ふうちゃん本舗

のんびりおじさんの社会科見学

インドでボンカレーを売る話 の続き

2018-07-31 22:25:15 | 街を徘徊して


総合商社の伊藤忠商事がCMを流しています。
入社13年目の女性がオーストラリアで石炭輸入を担当している様子とか、
パラグアイで日本のゴマ輸入の半分量を買い付けている〝ゴマ″部長など。

総合商社が何をしているかのCMは今まで見なかったような気がします。

日本の大手総合商社は、丸紅、住友、三菱、三井と伊藤忠。
首位の丸紅は伊藤忠から分かれた会社ですが、
昔から国家予算以上のお金を動かしています。

昔は人気のあった海外勤務も、今の時代、
一般の会社で海外勤務を命じられると即刻辞める者が多いそうです。
私からすると、もったいない話だと思います。

このCMを見ながら思った、前回書いた「ボンカレー」の話の続き。

インドでは日本人2人と現地採用のスタッフ5~6名でやっています。
リーダーの植松さん、
軌道に乗るまで最低5年間は日本に帰れないそうです。

奥さんは製薬会社に勤めていて、3人の小さな子供がいます。
長期の海外勤務にあたり、家族でインドに住もうとの提案に奥さんは反対。
結局、単身赴任することになりました。

やはりそうなりますよね。
奥さんも仕事にキャリアを持っていますし、子育ても大変。
いざという時には母親の応援ももらえますが、
見知らぬ土地では不安も増すでしょう。

観光旅行だと保護されたガラス箱の中ですが、
海外勤務は現地で生活を続けるということで、大変なことです。
メンタル面の強い人でないと勤まらないと思います。

このような人のお陰によって日本の生活が成り立っていますので感謝。

(全く関係ない話ですが総合商社で思い出しました。
昔、スキーブームを起こした映画「私をスキーに連れてって」の
撮影に使われた舞台は、総合商社の日商岩井と思いこんでいましたが、
日立製作所本社だったよう。

昔は無音のレーザープリンタなどなかったので、
インパクトプリンタがチャーチャーという大きな音を出しているのが映画に記録されています。)




カレー大国インドでボンカレーを売る

2018-07-24 21:09:34 | 街を徘徊して


世界一のカレーショップ、
CoCo壱番屋(ギネス認定)でも進出できていないカレー大国のインド。

ここで大塚食品があの「ボンカレー」を売り込もうとしていることが
先日テレビで紹介されていました。
面白いと思いましたので受け売りですが。

インドは国民の嗜好がうるさく、
日本の食品メーカーは20社位しか進出できていないそうです。
そんなことで、絶対失敗するのでやめろと言われています。

日本のボンカレーは馴染みの味ではないし、
宗教の関係で肉は使えないのでそのままでは売れません。

それでインドに合わせたカレーの開発から始めましたが、
どうしてもボンカレーの持つ甘さを伝えたいとのこと。
甘さは玉ねぎ、マンゴーから出しました。

この試作品をトレードセンターの社員食堂で、
昼食時に提供させてもらっても誰一人として見向きもしません。

しかし「ベジタリアンカレーだ」と伝えたところ、
試してみたいという人が多くなりました。
評判はおいしいということです。

大塚食品の会長からも、
ボンカレーの基本味は守られているとお墨付きをもらいました。

更に、ナンでカレーを包んで揚げたカレーパンも現地の人に受け入れられました。

インドでは夕方に軽食を食べる習慣があるそうで、
ファストフードとして売り出したいとのこと。

ハウス食品が中国でカレーを普及させたのは日本企業の社員食堂からでした。
今では生産が間に合わないくらいになっています。
余談ですが中国人好みの香辛料の八角が入っていると聞きます。

ところでボンカレーではなく「ポン」カレーもあります。
鹿児島県立市来農芸高校で開発した、名産のポンカンを使ったカレー。

甘酸っぱい香りがしてとてもおいしいです。
いちき串木野市の名物カレーになっています。
数年前まではレトルトパックで売られていましたが今もあるかどうか。

「ポンカレー」の命名に当たっては
「茶化すつもりはありませんので」と大塚食品の許可をもらったそうです。



777年目の博多山笠

2018-07-11 17:11:08 | 街を徘徊して


今年で777年目になる博多山笠。
九州一の歓楽街を持つ中洲流れ(下記注)では
舁き山(街を走り回る山、展示用の飾り山とは別の小型にしたもの)を
この「7」にあやかって七福神にしました。

普通、宝船に乗った七福神を思い浮かべますが、
この舁き山では毘沙門天が、いかつい顔で立っています。

両脇に横向いて大黒さんと恵比寿さん、あとは裏側に回されました。
宝船では緩すぎて気合が入らないからと思います。

ところで飾り山とは別場所で展示されているこの舁き山、
担ぐための棒がありません。

担ぐ時は飾り山の下の台座を抜いてこれに載せます。
舁き山が街を走り回っている間は、飾り山は宙づりになっています。

この宙づりにするために飾り山の上部と下部に横の白い柱が見えますが分かりますか。



中洲流れの飾り山。
黒い部分を取り除くと担ぎ棒の台座が下がり抜くことができる。
そして代わりに上の写真の七福神を載せる。
これを24人で担いで走り回る。
4~6人が台に上がるので舁き山の重さは約1トン。
同じ人では疲れるので次々と担ぐ人が替わる。


(注)博多を秀吉の町割りによって7つに分けました。
流れている那珂川に沿って縦長になりましたので「流れ」となっているそうですが本当のことは分かりません。

千代流れ、東流れ、土居流れ、大黒流れ、
恵比須流れ、中洲流れ、西流れの7つです。

余談: 七福神、全部言えますか。
大黒天、毘沙門天、恵比寿天、
寿老人、福禄寿、弁財天、布袋尊。




山笠のあるけん博多たい  2018博多山笠始まる

2018-07-04 08:46:04 | 街を徘徊して

山笠のあるけん博多たい !
博多に山笠があるというのではなく、
山笠があるから、祭り好きで人情豊かな博多が出来上がるのだ、

博多っ子の気持ちを良く表していると思います。
実はこれ、昔、博多銘菓のCMに使われた言葉です。

その博多山笠が始まりました。
今年で777年目。

福岡市内14カ所に1基1000万円の飾り山笠が建てられています。
7月14日夜までの公開です。

飾り山笠は博多人形師が作ります。
全て紙と竹、木で出来ています。
但し着物は本物、京都の西陣織の特注品です。


山の中に博多の総鎮守、櫛田神社の神を迎え入れるために、
7月1日の朝に「御神入れ」の神事をします。
その後の山は神聖なものになるので、関係者以外触ってはいけません。


博多の老舗、
上川端通りには「唯一、走る飾り山笠」が展示されていますが、
御神入れの時だけアーケードの屋根が開き、山が伸びて空に突き出します。

天井が開くのは商店街の長いアーケードの中でもこの場所だけです。

通常はアーケードの高さまで縮められ、
商店街内を順番で、毎朝場所を移動して展示しています。

そして最後の日、
追い山笠の時にアーケードから出て道を走りますが、
この時には上まで伸ばします。

他の飾り山は、山小屋を作って展示していますが、
ここはアーケードで高さが制限されてしまいます。
それで山笠の方に合わせて開閉式のアーケードを作ったと言う訳です。

普通、そこまでやるか? と思うでしょう。
しかし高さにこだわりを持っていますので、アーケードの方を変えてしまいました。

これをやれるのが博多なんです。だから「山笠があるから博多」
この気持ち分かりますか。