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マダムnihaoのフレッシュ搾りたてブログ。お気軽にお立ち寄りください。

隣の隣のマーケット

2008-09-08 09:45:07 | Weblog
 何ひとつ自慢するものなどない住環境の我が家だが、あえてひとつ探すなら
それは........隣の大型マーケット!

 2年前隣接する広い農地が造成され、みるみるうちにマーケットが出来た時、私は自分たち家族の幸運を噛みしめた。
歩いてたったの70歩。
もう買い物のことで煩わしい思いをすることはない。
突然の来客にも困らない。

 それまでは冷蔵庫の中を調べ、ざっと2.3日分の献立をたて、必要な食品をメモして、ちょっと遠くのマーケットに車で買い物に行っていた。
現在は隣のマーケットが我が家の台所であり冷蔵庫みたいなもの。
計画性のない行き当たりばったりの食生活になってはしまったが、便利なことはこの上もない。
たとえ大勢の紳士淑女をご招待してパーティをすることになっても、200人くらいなら駐車場にすら困ることはない(?)


                


 写真は真冬のマーケットへのけもの道、ちょっと厳しい雪中行軍だ。

 と、ところが今年の春、この敷地に突如新築住宅が建設され『隣のマーケット』は『隣の隣のマーケット』に成り下がってしまった。
いや、たとえ『隣の隣のマーケット』にはなっても、マーケットへの距離は変わらない。

 私は遠慮しながら、こちらのお宅の敷地ぎりぎりのところを歩いて買い物に行っていた。
しかしまるで私への嫌がらせかのように(そんなことはない?)、先週末から外構エクステリア工事が始まって、マーケットへの近道は完全に封鎖されてしまった。
正規のルートで行くとなると300歩の道のりだ。
なんとも遠くなってしまった『隣の隣のマーケット』

 『てふてふが一匹韃靼(だったん)海峡を渡って行った』 安西冬衛

 季節外れの蝶が弱々しくマーケットの方へ飛んでいくのを見つけて、このシュールな絵画のような詩を思い出した。
韃靼海峡はタタール海峡のことで、日本風に言えば間宮海峡のことである。

 私はもう二度と国境を越えることはできない。