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マダムnihaoのフレッシュ搾りたてブログ。お気軽にお立ち寄りください。

草取りは楽し

2012-06-22 12:45:00 | Weblog
 

        『秋田県・秋の宮温泉郷・稲住温泉』


 秋田県の山道を走っていたら、緑濃き秘境の中にひっそりと佇む稲住温泉があった。
静かな景観、豊富な湯量。武者小路実篤などの文人たちにも親しまれていたという。
大浴場の扉を開けると、目の前に和室が...いや、浴室にびっしりと20枚の畳(畳風敷物?)が敷かれていて思わず歓声を上げた。
お風呂場が畳というのはとても落ち着く。ゴージャス&リラックスタイムを満喫してきた。



                         ★  ★  ★



 急用ができて数日間横浜の娘の家に出かけてきた。
娘たち夫婦は昨年戸建ての住まいに引っ越した。
しまった! 彼らに大事なことを教えるのをすっかり忘れていた。

 滞在三日目の朝早くのこと、玄関のチャイムが鳴って婿殿が出たら、隣家のマダムが緊張した面持ちで立っていた。

 「お宅様の敷地の中の伸びた雑草、私が抜かせていただいてもよいでしょうか? 
それともお宅様では(草を)可愛がって大事に育てていらっしゃるのでしょうか?

 言われてみて気がついたが、狭い敷地の囲いに沿ってドクダミが40センチほどに頭をそろえて群生している。
マダム隣家、我慢と怒りの度合いがついにMAXとなって警告を発しにやって来た模様。
自分の若い時を省みて断言する。「若者の辞書には草取りという言葉がない!
戸建てに住むと、敷地内外の草取りのことでトラブルが発生することが多いから気をつけるようにと、厳重注意しておかなければならなかったのだ。

 
 私は恥ずかしいやら申し訳ないやらでおろおろしていたが、彼らの若さは、マダム隣家の苦言を素直に受け入れることが出来たようだった。
「秋になったらどうせ枯れるのにね~♪」
などと言いながらドクダミ取りをしている姿はなにやらとても楽しそうだった。


 そう言えば我が家の店子(娘と同い年)の場合
木の枝が道路に飛び出していて危険だからなんとかしてくれ!
ご近所さんからの通報で慌てて確認しに行ったことがある。

 荒れているのは庭木だけではなかった。
玄関先の草までも5・60センチに伸びていて、人が住んでいるのに廃屋状態。
これでは毎日草をかき分けて家に入らなければならない。
このような異常事態ですら平気なのだから、地域社会の中でのルールとしての草取りの大切さ(北国では除雪も加わる)を、若者にはしっかりと教えていかなければならないのだ。
かく言うnihaoも昔、ある朝目覚めたらどこかのどなたかの仕業で、自宅前の草茫々の景色がきれいさっぱりになっていたという苦い経験がある。
無言で見せつけられるほうがショックは大きい。


 「畑に草がたくさんはえてきました。さてどうしたらよいでしょう? 


 ...あらっ、またどうでもよい昔のことを突然思い出してしまった。

 これは息子が小学校1年生の時の理科のテストの問題。答は三つの選択肢から選ぶ。
三択問題って普通、大正解とひっかけと、これは絶対違うだろうというサービス誤答例の三つのパターンで出来ているから、特別運と勘がよくなくても正解は出る。
この問題のサービス誤答例は

 土をかけて草を見えなくしてしまえばよい
 
 あはっ、いかにも「臭いものには蓋」の泥縄式の対応策で笑ってしまう。
いくら一年坊主でも、これを選ぶアホは絶対にいないだろう。
ましてや私の賢い坊やなら、これが根本的な問題解決にならないことは当然分かっているはずと思っていたら......あっ!
 
 ああっ  以下省略。 ご想像にお任せだ

 





チャグチャグ馬ッコ

2012-06-10 11:00:00 | Weblog



 6月の第2土曜日に行われるみちのくの初夏の風物詩『チャグチャグ馬ッコ
滝沢村の鬼越蒼前(おにこしそうぜん)神社から盛岡八幡宮までの約15キロの道のりを、美しく着飾った100頭近くの馬が、チャグチャグと鈴の音を響かせながら4時間ほどかけて行進する。
江戸時代に、田植えの後、農耕馬に感謝の気持ちを込めてお参りをしたことから始まった伝統行事で、無形文化財に指定され、さらに「残したい日本の音風景百選」にも選ばれている。
 
 チャグチャグ馬ッコは、ありがたいことに私の家のすぐ傍を通過する。
鈴の音が聞こえ始め、辺りが騒がしくなってから家を出ても充分間に合う。
こののどかで素朴なお祭を、毎年恵まれた条件で見物することが出来るのは嬉しいことだ。


 さて...昨日のことは忘れても昔のことは忘れないnihao。
お祭りを見ながら突然思い出したことがある。


 「チャグチャグ馬ッコをローマ字で正しく表記せよ!

