誠実の無垢の色なる花八手
冬至の日午後の汽笛の寂しかる
木の実降る千手観音(せんじゅ)のおわす山の寺
経堂の周りにしとど木の実降る
蒲生野や鈴鹿の北端冬かすみ
行く年にリストのピアノ迫り来る
行く年や嬉しき筈の婚せまる
鉄錆の影の色濃き冬ドック
前書き:奈良・薬師寺本尊
年の瀬やお肌つやつや「お身ぬぐい」
年つまる派遣社員の「雇い止め」
「雇い止め」明日から野宿寒空へ
人間を見ない経営年の暮
惟之
冬至の日午後の汽笛の寂しかる
木の実降る千手観音(せんじゅ)のおわす山の寺
経堂の周りにしとど木の実降る
蒲生野や鈴鹿の北端冬かすみ
行く年にリストのピアノ迫り来る
行く年や嬉しき筈の婚せまる
鉄錆の影の色濃き冬ドック
前書き:奈良・薬師寺本尊
年の瀬やお肌つやつや「お身ぬぐい」
年つまる派遣社員の「雇い止め」
「雇い止め」明日から野宿寒空へ
人間を見ない経営年の暮
惟之