羽鳥操の日々あれこれ

「からだはいちばん身近な自然」ほんとうにそうなの?自然さと文化のはざ間で何が起こっているのか、語り合ってみたい。

この数字、どう思われます?

2017年06月24日 09時22分06秒 | Weblog
 いよいよ東京都議会議員選挙の投票用紙が郵送された。
 ニュースでもさまざまな角度から報道されている。

 お恥ずかしいことだが、今回、私にとってはじめて、と言ってもいいほどに自分の問題を考えて、投票に行きたいと思った。
 やはり老後のことが、具体性を帯びて迫ってきたからだ。

 たとえば実父が亡くなったのが80歳だった。
 現在68歳の私には、80歳まではあと12年しか残されていなしい。
 その前に命を落とすこともあるだろうし、それ以上に長生きするかもしれない。
 それはわからない。
 が、しかし、80歳まであと12年という数字は、ちょっとショックだった。

 それもこれも母を施設にあずかってもらい、これまで滞っていた部屋の整理や掃除や洗濯、とりわけ母の寝具や衣類の整理とすることで、気持ちがすっきりしたところで、たどり着いた自分の老後問題だった。
 
 さて、選挙投票用紙と前後して、入所している特別養護老人ホームの「平成29年度 家族懇談会」議事録も郵送された。
 当日、出席してメモはとってあった。
 改めてこの数字を読んだ。

1) 特養の1割が介護職不足で空きの状態である。

2) 有効求人倍率 全国全業種平均1・45倍に対し、都内の介護職に関しては6・4倍にのぼる。
   現時点で都内では、1万5千人の介護人材不足。
   2025年までに3万6千人の確保が急がれる。
   ※人員確保には、派遣・人材紹介が手段となり、人の確保に大きなお金が必要となるっている。

3) 都内特養養において施設独自の配置基準を満たしていない施設が62・1%。
   その状態が6ヶ月以上続いている施設も65・4%にのぼる。

4) 23区内の孤独死 1日13人

5) 介護殺人の背景 2010年〜2014年の5年間に44件発生し
   加害者80%⇒介護疲れ 45%⇒深刻な不眠 25%⇒複数の介護 
   70%⇒男性(息子・夫)

6) 中学校・高等学校の教科書に「介護現場は重労働で低賃金」と堂々と記載されている。

7) 2015年の介護報酬の大幅引き下げにより、特養でも▲4〜5%報酬減。

******

 母が入所している施設は、かなり大きな規模である。

 先を読むと次のような記述があった。
 この施設では、202床を国の基準では、68名のスタッフとされているところ、112名(44名多く)雇用し、常勤換算としては100名超えを維持している、とあった。

 その他、さまざまな問題を抱えているが、近隣の施設に比べて恵まれているらしい。
 今後も安定経営につとめたい、と記述もあった。

 なんというか、自分に呆れている。
 安定経営などまったく考慮せず、どこよりも近いという条件で希望し、運良く入所させてもらえた。
 これまで有料老人ホームもいくつか見学し、在宅での特養並のサービス等々も検討した。
 しかし、どれも条件がいまいちで、落ち着いた先がこの特別養護老人ホームであった。

 このタイミングで、この施設に入所できたのは、きっと神様の計らいに違いない。
 開催された一年に一度の「家族懇談会」にも出席できるタイミングだったことも幸いしている。

 こうして議事録の数字を読んでみると、今までにまして都民としての自分を意識する契機となった。
 ちゃんと考えて投票にいきたい、と殊勝な私である。

 ちょっと、苦笑いであります。
コメント
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