音の世界

「ノリのいい音楽」をテーマに、CDやライブの感想を綴ります。

Cheryl Lynn@ビルボードライブ東京

2008-03-20 19:31:35 | ソウル・ファンク


私ごとだが、ちょっと体調を崩し医者通いをしていた。
治療につとめ、おかげさまで回復したが
健康のありがたさが身にしみる一件だった。

そんな中むかえたディスコ週間。
ぜひとも観たいアーティストが3組も来日するが
日程がみごとに重なり、悩ましいかぎりだ。
熟考の末、まずは伝説のディスコクイーン、
シェリル・リンを観ることに。

初のビルボードライブ東京は思った以上に席数が多いが、
かなりの席がうまっている。さすが大御所の公演だ。
一番上の5階席からあちこちキョロキョロと見まわすうちに
舞台背後のカーテンが閉まり(おお、これが噂のカーテンか!)
わらわらとバンドメンバーが登場して、ライブが始まった。

ダイナマイトシェリルはレジェンドの風格たっぷりで、
しょっぱなから何曲もぶっ続けで飛ばす飛ばす!
彼女の一挙手に応じてウネるような演奏がピタッと止まり、
再開するとアカペラで、またはシンセとボーカルで、
ギターとボーカルのみ、ときにはドラムとボーカルだけ・・と
同じ曲でも何通りものアレンジで聞かせてくれる。
しかし、一瞬たりとも曲のグルーヴはとまらない。
音楽は生き物だ。生ならではの躍動感がここにある。

ギターにワー・ワー・ワトソンの名前を見つけて以来
なんとなく予想し、かつ期待していたことだが
シェリルはもちろん、このバックバンドが凄くイイ!
腰のすわったシェリルの歌声を、バンドメンバー5名と
男女のコーラス隊4名が包みこむようにサポートする。
シェリルの中低音域を活かしたパワフルなボーカルと
バンドのアップテンポでクールな音がピッタリ合うのだ。

ディスコながらフュージョンの香りたかい魅惑のサウンドは
このメンバーならではの音作りなのかもしれない。
彼らのいでたちも、同系色のTシャツが熱いファンク系ではなく
ばらばらの普段着が涼しげなAOR調である。

かなめのドラムに自在な音色を生みだすシンセ2台、
そして抜群にタイトなベースが全体を引き締める。
座ってリズムギターをつまびくWah Wah Watsonさんは
落ち着いたいぶし銀の味わいで、要所要所でコカココ、
キュルキュルと弦楽器ならではの存在感を醸しだす。

「音職人」という雰囲気の総勢10名が繰りだすのは
アッパーなディスコサウンドを基調にアダルトなフュージョン、
オルガンジャズにソウルフルなゴスペル、さらには懐かしき
モータウンサウンドが入り交じった素晴らしくノリのいい演奏だ。
ワンステージといわず、ずっとずっと聴いていたい。

アンコールの最後はもちろん総立ちの"Got To Be Real"。
シェリルがお客さんを巻き込み順番に歌わせる。
「す~ふ~♪す~ふ♪すうふう♪、ハイ、あなたの番っ」
す~ふ~♪す~ふ、すうふう♪・・みな上手!楽しい!!
こんなダンスクラシックの本物を聴けるなんて
なんと幸せなのだろう。そして、なんと贅沢なことだろう。

本当に、今回も行ってよかった!


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4 コメント

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めっちゃ (よっすぃ)
2008-03-21 12:33:43
羨ましい!
読んでたら、もうたまりません…あ~
行きたい…
メンバー見てないけど間違いなさそうな感じですね~
DVDでないかな?
返信する
Watsonさんと二人きり (SAKU)
2008-03-21 14:20:34
お疲れ様でした、2ndも最高のステージでした♪
Cherylは数年前新木場でMTVのLIVEイベントで見た以来
久々でした、その時はミニLIVEでしたが
今回は猫師匠のおっしゃる通り最高でした!
特に自分はアカペラからジワジワきたSTAR LOVEの
時点で完全にやられました、自分の大好きな一曲でもあるのですがやらないと思っていたので感激でした

開演前喫煙ルームで一人煙草を吸っているとガタッと
扉が開き見るとWah Wah Watsonさんがマルボロを
片手に入って来ました、完全密室状態でWatsonさん
と二人きり!なぜか誰も煙草を吸いに来ない!
硬直している自分にWatsonさんが
今日CherylのLIVEは初めてかい?と聞かれたので
数年前に一度と答え、数年前Herbie Hancockの
LIVEメンバーで来日していた記憶があったので
違ってたらどうしようとドキドキしながら聞いて
みると間違いなかったようで(YES×4)笑顔で握手
それからなぜか盛り上りお前は俺のクレイジーな
弟ににてるるんだよ、LIVEが終わったらまたここに
集合だ約束だ、と言い喫煙ルームを後にしました。
終了後Watsonさんはステージからおりると約束の
喫煙ルームに直行でいらっしゃりしばしの談笑
さすがに終了後は他の観客の方も入ってきましたが
皆様大喜びで盛り上がっておりました。
記念撮影も笑顔でOKしてくれとても優しい
スーパープレイヤーWah Wah Watsonさんでした。
事実凄い人ですから、完全にありえねー
という感じでしたがあの日に行ってよかった
最高の思い出になりました。
返信する
こちらこそ・・! (猫山)
2008-03-21 23:10:52
よっすぃ様

ありがとうございます。シェリルは間違いありませんでした。ソロで聴かせバンドで聴かせ、エンターテイメントで魅せてくれました。こういうベテランのいいライブをパッケージングして、どんどんDVDにして欲しい!と心から思います。

あろうことかアルに行けそうもなく(号泣)とても残念なのですが、よっすぃさんのレポで堪能いたします!
返信する
帽子がステキなワトソンさん (猫山)
2008-03-21 23:32:31
SAKU様、こんばんは!

>Watsonさんと二人きり
↑まずはタイトルに大ウケです(笑)

今回もパッションあふれる最高のレポをありがとうございます。皆さまにSAKUさんのレポを見て頂きたいです!SAKUさんはMTVでの来日のときもご覧になったのですね、流石です。

そしてワトソンさんと密室に2人きりとは、なんと濃すぎるシチュエーション(笑)!Yesを4回連発した彼の笑顔が目に浮かぶようです。

>お前は俺のクレイジーな弟ににてるんだよ

!?誉れですよね。きっと面影が似ていらっしゃるのでしょう・・そして約束通り喫煙ルームに現れたのがすばらしい。きっとその場にいた皆さまに最高のプレゼントとなったことでしょう。演奏中はクールなイメージでしたが気さくな方なのですね。いいお話をありがとうございます!

さあ、明日も完全燃焼(笑)
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