 
 これは今から24年前、娘が中学に入学して初めての英語の中間テストの問題だ。
この時期このタイミングでこのような問題を作った先生のセンスはなかなか面白い。
どうしていつまでもこんなことを覚えているかというと......

 英語のテストなのに予想外の出題で衝撃を受けたのと、正解者がほとんどいなかったのとで、子どもたちをすごく悔しがらせたから。
これは当時、ママ友のお茶会でも話題になった。
母親たちもチャレンジしてみたが、拗音とか促音の表記の仕方が全く分からなかった。
実は私たち、英語どころかローマ字もすごく弱かったということを認識させられた大事件(?)だった。

今ならパソコンはローマ字入力が必定で、誰にとってもこんな問題は朝飯前だ。
しかし当時の一般家庭には、まだワープロも普及していなかった。
ローマ字は小学校の時に、おざなりに教わったきりほとんど使う機会などなかった。
日本人の暮らしの中でローマ字が活躍するようになったのは、ごく最近のことなのだ。

 ところでローマ字には、ヘボン式訓令式の2種類がある。
「チャグチャグ馬ッコ」の「チャグチャグ」を「tyagutyagu」で入力するのが訓令式
「chaguchagu」で入力するのはヘボン式である。

 ヘボン式はアメリカの医師のヘボンが、訓令式は我らが岩手の誇る偉大なる先人・田中舘愛橘(たなかだて・あいきつ)が考案した。
日本に2種類のローマ字表記があるのは不自然ということで、今まで統一に向けて紆余曲折の論議が繰り返されてきたらしいが、まだ結論は出ていない。

 私が小学校で教わったのは訓令式、当然ながらこちらの方が馴染みがある。
しかしパスポート申請をする時はヘボン式を使わなければならない。
例えば藤田さんならば「Huzita」ではなく「Fujita」となる。
ここを間違えると大変面倒なことになるらしい。

 そういえば中学の時の友人のちょっと大人っぽくて理知的だった舟橋さん。
彼女は50年も前から自分の名前を「Funabashi」と表記していた。
名前の頭文字のFに強くこだわっていた。
私はどうしてHではなくFなのか、siではなくshiなのか分からなかったが、今思えば、ずいぶん進んでいる人だったのだなぁ。


 最近の社会の一般的な傾向としてはヘボン式が優勢であるようだ。
しかしnihaoは、田中舘愛橘博士の考案した訓令式を守っていきたい。

 


 
 [両方式の主な違い]

      (シ)(シャシュショ)(ジ)(チ)(チャチュチョ)(ツ)(フ) 
訓令式  si  sya・syu・syo  zi  ti  tya・tyu・tyo  tu  hu

ヘボン式 shi  sha・shu・sho  ji  chi  cha・chu・cho  tsu fu










電子辞書

2012-06-06 14:52:00 | 中国語
 我が中国語倶楽部は、後期高齢者4名とその予備軍3名の計7名の会員がいて、ざっくばらんに言えば、みんなかなりのお年寄りというわけ。
何度も書いているけれど、nihaoが若手のホープ(?)であるという状況は、何年経っても変わらない。

 倶楽部の中でも、マダムKはみんなの憧れの存在だ。
なぜなら...我らが皆、旧態依然として紙製の辞書を利用しているのに、彼女だけは早くから華麗なる電子辞書の遣い手であったから。

 彼女曰く、電子辞書は便利な機能がついているし、検索時間が早いし、小さくて軽くて持ち運びが大変楽なのだそうである。
レッスン中に、スタイラスを手にして自在に電子辞書を操ったり、音声機能で発音の確認をしている彼女の姿に羨望の眼差しを向けていたのは、私だけではなかったと思う。

 我が講師は時々、もの凄く難解な中文和訳の宿題をどっさり出す。
未知の漢字や単語ばかり並んでいる文章なので、読むのも訳すのも大変だ。
朝から晩まで取り組んで、1週間たってもまだ終わらないこともある。
どうしてこんなに時間がかかるかというと...ひとえに辞書を引くのが遅くて下手という理由なのだから情けない。

 ある日マダムKが
新しいのを買ったから、この古い方のをちょっと使ってごらんなさいな。
キヤノンの古い電子辞書を貸してくれた。
使用方法は簡単でビックリするほど使い勝手がよい。
手書き検索をすると宿題が三分の一の時間に短縮された。

