(前号のあらすじ(→「アフリカ人と家電ショッピング(2)~コンゴ人とのお買い物(前編)」))
先日facebookでもご紹介したコンゴ民主共和国からの招へいプログラム。短い滞在期間中、たくさんの訪問、視察、レクチャーと、時差を押しての厳しいプログラムであったが、お楽しみの家電量販店に行くとなると、体力は別腹である。待ちに待ったお買い物。目が爛々と輝く。ああ、あこがれニッポンでの家電ショッピング!
ここから先はアフリカの東西を問わない。先般、「アフリカ人と家電ショッピング(オリジナル)」の記事でご紹介したとおりのシーンが、ほぼ正確に再現されていく。今回の訪日、後半日程は大阪。時は離日前日、夜7時。梅田のヨ●バシカメラを訪問するが、携帯電話、PCとお眼鏡にかなうものがなく、2連敗。。。そして目指すは。。。
「タブレット端末ならマルチ言語設定。日本の誇るメーカーも出しているぞ!」
ンボテのひとことに勇気づけられた精鋭(?)5名が向かうは、タブレット端末コーナー。
はじめはiPad攻撃に道を阻まれる。appleユーザーのンボテは放置。するとあるメンバーがいう。
「アップルはアメリカ製品じゃないか!日本製品を探さないと!」
なるほど。新幹線で買った「静岡名産・わさび漬け」の発売元が東京都だったときの落胆に似ている。
そしてアンドロイド端末コーナーへ。ソニー、NEC、パナソニック。日本製品がラインナップがならぶ。
「アンドロイドだな?」
ここでこの↑アンドロイドの発音に注目だ。フランス語式のアクセントに加え、さらにアフリカ式・コンゴ調になまっている。
【アンドロイド】と平坦には発音しない。
【アンドロイッド】←コの赤い部分にアクセントを入れて読むと、このブログもぐっと臨場感を増す(笑)。
そんな彼ら。表情が一瞬曇る。
「こんなにするのか?」「中国製の倍??」
彼らの求めるのはどちらかというと価格。アフリカ人は型落ちモデルで良いので、激安で買いたいのだ。日本の家電量販店には激安品がズラリ並んでいると期待が膨らんでいたのだ。
しかし彼らも自分でその現実を処理し始める。
「うん、確かに高いが丈夫だ。」
「画像がクリアだぞ。」
「頑丈そうだ。2ヶ月で壊れる中国製とは違う。」
一人がソ●ー製を選ぶと、我先と購入を決定。さすが警察官、決断が早い。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/18/9f/d0ccb1a0c1cbe180507c561bb3b75904.jpg)
「次はデジカメだ!」
ジェネラルの作戦指示が飛ぶ。
やってきたデジカメコーナー。日本の誇るガラパゴス家電、それはそれは魅力的だ。ジェネラルはデジカメから目が離れない(♥︎_♥︎)。
退屈になった部下がこそっとつぶやく。
「スーツケースが見たい。」
「カサが買いたい。」
「洋服は?」
「ヤマモトヨージ。」
そんなにいっぺんには無理だ。デジカメ売り場を同僚に任せ、ンボテは勇敢な隊員たちを引き連れ、スーツケース、カサと回っていく。スーツケースの次はバリカンが欲しい、と。ほとんどがフィ●ップス製で埋まるコーナーの中でも、ンボテが愛するPanasonic製家電を強烈プッシュしてご購入。
「南京錠はどこだ?」
「香水も欲しい。」
ここは家電量販店だ。そんなものはない。
・・・と思いきや、さすがヨ●バシカメラ。歌に流れる。
「♪安くて何でも揃ってる、カメラはヨ●バシカメラ!」
そのとおり、南京錠も香水もここでご購入。
「すごいぞ、何でも買えるデパートだ。」
「キンシャサのシティマーケットよりも大きいぞ。」
「キンマートもびっくりだ。」
比較対象が小さすぎる。
そしてたらふくお買い上げ。階級に応じて購入物の量が違ってくるのはさすが警察組織。買い物じゃんけんもヒエラルキーだ。特にジェネラルの大人買いはハンパない笑。
そして最後、ヨ●バシカメラの店員を困らせたのがご精算、お支払いである。
「こんなに買うんだ、当然価格は交渉させてもらう。」
「あるだけ円で払って、あとはドルで精算にしてくれ。」
「オレはドルが少ししかかない。もっといレートにしてくれ。」
そして無理なお勘定の上、免税書類をうめていく店員さん。免税ルールや申請書あたりの限度額も細かく決まっており、そこにレートが絡む。第一、書類に書くべき名前も、何が姓で何が名か、ミドルネーム見たいのはどこに書けばいいか、いちいちややこしい。慎重な作業がつづく。
「時間がかかるなあ。」
「日本なのに、なんでこんなに手続きがかかるのか?」_
そういうお宅の国の滞在証明をもらうのには1年以上の時間を要したが。
「お客サマ、お待たせしました~。」
免税書類百本ノックをこなした店員さん、それでも笑顔いっぱいで商品を手渡す。日本での最後のお買い物、スマイル0円!
