骨で聴く異世界

耳を使わずに「聴く」世界を旅します。耳をふさいでいても聴こえる世界です。

豊島山道場寺を骨で聴く

2011-03-30 11:35:29 | 骨で聴く巡礼旅

 大震災からもうすぐ3週間になります。被災された方々は、未だ先の見えない状態が続いています。心からお見舞い申し上げます。東京では、悲惨な現実と関係なく、いつものような春を迎えようとしています。

 骨伝導とともに、練馬区の石神井へと出かけました。最初に訪れたのが、禅寺の道場寺です。豊島山道場寺は曹洞宗の寺院で、文中年間(北朝応安5年・1372年)に、当時の石神井城主・豊島景村の養子・輝時が、大覚禅師を招いて建てたものです。輝時は鎌倉幕府第14台執権・北条高時の孫にあたります。
 輝時は自分の土地を寺に寄付して、豊島氏代々の菩提寺としたと伝えられています。

 石神井城方面に向かって斜面となっている境内には、文明9年(1477年)に太田道灌によって滅ぼされた豊島氏最後の城主・奉経をはじめ豊島氏一族の墓と伝えられる石塔三基があります。

 旧早稲田通り沿いにある道場寺は、山門から三重塔が見えます。



 昭和48年(1973年)に建築されたものです。
 三重塔内部には、人間国宝であった香取正彦作の金銅薬師如来像が置かれています。台座にはスリランカより拝受の仏舎利は奉安されているそうです。

 骨伝導ヘッドセットを装着して静寂な境内に入ると、奈良時代から始まる日本の古典建築様式が随所に網羅されていることがよく分かります。様々な時代の様式が不自然でなく調和され、しかも禅寺らしい質素さを乱すことはありません。もちろん一般的な禅寺に比べれば、境内の豪華さはあるのかもしれませんが、嫌味は感じません。

 山門は室町様式で、三重塔は鎌倉様式です。右手にある鐘楼は安土桃山様式、正面の本堂は奈良時代の天平様式で、これは唐招提寺の金堂を模したようです。客殿は江戸時代の様式で、桂離宮を模して建てられたようです。
 まさに時代を超越した伽藍配置で、完成に至るまでには、昭和11年から60年の歳月を要したといいます。

 都内に限らず全国的にも珍しい寺院だといえるかもしれません。
 それでも都内屈指の住宅街である練馬区の寺院らしく、境内の外は日常の「音」に満ち溢れています。平日は向かい側の練馬区立石神井小学校の児童たちの声、狭い旧早稲田通りをつ通行するクルマの排気音など、まさに平凡な音の「風景」です。
 そこには骨伝導を使って難聴対策や騒音対策が必要な場面が数多くあります。その延長上にこんな寺院に触れ、参拝するのは大いに意味があると感じます。特に今は地震関連で被災された多くの方に、こんな寺院から声を届けたいとも思います。

 骨伝導は米軍で採用された特許技術の製品に限ります。
 骨伝導巡礼の旅でも、特許技術の応用されたものしか使いません。

          ⇒ 特許技術の骨伝導製品

 身近な場所に、隠れた巡礼地をこれからも骨伝導とともに訪れたいと思います。


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