 例えば辞書で『』という漢字を調べるとする。
部首が解らないとお手上げだし総画数から調べるのも手間がかかる。
しかし手書き検索なら、スタイラス(タッチペン)で書いて決定ボタンを押せばよいだけである(鬱という字を正しく書くのも大変だけど)

 二ヶ月間使わせてもらっているうちに、もう電子辞書なしでの中国語学習はあり得ないと思うようになった。
そこでマダムKと同じ最新のキヤノンワードタンクZ900を購入することにした。
すると他のマダムたちもみな「私も!私も!」と言い出した。
携帯電話も使えないお姉様方なのに大丈夫だろうか?
電子辞書は高額であること、寿命があること、使用方法が難しいことなどのマイナス面も話したが、それでもみんな欲しいと言う。
一抹の不安を抱きながらも、みんなの分を注文した。


                



 届いた電子辞書は、見た目もスマートホンのように進化したが、使用方法もより難解になっていた。
宝の持ち腐れにする訳にはいかないので、急遽みんなを集め、マダムKが講師、私が助手になって勉強会を開くことにした。

 はじめは若い人に講師をお願いしようと思ったが、すらすらと専門用語を多用して説明されても、ただちんぷんかんぷんなだけで逆効果だ。
でも自分たちでやれば自分たちの問題点がよく解る。
なぜ出来ないのか何に躓いているのかもよく解る。
同じことを何度質問されても腹も立たないし、お馬鹿な質問にも共感できる。

 本当はマダムKも私も、マニュアルの大部分を理解できない。
でも自分たちの出来ることだけを自分たちの言葉で根気よく何度も説明したら、みんなも2時間で基本の操作をマスターした。
問題があるとしたらすぐ忘れることだけ...
きっと今頃はきれいさっぱり忘れているだろう。私も忘れた。

  「電子辞書、みんなで使えば怖くない!」
 

 みんなが同じものを持っているので、いざというときには大変心強い。

    
  




鳥海山と菜の花

2012-06-03 12:00:00 | Weblog

           


                    『鳥海山』


 山形県と秋田県にまたがる標高2,236メートルの鳥海山。
お供の山々を従えていないので、見とれるほどすっきりと美しい姿だ。
秋田県側から眺めると『秋田富士』、山形県側から眺めると『出羽富士』の別名を持つ。

 この日は由利本庄市主催の『菜の花祭り』が行われていた。
残雪まばゆい白い鳥海山と300万本の黄色の菜の花のコントラストが鮮やかできれいだった。
最近は菜の花を利用した町興しや村興しをしている自治体が多いが、いくつか見た中でもスケールとロケーションの大きさではここが最高だと思う。

 今回の秘湯巡りは、鳥海山の東の山麓にある猿倉温泉・鳥海荘。とろりとした美肌の湯。

 北東北秘湯巡りをして気がついたことだが、秋田県や青森県の温泉日帰り入浴料金は、秘湯になればなるほど安くなる。
 ...こんな不便なところまでわざわざ訪ねてきてくださってありがとうございます。
    田舎ゆえ設備も整っておりませんがどうぞごゆっくり...
東北人の奥ゆかしさと気遣いが感じられて嬉しくなる。

 ところがなぜか岩手県の場合は、秘湯になればなるほど高くなる。
秘湯であることを売り物にしているのかもしれないが、北東北三県の中では、岩手県の入浴料金が一番高いと言うのが我らの調査結果である。
なお各地の混み具合から推察すると、青森県民が一番温泉好きではないかと思われる。

 実は記事にはしていないが毎週秘湯巡りをしているので、すでにかなりの数になった。
その体験の記録係はオットーの担当だ。
毎回几帳面に金額や泉質を記したり感想などを書き残したりしているらしいが、残念ながらそれらの仕事が日の目を浴びることはないであろう。



            

                    『ハイジ』

 温泉に行く途中に寄ったにかほ市・土田牧場のアイドル犬、セントバーナードのハイジ。
こんな優しそうな顔をした大きな犬がいつも傍にいたら、どんなにか毎日が楽しいだろうと考えながら......思い出すのはもちろんももちゃんのこと。




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 我が家の花壇の夏雪草に珍客がやってきた。
真っ白い花の上を飛ぶ真っ赤な蝶。なんてステキな偶然!!
この蝶は、学名を【ソーラーバタフライ】和名を【光蝶】と言う......な~んちゃって。
実は太陽光で羽ばたく新種のガーデニンググッズだ。

 真っ直ぐに伸びたポールの上にソーラーパネルがついていて、蝶々はワイヤでつながっている。
太陽の光が届かない日でも電池に切り替えができるので室内でも使用可能だ。
一見本物のように見えるので、訪れたお客さんたちもみな一様に驚くから愉快。


  ※こちらのYouTubeから楽しい蝶の動きがご覧になれます→【ソーラーバタフライ