笠岩をはじめとする奇岩にあふれた恵那峡の玄関がJR中央本線の恵那駅です。地方の駅らしく、小さくまとまり、旅人には心地よい雰囲気を出しています。
しかしこの駅は特急の停車が少ないのが難点です。
隣の中津川には多く停車しますから、この地方の中心地の座にはなれないようです。
東京から恵那に鉄道で向かう場合、普通は新幹線で名古屋に行き、少し戻るかっこうで行くことになります。
中央本線の駅だからといって、新宿から特急に乗ればいいと思ったら大間違いです。恵那を通る特急「しなの」は、長野・松本と名古屋を結びますから、新宿発着の特急と重なる駅は松本と塩尻だけなのです。
実は一度だけ、新宿-塩尻ルートで恵那を訪れたことがあります。
特急の乗り継ぎ旅は、当たり前になった新幹線とはかなり雰囲気が異なります。流れ去る窓の景色がまるで違うのです。しかも各駅停車の鈍行旅とも違います。
これは旅情のプレゼンテーションかもしれません。
⇒ プレゼンテーションといえば
聞こえる音も異なります。規則正しい音と電車の揺れが違うのです。
この雰囲気を大切にするために耳をふさがないで、骨で音を聴きます。
⇒ 骨で聴くとは何か
骨伝導によって伝わる電車の音と、恵那駅に到着したときの開放感は、それだけで贅沢な気分です。旅は終わりを告げないのだと悟ります。
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