日曜絵かきの散歩道 “doucement,doucement”

日曜絵かきは楽しくて孤独 青空に誘われてつい散歩に
“ドゥスモン、ドゥスモン(ゆっくり、ゆっくり)”

蒼穹の昴(後編)

2022年10月07日 | Memories of ZUKA
フィナーレがまた
素敵だった

本編のラストシーンが
トリデンテだったので
フィナーレの歌手は
3番手の和希そらだった
いい声♪

続いて
中国風のピンク色の衣装で
華やかに踊るロケット

そして
男役群舞

黒の変わり燕尾に
オーガンジーっぽい
透けるゴールドの衣装を重ねて
片面が黒
片面がゴールドの扇を持ち
胡弓の調べに乗せて踊った

今まで見たことないような
群舞だった

星組
『Éclair Brillant 
(エクレール ブリアン)』の
三味線の群舞も
クールだったけど
胡弓の群舞
かなりぐっときた

最後まで
トップスターが
センターで踊った

中年が初めて
彩風咲奈センターの群舞を見て
魅了されたのは
『Greatest HITS!』だった
あれから6年かぁ…

いつもとは順序逆で
男役群舞の後
大階段から 
娘役たちが下りてきて
2番手と踊った

白×青の衣装を
ああいう食器あるなあと
思って見てたら
プログラムに
景徳鎮の陶磁器を模した衣装
とあった
なるほど〜

そしてそして
彩風咲奈×朝月希和
夜空のような色の衣装で
最後のデュエットダンス

リフトのタイミングが
ちょっとずれたように
見えたけど
腰とか大丈夫だったかな

パレード

エトワールは
この公演で退団する
副組長の千風カレンだった

下りてくるたびに
力いっぱい拍手したかったけど
オペラグラスも覗きたくて
手元が忙しかった



ヅカ帯付きの原作文庫本
1巻は品切れ

ヅカ費削減中の中年も
ついデキゴコロで
4巻だけ
買ってしまいました



久々の1回公演日
大きな感動を胸に
大劇場を出ると
まだ明るかった



今回はありました
JR×阪急
密かな?コラボレーション



作ってる人は
きっとヅカファン





ようやく
最寄り駅に到着すると

夜空に
月と昴…

ではなく
木星らしいです
左上の星



立見+在来線の長乗り
中年まだまだ
いけるでしょうか…


2020年
雪組公演
『ONCE UPON A TIME IN AMERICA』
以来の立ち見

当日の朝
チケットカウンターで
売るのではなく
前売り券として
ネットで売るようになってからは
初めて

東京宝塚劇場のように
決まった立ち位置に
立つようになった



以前のように
座席最後列の後ろの手すりに
すがることが出来なくなって
しんどいかなと思ったけど

後ろの壁にもたれるのは
OKで
壁にもたれたり
また立ち位置に戻ったりを
繰り返しながら観た

以前はたしか
100枚以上売られてた
立ち見券
今は全部で20枚

上手が偶数番号
2〜20
下手が奇数番号
1〜19

自分の前に
人が立つことはないので
壁にもたれてても
観やすかった

・ 。..・ 。..。・・.。...。。・ ・。... 

当ブログ
下手の長ブログを
少しでも簡潔にするため
敬称略となっております

上から目線チックで堪忍!

・ 。..・ 。..。・・.。...。。・ ・。... 

最後に
もう少しだけ
ひとり言

今のタイミングでの
『蒼穹の昴』

小説も舞台も
すっごく感動したけど
こんなご時世だから
こわくもなった

賛否両論
吹き荒れる
なんてことに
ならないかななんて心配は
さすがに
中年の考え過ぎだと思うけど…

舞台だけ観る分には
大丈夫かな

感動するのと同時に
こわいと思いながら
原作の小説を読んだ

こんな時代を
どう生きるべきか

大事なのはやっぱり
やさしさ
かな

蒼穹の昴(前編)

