超進化アンチテーゼ

悲しい夜の向こう側へ

THE BOOM 平成二十三年 春夏公演「光」@千葉市民会館 11.7.10

2011-07-11 23:08:07 | ライブレポ






昨日はTHE BOOMのライブを観に千葉に。


発売延期になった新譜のツアーが震災後を意識したツアーに様変わり。
ちなみに千葉でライブするのは8年ぶり、この会場では21年ぶりだったとか。

正直・・・めちゃめちゃいいライブでした。
そりゃこの世相を意識すれば相当沁みるライブになるのは行く前から分かってましたけど
それにしたってもう何の不満もない最高のライブで
途中泣きそうになるくらい良かったです。
っていうか少し泣いた。
そしてセトリが個人的に超好み過ぎました。バランス良すぎやん。

この会場は初めて行くんですけど、最寄り駅は東千葉駅なんですね。
最初本千葉かな、って思ってたらどうやらそれは文化会館の方だったらしい。紛らわしい。





5時から8時までの長丁場のライブ。
始めは「20-twenty-」で静かにふわっと音が鳴らされて
その日の暑さも相俟って非常に涼やかな気分に。アコースティック風味で「風になりたい」、
「房総の空にも~」ってアドリブが嬉しかった「TOKYO LOVE」など軽快な曲が続く。

その後は夕暮れ時にはピッタリなバラードを2連発。
「朱鷺-トキ-」から代表曲「からたち野道」まで贅沢なセトリで早くも満足する。
この時間帯に「からたち野道」は泣きそうになるって。
危ない危ない。

最初のMCでは宮沢さんが「千葉は全国で熊本に次いでスイカの生産が2位なんですよ」
「マックスコーヒーが云々~」と早速地元ネタで盛りあげる。
ちなみにメンバーの中でドラムの栃木さんだけ唯一千葉出身、という事で
この日は全体的に栃木さん押しでした。
誕生日の前日なんでバースデーケーキも用意されてたり。おめでとうございます。
地元公演という事で心配しすぎて「ミヤ、もし人が入らなかったらどうしよう?」とか相談してたらしい。
まるで新人バンドみたいな発言ですね(笑)。まあ普通に埋まってましたよ。
 「千葉公園にハスの花が~」とかずっと話してたら
「俺は千葉の観光大使かよ!(笑)」とセルフツッコミ。宮沢さんやっぱり面白いなあ。
いやでも確かに朝方の千葉公園はいいところ。
「俺妹」にも使われまくったしね。


「NHKみんなのうた」で宮沢和史がソロで提供した「森のふくろう」を演奏して子供づれにもウケた後
軽快な「夜道」で盛り上げて間のピーナッツネタもまた県民的には嬉しく(笑)
「過食症の君と拒食症の僕」など非常に懐かしいナンバーで中々聴き心地の良い空間が生まれていました。

そんな空間をブチ壊すかのようにオルタナロック「TROPICALISM」を叩き込んで
「島歌」もバンドバージョンで思いっきり歌われ
この流れは個人的にグッと来ました。
ポップなだけでなく、ロックな一面もきっちり見せる。ギターの鳴りは本当にザクッっと耳に刺さってきて快感でした。

ソロコーナーでは「First Love Song」をまず歌って純粋無垢な雰囲気に酔いしれて
美空ひばりの演歌をカバーして場末のバーみたいなムードも堪能しつつ
秋に出る新譜からの新曲に思いっきり感動したり
兎に角どの曲も沁みるわ涙腺にくるわで
個人的な感情の動きが凄い事になりつつ、再びバンドセットで鳴らされた「僕にできるすべて」で少し泣いた。


【追いかけて 追いかけて 何も見つからなくて
 つまずいて あきらめて 行き場所をなくすたび
 
 人を恨み 人を裁き 生きる君が なぜか愛しい】

この部分でグッとやられてしまいました。
歌詞もそうだけど、歌に込められたシリアスな空気感がまた一層
心の琴線にふれてくれる、というか。
改めて名曲具合も確認しました。


ここから「星のラブレター」、間奏の栃木さんの「会いに来たよー!」がとっても眩しい(笑)。
この曲は本当盛り上がりますよね。
当然ですけど。
「真夏の奇蹟」とか完全に自分好みの選曲(笑)。今の宮沢さんが歌うとAメロが超色っぽいな。
個人的にも想い入れのある名曲「ブランカ」とか、もう本当ありがとうございます、って感じで。

最後は「明日からはじまる」で前向きに終了。
万感の思いで聴き入る。
今の世相にもピッタリやね。


アンコールでは一番初めにスタジオで合わせた原点の曲という「TAKE IT EASY」。
これが洗練された雰囲気で本当に素晴らしかった!
「暁月夜~あかつきづくよ~」も新曲にも関わらず早くも安定した盛り上がり。
「不思議なパワー」で観客全員の一体感を演出して
気持ち良いムードの中でライブは終了。
とても良い汗も掻けました。

と思ったらダブルアンコもやってくれて、アルバム「百景」から「光」を演奏。
何気にこのアルバムからの選曲が多かった。
やっぱりミドルテンポの曲を増やしたかったらしい。
スナップ写真の演出も温かなムードを醸し出していて、先刻とはまた違う種類の気持ち良さをばら撒いて
この日のライブは無事に終了。
終わってみれば選曲に感心しきりの3時間でした。代表曲からマニアックな曲まで
その幅広さにベテランバンドならではの楽しさがありましたね。最高でした。





セトリ
1.20-twenty-
2.風になりたい
3.TOKYO LOVE
4.朱鷺-トキ-
5.からたち野道
6.森のふくろう
7.夜道
8.過食症の君と拒食症の僕
9.TROPICALISM
10.島唄
11.First Love Song
12.みだれ髪(cover)
13.ゆっくりおいで
14.僕にできるすべて
15.星のラブレター
16.蒼い夕陽
17.真夏の奇蹟
18.ブランカ
19.明日からはじまる
encore
20.TAKE IT EASY
21.暁月夜~あかつきづくよ~
22.不思議なパワー
encore2
23.光




総評として非常にバランスの良いライブ
子供が楽しめる愉快な曲から
大人が楽しめるムーディな曲、
そしてその間を取ったオルタナロックまでどの世代でも満足出来るような
時期が時期だけにアコースティック多目のアレンジもまた涼しげで良かったし
感動の演出も上手かったりで
完璧に観客をエスコートしてくれたな~っていうか、
それほど気合を込めてるツアーなんだな、って感じられる一夜でした。
震災後歌に対する姿勢も改められたそうです。
一本一本の公演を大事にして、これが当たり前だとは絶対に思わない。
それがどれだけ幸せな事かと感謝しつつこれからも歌っていくそうで。
その心意気は十二分に伝わりました。
秋に出る新譜も期待しています。非常に良いツアーを本当にどうもありがとう。





最新の画像もっと見る

コメントを投稿