ここ数年、往年のファンクバンドの来日が決まるたび
「どんな人達が来るのだろう?」とワクワクしてきた。
ライブ未経験だったバンドも何となくひと通りは経験したが、
今回のファンクバンド・BTエクスプレスは近年の映像が無く
ひさびさに「どんなグループ?」と期待に胸が高鳴る。
開演時間を過ぎ、8名のメンバーがゆるゆるとアップを始める。
派手な登場シーンこそないが、サックスの第一声でわかった。
この人達はすごいぞ、ぜったい間違いない!!
しょっぱなの"Peace Pipe"から会場を包む漆黒のグルーヴ。
「パーティーバンド」と軽く呼ぶにはあまりにもシブイ
メンバーの面構え。いずれも百戦練磨の猛者に違いない。
フロント2名はステップを踏みつつツインサックスを聴かせる。
長々とジャジーにときにチャルメラ風に。”ザッツ70年代”な
荒野にピ~ヒョロと吹きすさぶフルートの音色にも痺れる。
大昔のジャズメンのように、眼鏡にきっちりとワイシャツを
着こなした「この道50年」風のドラマーのシブイこと。
ビートで年輪を刻む、力の抜けた安定感抜群のドラム。
キメキメの懐かしきみよよんシンセに、これまた激シブの
スリムなオジサマが繰り出す、深みのあるパーカッション。
バンドリーダーと思われるジャマール・リスブルックさんは
歌うようにベースを弾きながらエエ声でボーカルも聴かせる。
アコギ風にチロチロ鳴るギターも、えもいわれぬイイ表情だ。
そしてバンドの紅一点・ガタイのいいヴァレリーさんも凄い!
どこからこんな方を連れてきたのか、アレサ・フランクリンばりの
トンでもない歌唱力に口あんぐり。笑顔でゆったりと踊りながら
アップテンポからバラードまで歌いこなす、プロ中のプロである。
バンドの圧倒的な技量に驚くが、何より印象的なのが
全てのパートが一歩引いて素晴らしい調和を保っていること。
オリジナルメンバーはベースとパーカスのみだと思うが
全員でB.T.EXPRESSの「今」をクールに体現している。
荒々しい70年代ファンクが30年のときを経てカドがとれ、
まろみを帯びたふくいくとした味わいを醸し出す。70年代の
ゴリゴリファンクも80年代のメロウディスコも”円熟味”という
スパイスでいい塩梅に煮込まれ、極上のスープに仕上がった。
この道何十年の熟練工によるバカうまファンクミュージックに、
踊りながら「はああ~」とため息をついて聴き惚れてしまう。
中盤の"DO IT"からは客席もほぼ総立ちになり熱狂の宴へ。
B.T.EXPRESSは知名度的にいささか地味かもしれないが、
生ライブはダイナマイト級!公演は2日間しかなかったが、
もっと期間があれば間違いなく通いつめただろう。
われわれを音の桃源郷へいざなうB.T.EXPRESS。
またぜひ楽しきファンクトレインに乗せてください!
やはり行かれたのですね!!
臨場感ありありのレビューありがとうございます。
諸事情で行かれなかったとことがめっちゃ
悔やまれます~~。
先月はBTとブルーノートのアシュフォード&
シンプソンも逃して悔やまれる11月でした。
今年はアース、アルオールスターズで締めくくりとなりそうですが、来年はクールでお会いできそうなのでとても楽しみです。
その前に2月にザップ公演も決まりファンク道再燃!!落ち着かない今日この頃です。
おお~、ありがとうございます!BTとアシュフォード、残念でしたね。
BTはゴリゴリファンクなのにジャジーでエレガントで本当に素晴らしかったです。最初から最後までほぼ踊りっぱなしでした。よしぼう様の好みど真ん中だと思われますので、次回はぜひぜひご参戦くださいませ!
こちらは、アースは今回パスし今になって後悔しております。年末はスタイリスティックスとアルで締める予定です。ビルボード通いが続きます・・
>その前に2月にザップ公演も決まりファンク道再燃!!
ぬぬぬわんとザップが!?情報ありがとうございます~~!!来年早々さらに楽しみが増えました。やったー!
アース、楽しんでいらしてくださいね。そしてクールでお会いできる日を楽しみにしております!!