ぶらぶら★アフリック

アフリカ・プロモーター、ンボテ★飯村がお送りする100%アフリカ仏族ぶらぶらトーク!

軍事パレード学(前編)~14 juilletにみるサヘル情勢

2013-07-23 07:30:30 | アフリカ情勢
先般、フランス建国記念日~14 juillet(キャトルズ・ジュイエ)についてお話しさせていただいた。

私はぜひ記念式典の様子を生中継で見たいと思っていた。今回の14 juilletの式典では、マリ軍、サバール作戦に参加した仏軍、チャド軍、マリ支援国際ミッション(MISMA)に参加した12のアフリカの軍、国連マリ安定化ミッション(MISMA)などが「凱旋」する。また介入に参加したラファール、ミラージュなどの作戦機、輸送機、偵察機なども参加する。彼らの勇姿とともに、部隊の練度、指揮・規律、統制、装備などを見る、絶好の機会だからだ。

というのも、ンボテはこちらの記事でもご紹介されているとおり、前職が「自衛業」だ(笑)。特に、某A大学校に在任中は、同期が運動部でスポーツに汗を流す時間に、ミリタリー・プロトコール(軍事的儀礼)と執銃による基本教練(鉄砲をもってひたすら行進訓練すること)を専門とする「儀じょう隊」という部隊に所属し、基本教練をひたすら繰り返した。自衛隊観閲式や要人来訪時の儀じょうもこなした。なので、部隊を見れば、指揮統制や練度のほどがわかる。

さて、14 juilletの話に戻そう。あれから1週間。現在、You Tubeにも相当の動画がアップされているので、この週末に早速チェックした。丸ごと見ると時間は長いが、以下の私の解説に従って見ればさほど苦痛でもないので(笑)、前半だけでもご覧なっていただいてはどうだろうか。お時間のある方には視聴をお薦めしたい。

(リンク:France 2による中継)



式典はオランド大統領の入場から始まる。はじめに観閲部隊指揮官が大統領をお迎えして、部隊が敬礼。国歌(La Marseillaise)の演奏。部隊を閲兵。この一連の行事を「栄誉礼」という。その後、観閲席につく。そのひな壇、再上位に位置しているのがマリ、ディオンクンダ・トラオレ暫定大統領だ。美化するつもりはないが、肩を抱き合い再会を確かめあう姿はこれまでの経緯を象徴しているように見えた。

(抱き合って挨拶を交わすオランド大統領とトラオレ暫定大統領。右は仏語圏国際組織(OIF)のアブドゥ・ディウフ事務局長。第二代セネガル大統領。)


勲章授与のドリル演技、国歌斉唱があったのちにパレード開始だ。

先頭を飾ったのは仏空軍。日本でいえばブルーインパルスにあたる戦技航空隊「パトルイユ・ドゥ・フランス」が空にトリコロールを彩る。アルファ・ジェット練習機操縦席からの実況生中継付きと、日本の自衛隊では考えられない演出だ。その後、マリのサバール作戦で活躍したラファール、ミラージュ戦闘機、輸送機、偵察機などの作戦航空機が続く。特にラファール、ミラージュは、展開中のチャドから運用されただけでなく、本土よりマリに飛来した。アルジェリアの上空通過は非常にナーバスな問題を生んだ。そしてその長距離の運用に欠かせなかったのが空中給油機だ。今回の観閲飛行にも、もちろん含まれている。

そして、パレードはいよいよ徒歩部隊の行進に推移する。その模様は次回に!

(つづく)

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