(すご~い、笑顔のステキな店員さん!)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7b/65/e43f43806bf99fa954e980b68921f6dd.jpg)
ショッピング珍道中、文化の衝突笑。憧れのニッポンの家電量販店で進む闘い。お買い物を終えるとすでに夜10時近い時間となっていた。それでもテンションは最高潮。Tout est bien, qui finit bien. 今回も大満足なお買い物ツアーとなったようだ。
(おわり)
先日facebookでもご紹介したコンゴ民主共和国からの招へいプログラム。短い滞在期間中、たくさんの訪問、視察、レクチャーと、時差を押しての厳しいプログラムであったが、お楽しみの家電量販店に行くとなると、体力は別腹である。待ちに待ったお買い物。目が爛々と輝く。ああ、あこがれニッポンでの家電ショッピング!
ここから先はアフリカの東西を問わない。先般、「アフリカ人と家電ショッピング(オリジナル)」の記事でご紹介したとおりのシーンが、ほぼ正確に再現されていく。今回の訪日、後半日程は大阪。時は離日前日、夜7時。梅田のヨ●バシカメラを訪問するが、携帯電話、PCとお眼鏡にかなうものがなく、2連敗。。。そして目指すは。。。
「タブレット端末ならマルチ言語設定。日本の誇るメーカーも出しているぞ!」
ンボテのひとことに勇気づけられた精鋭(?)5名が向かうは、タブレット端末コーナー。
はじめはiPad攻撃に道を阻まれる。appleユーザーのンボテは放置。するとあるメンバーがいう。
「アップルはアメリカ製品じゃないか!日本製品を探さないと!」
なるほど。新幹線で買った「静岡名産・わさび漬け」の発売元が東京都だったときの落胆に似ている。
そしてアンドロイド端末コーナーへ。ソニー、NEC、パナソニック。日本製品がラインナップがならぶ。
「アンドロイドだな?」
ここでこの↑アンドロイドの発音に注目だ。フランス語式のアクセントに加え、さらにアフリカ式・コンゴ調になまっている。
【アンドロイド】と平坦には発音しない。
【アンドロイッド】←コの赤い部分にアクセントを入れて読むと、このブログもぐっと臨場感を増す(笑)。
そんな彼ら。表情が一瞬曇る。
「こんなにするのか?」「中国製の倍??」
彼らの求めるのはどちらかというと価格。アフリカ人は型落ちモデルで良いので、激安で買いたいのだ。日本の家電量販店には激安品がズラリ並んでいると期待が膨らんでいたのだ。
しかし彼らも自分でその現実を処理し始める。
「うん、確かに高いが丈夫だ。」
「画像がクリアだぞ。」
「頑丈そうだ。2ヶ月で壊れる中国製とは違う。」
一人がソ●ー製を選ぶと、我先と購入を決定。さすが警察官、決断が早い。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/18/9f/d0ccb1a0c1cbe180507c561bb3b75904.jpg)
「次はデジカメだ!」
ジェネラルの作戦指示が飛ぶ。
やってきたデジカメコーナー。日本の誇るガラパゴス家電、それはそれは魅力的だ。ジェネラルはデジカメから目が離れない(♥︎_♥︎)。
退屈になった部下がこそっとつぶやく。
「スーツケースが見たい。」
「カサが買いたい。」
「洋服は?」
「ヤマモトヨージ。」
そんなにいっぺんには無理だ。デジカメ売り場を同僚に任せ、ンボテは勇敢な隊員たちを引き連れ、スーツケース、カサと回っていく。スーツケースの次はバリカンが欲しい、と。ほとんどがフィ●ップス製で埋まるコーナーの中でも、ンボテが愛するPanasonic製家電を強烈プッシュしてご購入。
「南京錠はどこだ?」
「香水も欲しい。」
ここは家電量販店だ。そんなものはない。
・・・と思いきや、さすがヨ●バシカメラ。歌に流れる。
「♪安くて何でも揃ってる、カメラはヨ●バシカメラ!」
そのとおり、南京錠も香水もここでご購入。
「すごいぞ、何でも買えるデパートだ。」
「キンシャサのシティマーケットよりも大きいぞ。」
「キンマートもびっくりだ。」
比較対象が小さすぎる。
そしてたらふくお買い上げ。階級に応じて購入物の量が違ってくるのはさすが警察組織。買い物じゃんけんもヒエラルキーだ。特にジェネラルの大人買いはハンパない笑。
そして最後、ヨ●バシカメラの店員を困らせたのがご精算、お支払いである。
「こんなに買うんだ、当然価格は交渉させてもらう。」
「あるだけ円で払って、あとはドルで精算にしてくれ。」
「オレはドルが少ししかかない。もっといレートにしてくれ。」
そして無理なお勘定の上、免税書類をうめていく店員さん。免税ルールや申請書あたりの限度額も細かく決まっており、そこにレートが絡む。第一、書類に書くべき名前も、何が姓で何が名か、ミドルネーム見たいのはどこに書けばいいか、いちいちややこしい。慎重な作業がつづく。
「時間がかかるなあ。」
「日本なのに、なんでこんなに手続きがかかるのか?」_
そういうお宅の国の滞在証明をもらうのには1年以上の時間を要したが。
「お客サマ、お待たせしました~。」
免税書類百本ノックをこなした店員さん、それでも笑顔いっぱいで商品を手渡す。日本での最後のお買い物、スマイル0円!
(すご~い、笑顔のステキな店員さん!)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7b/65/e43f43806bf99fa954e980b68921f6dd.jpg)
ショッピング珍道中、文化の衝突笑。憧れのニッポンの家電量販店で進む闘い。お買い物を終えるとすでに夜10時近い時間となっていた。それでもテンションは最高潮。Tout est bien, qui finit bien. 今回も大満足なお買い物ツアーとなったようだ。
(おわり)
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