『落葉』 盛岡市中央公民館 (2012・11・24)
なんて静かな緋色の道。
カメラを持って佇む位置の、こちら側はうつつの世界、あちら側は幻の世界。
やがて冷たい雪の下で終焉を迎える晩秋の落ち葉たち。
秋の秘奥は、妖しさと幽玄と安らかな死の趣に満ちている。
横浜での疲れがまだ抜けないせいか、今回はなぜか落ち葉に負のイメージが重なってしまいました。
孫ちゃんです。生後すぐの写真です。女の子です。
我が一族はみんな彼女に恋しています。
この日産院では11人の赤ちゃんが生まれましたが、全員のベッドをシャッフルして適当に並べても、絶対に見分けがつくほど婿殿にそっくりです。
孫の泣いた顔が「あっ、ガッツ石松に似ている!」と私が言ったら婿殿に睨まれました。
娘たち夫婦は、赤ちゃんの名前を親戚や知人たちから募集しました。
「みんなに考えてもらって、その中で一番よい名前を私たちが選びます!」
と宣言したのです。
誰もが堂々と名付け親になれるチャンスです。
nihao家も婿殿家のご両親たちも、みんな張り切って参加しました。
もちろん私も、鉛筆とメモ用紙をいつも傍らにおいて一生懸命考えました。
五つぐらい思いつきましたが、その中には「犬の名前にした方がよい!」と笑われてしまったのもあります。
その結果...難関突破!採用されたのは私の考えた名前です。
いえ、厳密に言えば漢字は選ばれたものの読みの方は却下されました。
読みは結局娘が考え、赤ちゃんの名前に関してはふたりの共同作業となりました。
これで孫が大きくなったら、「あなたの名前の半分はおばあちゃんがつけたのよ!」と自慢することができます。
えっ、孫の名前? あはっ、それは秘密です。
ああ、ところが...休日にはるばる孫の顔を見に横浜までやってきたオットー。
孫の顔を見た途端にげらげら笑いながら
「おい、ウチの近所に、偶然にも赤ん坊と全く同じ名前の居酒屋が出来たぞ!ガハハ!」
突然とんでもないことを言い出すではありませんか。
必死で睨みつけましたが、オットーの軽口が止まることはありませんでした。
すると次に婿殿の父上が
「赤ちゃんを笑わすには○ンコ~と大きな声で叫ぶといいんだよ!」(○に入るのはウ)
と言って、まだ無垢の赤ちゃんに向かって何度も実験開始するではありませんか。
みんな大笑いで盛り上がったものの、娘だけは
「あまりにも下品で非常識です!」と怒ること怒ること。
確かに我が子が真っ先に覚える言葉が○ンコだとしたら、これは由々しき問題です。
オットーにしても婿殿の父上にしても、全く、なんてデリカシーのない男たちばかりなのでしょう。 バカ!
孫ちゃん、あなたの前途は多難だけれど、どうかまっすぐに生き抜いてね。