骨で聴く異世界

耳を使わずに「聴く」世界を旅します。耳をふさいでいても聴こえる世界です。

三宿神社を骨で聴く

2010-04-08 23:57:07 | 骨で聴く巡礼旅

 明治時代の氏子制度を受け、江戸時代の三宿村にあった多聞寺という寺院が、幕末には廃寺となり、それが神社となったのが三宿神社だといいます。
 多聞寺の本尊は毘沙門天だったことから、最初は祭神はそのまま毘沙門天で、後に「大物主命」に改ざんされたという記録もあるとか・・・・

 毘沙門天は元来がヒンズーの神です。それが仏教に取り込まれ、仏教の守護神となりました。日本にやって来たときは、仏教の神そのものと化していました。
 ちなみに毘沙門天は「多聞天」とも呼ばれることから、寺院の名前も多聞寺だったのでしょう。

 この神社の御祭神差替えは、経緯がはっきり判明してます。
 江戸から明治に至る過程での日本の宗教政策を裏付ける貴重なものといえるでしょう。
 神社としてのご神体は毘沙門天。
 それが大物主命と変化。
 戦後の宗教法人登記簿には「倉稲魂命を奉斉し公衆礼拝施設を備え神社神道に従い・・・・」と記載されています。なるほど、境内には稲荷神社もあります。三宿稲荷大明神です。
 
 骨伝導機器を装着しての「骨で聴く巡礼旅」で、三宿神社を訊ねたのは、そんな興味もあったからであり、まだ残る桜を満喫するためでもありました。
 
 三宿は渋谷から近い割りに、最寄り駅(池尻大橋・三軒茶屋)からは遠いという場所にあります。
 1990年代にいわゆる「トレンディ」と呼ばれる店が集まり、オシャレなスポットとして世に知られるようになりました。隠れ家的存在の街で、中心に位置する交差点は国道246号線と三宿通りにより、激しいクルマの往来があります。

 騒音です。
 爆音の中でも通話ができる骨伝導により、この点の問題はありません。
 三宿神社はさすがにそこまでの交通量がありませんが、それでも住宅街としてはそれなりの交通量かもしれません。
 特に急な斜面がある関係で、トラックの奏でるディーゼルの重低音な排気音は、境内にまでこだましてきます。

 やっぱり骨伝導です。
 三宿神社の参拝には骨伝導が欠かせません。

           ⇒ そんな驚異の骨伝導の世界へ

 世田谷の隠れた宗教秘話を持つ神社は、荘厳な雰囲気をわずかに残し、地域と一体化しています。耳ではなく骨から脳へと伝える骨伝導の威力と合わさり、聖なる空間が維持されます。

                       



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