パンとネクタリン
都鳥わがもの貌に橋わたる 惟之
虎河豚の鰭は貼られて売られけり
水晶玉数へて幾つ花八手
古希祝ひ手袋に添へ結び文
歳暮かに捌きは妻と決めてをり
冬木立隠し絵探す木の根道
しぐるるや岩に刻まる刀疵
ビルの影一際長き冬至の日
後ろ姿のしぐれていくか野田首相 (12月26日 朝日新聞夕刊 素粒子より)
パンとネクタリン
都鳥わがもの貌に橋わたる 惟之
虎河豚の鰭は貼られて売られけり
水晶玉数へて幾つ花八手
古希祝ひ手袋に添へ結び文
歳暮かに捌きは妻と決めてをり
冬木立隠し絵探す木の根道
しぐるるや岩に刻まる刀疵
ビルの影一際長き冬至の日
後ろ姿のしぐれていくか野田首相 (12月26日 朝日新聞夕刊 素粒子より)
糺の森の参道(下鴨神社) 50F 水彩
第50回草津市美術展覧会出展作品。旧作品に木立の明暗、紅葉の彩度を強くして、人物を入れてみた。思いもかけず佳作となった。審査員のコメントは構図はとてもいいとのことであったが、木立に使った黒色(アイボリー・ブラック)は使わずに影を表現してくださいと助言いただいた。加筆するとすれば落葉を一段暗く、木の紅葉を明るくしてみたい。
下鴨神社の参道には、身の丈より高い虫よけの菰を被った大木が三本ある。辺の木立には木靈がいるような雰囲気が漂っている。
神おわす糺すの森の冬紅葉 惟之
菰の丈 身よりも高く冬木立
木靈はあちこちにゐて散紅葉
逆光の天狗岩方面
湖南アルプス鶏冠山・天狗岩縦走コースを歩いてきました。流石に風が冷たく、天狗岩の頂上は上がれなかった。このコースは奇岩、奇石が多く変化に富み、また、びわ湖を眼下に比叡・比良山系、遠くは鈴鹿山系も望める楽しいコースである。
大津市桐生キャンプ場9:30発→北谷林道→鶏冠山→天狗岩(昼食)→耳岩→水晶谷→第2名神高架下→逆さ観音→オランダ堰堤→桐生キャンプ場15:00着
頂上に人影ありてもがり笛 惟之
古希と謂う入口にゐて虎落笛
鶏冠山491m頂上(山麓から見上げると稜線が鶏冠の様に見える)
天狗岩への尾根道の奇岩。下から烈風が吹き上がる。
背景の連山の右端は比叡山。左の山腹の道は、第2名神。
微妙なバランスで立つ奇岩。自然が生んだ造形美。
丁度、天狗のお面を横から見たような奇岩。
耳岩方面の縦走路。ところどころにはロープが張られている。山全体が花崗岩。この先は水晶谷。
水晶谷を下って、落葉の敷き詰めた林道をゆく。赤いリュックのKさんは、朴落葉を一枚手に持っていた。
その中の一枚拾う朴落葉 惟之
朴落葉手にしてゆけば風あたる 篠原 梵