2022年10月07日 | Memories of ZUKA
宝塚大劇場
雪組公演
『蒼穹の昴』を
観に行ってきた



またまた
休みが降って湧いて
他の条件も重なって
行くならもう
今日しかないと思って
急遽
立見券を買った



終わりに差し掛かってた
小説『蒼穹の昴』を
寸止めにして
結末を宝塚で観ようか
とも考えたけど

前日の晩
晩ごはん作るつもりで
キッチンに立った時
つい手に取って
最後まで
立ち読みしてしまった



という状況からの〜
グランド・ミュージカル
『蒼穹の昴』
〜浅田次郎作「蒼穹の昴」(講談社文庫)より〜

脚本・演出/原田諒







原作の感想やら含め
諸々
思いの丈を
思いつくまま
長々と書き綴ります

ヘタの長ブログ
堪忍〜



プログラムの
原田先生の言葉によると
高2の夏に初めて読んだ
『蒼穹の昴』は
人生を変えた1冊と
言えるのだそう



その舞台化は
密かな
大きな夢だったと…













開演後
まだ暗い舞台に
流れだした音楽に
ぐっと引き込まれた





そして語られる
白太太の予言

すべては
白太太の予言から
始まるので
集中して聞かせるためか
舞台はしばらく暗いまま

ちむどんどん
中年の乙女心



そしてようやく
舞台下手が明るくなり
飲み屋の賑やかなテーブルに
彩風咲奈演じる
梁文秀(リァン・ウェンシウ)が
登場した



原作を読み始めた時
優しく聡明
眉目秀麗で長身の
梁文秀は
さきちゃんに
ぴったりだと思った

相応しい役者が揃うのを
ずっと待ち続けてた
原田先生が
今だ!と思っただけあるなあ





本来は
前はツルッと
後頭部から伸びる髪を
三つ編みにした
弁髪(べんぱつ)という
ヘアスタイルだけど
そこは普通に
長髪の三つ編みになってた

そんな素敵な髪型をはじめ
あらゆることが
実にうまいこと
舞台化されてた
(例によってざっくりで堪忍)



2時間半におさめるため
原作と変えてあるところは
多々あったけど
それが全然気にならないくらい
違和感がなかった

原作を読まない人にも
かなり
わかりやすいのでは思った

舞台美術が
また素晴らしくて
目を見張った

さっきまで
色とりどりの露店が並ぶ
賑やかな町の風景だったのが
いつのまにか
貧しい家の立ち並ぶ
荒涼とした景色に
変わってたりと

場面の移り変わりも
それとわからないくらい自然で
見事なものだった

衣装も
原作にあったように
官吏の位によって
胸の刺繍を変えてあるようだった
殿堂に並べてほしい〜
でもあの黒い衣装がずらり並んだら
迫力あり過ぎるかも〜


配役表









壁のポートレート



左から3人ずつ
ダーッと
毎度画像荒くて堪忍〜

白太太パイタイタイ
(予言者、韃靼の占星術師)
伊藤博文いとうひろぶみ
(明治維新を成功させた一人
、日本の初代内閣総理大臣)
西太后 慈禧ツーシー
(清朝第9代皇帝の側室
、三代にわたり政を行う晩清の女傑)



楊喜楨ようきてい
(光緒帝の学問の師、帝党の筆頭)
栄禄えいろく
(満州旗人、西太后側近の権力者)
李鴻章りこうしょう
(科挙出身の漢人将軍)



康有為カンヨウウェイ
(公羊学者、戊戌の変法の指導者)
徳齢とくれい
(西太后に仕える女官)
李蓮英りれんえい
(宦官、大総管太監、西太后の寵臣)



袁世凱えんせいがい
(李鴻章の幕僚)
梁文秀リァンウェンシウ
(河北静海県梁家屯の地主の次男
、科挙に主席合格した進士)
岡圭之介おかけいのすけ
(新聞記者の日本人)



