあり、僕や勝裕さんみたいな生き方もある。どっちも間違っていないし、わが道を行けばいい。
ただ、キトゥンへの憧れは僕の中に残ったし、少しだけポジティブを入れてみようかなって。そんな示唆をこの映画から受けました。

次回は10月10日。今度こそ、『ブエノスアイレス』 だそうで。トニー・レオンを楽しみに、足を運ぼうと思っています。


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