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祝・トーゴ独立記念日!2015~大統領選挙に揺れる笑顔の国

2015-04-27 07:30:19 | アフリカ情勢
きょう4月27日はトーゴ共和国の独立記念日。トーゴの友人たちにまずは祝意を送りたい。

ンボテのトーゴ観はこちらにご紹介している。よかったらぜひご覧いただきたい。
祝・トーゴ独立記念日2013

在京のトーゴ大使館には広報熱心なスティーブ・ボジョナ臨時代理大使、そして知る人ぞ知るコメディアン?!カンコエさんがいる。例年、独立記念日の前後にはトーゴイベントが続くのに、今年はそういえばまだ情報がないなぁ、、、


というのもそのトーゴ。今年は選挙に揺れている。昨日26日は日本でも統一地方選挙が行われたが、一昨日の土曜日、25日はトーゴの大統領選挙の投票日だった。トーゴは、長期にわたり政権についたエヤデマ・ニャシンベの没後、民主化と政治的混乱が継続した歴史があり、今もその影が残る。そして今回の選挙も、再び国際社会から特別な注目を浴びるものとなった。

(アンビバレントな情勢を伝えるRFI)



AFP通信は23日付の記事で「トーゴの選挙を知る5つのポイント」として下記の点をあげた。

◆分裂した野党に対峙する現職・ニャシンベJr.
かつて38年に渡り君臨したエヤデマ・ニャシンベ政権。複数政党制、報道の自由、死刑の廃止などを巡って1993年に国際社会からの制裁対象に。国際社会への復帰と正常化には長い時を要した。

そして現職フォール・ニャシンベ大統領が引き継いではや10年。今回の選挙では野党4人の候補と対峙する。特にジャン・ピエール・ファーブルは最大の政敵だ。


◆選挙の信頼性
公正な選挙が行われるかについても熱い注目が集まっている。今回は1500名のトーゴ市民社会協議会のほか、アフリカ連盟(AU)から50名、西アフリカ経済共同体(CEDEAO/ ECOWAS)から100名、国連人権弁務官事務所から800人の監視団が構成される。前回大統領選挙決戦投票では現職が60,88%、ファーブル候補が33,93%の得票。国際社会からは公正な選挙が行われたと評価されたが、野党からは物言いがついた。特に目の届かない地方部での公正性が問われそうだ。


◆軍の影
もし野党が勝利した場合、現与党勢力はこの結果を受け入れるだろうか?軍将校や政権関係者の多くは北部の出身だ。エヤデマ政権は1968年のクーデターで誕生。以来、息子の現職に至るまで軍が支えてきた。

トーゴ人政治アナリストのダビッド・イウ氏は言う。「南部出身の方候補、特にファーブル候補が勝利した場合が危惧される。軍は結果を受け入れないだろう。」


◆暴力のリスク
CEDEAOは、衝突が発生しないよう、すべての候補者に選挙の結果を受け入れるよう警告している。国連によれば、公正性に疑義ある選挙と評された2005年の大統領選挙では、選挙後に500名の死者、千名単位の負傷者が発生した。前掲のイウ氏は「現政権は以前ほど暴力的ではない」というが。


◆国民の政治離れ
一方のトーゴ国民の間では選挙戦は盛り上がりを見せない。選挙改革なく、方向性の見えない選挙。イウ氏によれば国民は政治や選挙に飽き飽きとしている、という。



昨日までの報道では、投票を終え、現地では平静が保たれている。一般的に選挙後、最も混乱が予期されるのは結果発表の直後。選挙管理委員は選挙後6日をめどに結果の速報値を発表する、としている。

いずれにせよ、すべての当事者が冷静に、民主的に結果を受け止めて行動することを願っている。笑顔の国、トーゴに騒乱は似つかわしくないのだから。

(おわり)

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