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そして軍事介入へ〜ガンビアという国(16)

2017-01-20 07:30:39 | アフリカ情勢
このブログでも数年にわたって話題にしてきたガンビア、ヤヒヤ・ジャメ独裁体制。いよいよ最終章を迎えつつある。

※初めてガンビアについてお調べになって、このサイトにお越しいただいた方もいると思います。参考になるリンクを以下にまとめて掲載させていただきました。

シリーズ ガンビアという国
第1話 迷走国家
第6話 ヤヒヤ・ジャメ体制20周年
第9話 独裁ジャメ大統領「何もムリに私に投票しなくてもいい」
第10話 ジャメ大統領、大統領選挙の敗北を認め政権移譲。最後のサプライズ
第11話 【速報】「やっぱいまのナシ!」ジャメ大統領が敗北を否定
第12話 忘却の国から火薬庫へ
第14話 緊迫のガンビア情勢・Xデー前夜
第15話 駆け込みガンビア情報「お芝居は終わった」

ガンビアについては第1話、第6話、一連の選挙の動きは特に第9話以降にまとめてあるので、ご関心の方にはご参照いただければと思う。


さて西アフリカ時間19日(木)以降の動きをお伝えしよう。まるで数学的に組まれたかのようなオペレーションが展開された。

当地アフリカ時間17時近く、アダマ・バルー新大統領の就任式がセネガルの首都、ダカールにある在セネガル・ガンビア大使館で開催された。周辺国や国際機関などの多数の代表の中で、バフー大統領は任命宣誓を行なった。

「忠実に大統領の職を遂行することを誓う。・・・これはガンビア国民の勝利だ。我々の国旗は、世界で最も民主的な国家肩を並べ、高々とはためいている。」

任命宣誓式はバタバタの準備だった模様だ。国際社会からたくさんの列席表明がある中、直前まで場所も決まらず、何としてもガンビアの治外法権が及ぶダカールのガンビア大使館はこんな感じだからだ。

(BBC Afriqueウェブサイトより)


ニューヨークの夜明けを待ち、アフリカ時間18時。国連の安全保障理事会が開かれた。ここでセネガルが提起した西アフリカ経済共同体(ECOWAS)にガンビアへの介入マンデートを認める決議案が提出された。白紙委任の提案は修正されたが、バルー大統領をガンビアの正当な大統領と認め、「ガンビア国民の意思を尊重、実現するため」のマンデートがECOWASに対して与えられた。

その決議の瞬間、大統領の誕生と国連によるマンデート。議決が終わるか、終わらないかのタイミングで、国境で待機していたセネガル、ナイジェリア、ガーナ、マリ軍から構成されるECOWAS軍がガンビア領内に一気に進行した。軍事介入の開始だ。

そして今、この時にもバンジュルに向かう進行が進んでいるはずだ。今のところ、大きな戦闘、交戦があったという情報には触れていない。


刻、一刻と、ヤヒヤ・ジャメの独裁劇が幕を閉じつつある。当地現在22時半。明日には朝日が昇っているのだろうか。エピローグは最後のシーンに進んでいる。

(つづく)

西アフリカ時間1月19日 23:15 追記
ECOWAS軍事介入、最後の仲裁のため作戦中止とのフラッシュニュースが入っています。

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