ぶらぶら★アフリック

アフリカ・プロモーター、ンボテ★飯村がお送りする100%アフリカ仏族ぶらぶらトーク!

集中講義「フランCFAのお話」(5)~番外編・あなたの国のセーファー記号は?!

2016-04-29 07:30:00 | アフリカ情勢
中西部アフリカの仏語圏を中心に広く使われている共通通貨、フランCFAについてお話をしている。

第一話 14カ国の共通通貨
第二話 固定レートはネオ植民地主義?!
第三話 紛糾の財相サミット
第四話 新しい通貨は成立するか?

今日はぐっと軽く。西アフリカ経済通貨同盟(Union Économique et Monétaire Ouest-Africaine: UEMOA)圏のセーファー発行の仕組みと、実際の発券について。

セーファーフランは域内共通通貨で、どこへ持っていっても指令やコインが同じように使えるが、実は中央銀行レベルで各国ごとの供給可能通貨量が定められており、通貨にはどこの国向けのもの、という識別記号が付されている。

ではどのお札をどの国で発行したのか。それを見分けるのがお札おもて面の左下。シリアル番号の右横に印字されるアルファベである。



通貨銀行略号である。たとえばコートジボワールならA。セネガルならK。 いったいどこの国が、どの略号を使っているのだろか?


その後、ンボテの追跡調査で、このような略号割り振りであることが判明した。域内にお住いの皆様、是非お確かめを。

ベナン B
ブルキナファソ C
コートジボワール A
ギニアビサウ S
マリ D
ニジェール H
セネガル K
トーゴ T


このお札を見るとその国の経済の動きが少しばかり想像できる。たとえばンボテの住むアビジャン。圧倒的にAが支配する。域内最大の通貨発行量を誇り、特に高額紙幣はA以外はお目にかかることが少ない。

ブルキナファソやマリに行くと、もっと多様な記号の紙幣を見ることが多い。沿岸国や近隣国の間でお金の行き来が頻繁であることが読み取れる。小額紙幣ほど、その傾向が強い気がする。

なお、セネガル・ダカールのBCEAO本部には「お金博物館」(Musée de monnaie)があるらしい。2002年にワッド大統領臨席のもと開館、とある。



ところで、「アフリカには小銭がない」の原則、「アフリカあるある」ではないだろうか。市場で、ブティックで、スーパーで、レストランで。「お釣りは?」「ヤナパ」(Il y en a pas.=ない)。「どこにもないのか?」「ヤナパ」。気だるい返事がさらに苛立たせる笑。なぜにここまでないのか?

一説には小銭専門の両替商の存在がその原因、とも聞く。コインを中心にかき集め、高く売る。小銭を必要とする商売人は頼らざるをえない。


フランCFA集中講義はここまで。また将来、第二弾を続けます。


(おわり)

最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。