西太后付き女官
李春児リィチュンル
(梁家屯の貧民の子)
西太后付き女官



常蓮忠じょうれんちゅう
(宦官、九堂総管都領事の太監)
安徳海アンドーハイ
(宦官、李蓮英の前任の大総管
、失脚したのち盲目の胡弓弾きに)
西太后付き女官



順桂シュンコイ
(満州旗人
、科挙に次席で合格した文秀の同期)
李玲玲リィリンリン
(春児の妹
、両親を失い文秀に助けられる)
西太后付き女官



隆裕ロンユイ
(西太后の姪、光緒帝の皇后)
光緒帝こうしょてい 載湉ツァイテン
(清朝第11代皇帝、西太后の甥)
ミセス・チャン
(岡圭之介らと行動を共にする謎の美女)








原作を読んだゆえに
ちょっと違和感があったのは
名前や地名だった

浅田次郎氏のアドバイスのもと
分かりやすさ重視で
日本語読みと
中国語読みを
混在させたとのこと

原作を読んで
漢字に
中国語読みの振り仮名が
あるのに慣れてたから

りこうしょう
と聞いて
誰?と思ってしまった

李鴻章
リィホンチャン
のことか〜

西太后を
西太后様と呼ぶのも
違和感あったけど
一番よく知られた
呼び方だしなと思った

西太后は原作では
老祖宗(ラオヅツオン)とか
老仏爺(ラオフオイエ)とか
太后陛下(タイホウヘイカ)とか
もっと敬意を込めた
呼び方がされてる

文秀たちにしても皆
正式な名前の他に
字(あざな)を持ってて
例えば
文秀を
史了(シーリアオ)と呼ぶ時
ぐっと親しさが増す

1人について
いろいろな呼び方があって
最初はややこしいけど
呼び方の違いには
ちゃんと意味があって
慣れてくると
それが面白さにもつながった

春児(チュンル)も
文秀を文秀とは呼ばなくて
もともとは
少爺(シャオイエ)
(=坊ちゃん)と呼んでた

皇帝派と皇后派
文秀と春児が
敵同士になってからも
昔に戻って打ち解ける瞬間だけは
"少爺"が出て
中年の乙女心にぐっときた

この呼び方が
最後に文秀が気づく
最も重要なことにも
つながってた

そんな細かい感動満載の原作と
相乗効果で
さらに感動させてくれたのが
宝塚版『蒼穹の昴』だった



小説『蒼穹の昴』を
読み始めた時
宿命とか運命って
やっぱりあって
どうしようもないんだと
自分の人生も
これが運命なんだと
諦めたような気持ちになった

でも違った

最後には
運命が
宿命が
なんぼのもんじゃ!
思わせてくれた



ベートーヴェンが主人公の
『fff -フォルティシッシモ-』は
運命を受け入れる物語だった

真逆とも言える
2つの作品
どちらも
観ると胸に希望が灯るのは
雪組マジックか
ヅカマジックか

胸に蒼く光る希望♪
蒼つながりと思ったら
『シルクロード』でした

『ピガール狂騒曲』と同じ
原田諒作品だから
今度も何か
仕掛けがあるだろうと
期待してたら

ラストシーン
見事に
XXがXXに変わった

でも
全編通して
あっと驚く仕掛けの
連続だった気がする

専科から6人も出演しての
豪華なキャスティングも
ばっちりだったし
(伊藤博文 本物かと思った〜)

今回ばかりは
誰それがよかったと
言えないくらい
誰もがよかった

雪組の
宝塚歌劇団の
総力を結集して
作り上げられた作品
という印象だった



唯一残念なのは
原作読んでから観た感動は
存分に味わえたけど
原作読まずに観た感動を
味わえなかったことです(笑)



とか言いながら
第2幕
表情が第1幕とは違って見えた
順桂(和希そら)に
そろそろか…と思った頃
手まりで遊ぶ
子供たちが出てきて
原田先生さすが〜!と
思ったりとか
マニアックな楽しみ方
できました


第2幕はチラ見せなし

後編に続く…

・ 。..・ 。..。・・.。...。。・ ・。... 

当ブログ
下手の長ブログを
少しでも簡潔にするため
敬称略となっております

上から目線チックで堪忍!