骨で聴く異世界

耳を使わずに「聴く」世界を旅します。耳をふさいでいても聴こえる世界です。

コスモスポーツを骨で聴く

2012-09-07 10:49:15 | 骨で聴く名車

 俗にいう「旧車」の中でも、ロータリーエンジン搭載のコスモスポーツは、一際輝く存在と言えます。1967年に世界初の実用・量産ロータリーエンジン搭載車として登場しました。ただ、実際には世界で初めて市販されたロータリーエンジン搭載車としては、旧NSUヴァンケル社(現・アウディ)のが1964年に発売したヴァンケルスパイダーがあります。しかしこのロータリーエンジンは、多くの課題が未解決のまま搭載されていて、いわば「見切り発売」というものでした。

 しかしコスモスポーツは、ヴァンケルスパイダーの単一ローター・エンジンに対して、10A型エンジンとして、課題を克服し、量産に耐えうるマルチローターのもの仕上がっていました。

 日本の技術力を世界に誇る画期的な出来事といえました。これは世界的な特許を持つ日本の骨伝導技術にも共通するといえます。
 英軍で採用された骨伝導技術は日本が世界に発信する誇れるものです。これを手軽に活用できる製品こそ、他の骨伝導製品と一線を画しています。

          ⇒ 世界に誇る骨伝導製品

話をロータリーエンジンに戻すと、このエンジンの特性は、ロータリーピストンエンジン理論において証明されていたものの、100年以上の理論的蓄積にもかかわらず量産されることはありませんでした。ある意味それほどまでに厚い壁があったのです。


 1968年8月には、コスモスポーツを擁して84時間耐久レース「マラトン・デ・ラ・ルート」に挑戦し、ポルシェ・ランチアに次ぐ総合4位入賞となりました。参加59台中、完走はわずか26台の過酷なレースでの実績でした。



 コスモスポーツは、前期型が343台販売され、後期型の最終販売車までの累計が1176台でした。この記念すべき名車を見ると、日本の技術力を見直し、骨伝導についてまで思いが及びます。


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