滋賀県唐崎の市町村国際文化研修所(JIAM)の研修を受けてきました。
政策法務がテーマです。
わたしは 議会基本条例のチーム。
他には住民参加条例と住民活動推進条例のチームがありますが、
うちの町はこのどれに相当するものも未整備。
講義によると、条例は必要性と目的が明確でなくてはいけません。
条例によって解決される課題。
今までうちの町にはその必要がなかったのか、あっても気づかなかったのか、
見て見ぬ振り、必要性を認めてこなかったのか。
地域の問題解決手段のひとつとして 条例 があります。
制定にも、それを維持していくのにもエネルギーと覚悟が要る。
問題解決型とはまた違うものとして、大事なことだから書き残しておく、というものもあります。
議会基本条例の場合、改選で議員が変わり世代交代しても、かわらず引き継いでいくためというのが条例の必要性にあたります。
わたしがリスペクトする永平寺町議会の基本条例もそうです。
最終到達点として、やってきたことを後退させないために条文化したものとお聞きしています。
「権利、義務の制限」だけが条例の役目ではない、という部分ですね。
議会基本条例の考え方については、条例さえ作れば、まず条例ありき、とはわたしも思っていません。
条例など作らなくとも、できることはいくらもあるからです。
とは言え、結局行動できないなら、どちらもしないよりは条例づくりからでもはじめた方がいい。
(議会基本)条例づくりは調べたり話し合ったりの繰り返しでたいへんな時間と労力が要ります。
議会の基本を突き詰める作業を共にしていく中で、議員間の共通理解を持てるようになり
住民の方を向いた、「開かれた議会」たるべく
行動がついて来るようになればいいのです。
研修では、
地方自治法改正を踏まえた市町村の条例についての捉え方であるとか
条例案作成のための法務や用語の基礎をまず座学で学び、
つづいて1グループ6名ほどの班にわかれ、
仮想の市町でそれぞれのテーマの条例をつくる作業に取り組みました。
理念、大綱、定義、制定から施行までのスケジュール、実際の条文、
記者発表を想定した説明資料作り、と
短時間のタイトなスケジュールの中で知恵を出し合いました。
締めのプレゼン大会では、他グループの議員が記者役の質問者になり
するどい突っ込みも受けました。
どんなものであれ条例提案にはチームとしての協力が不可欠と感じました。
今回わたしは一人でだったのですが、同じ議会から何名も参加されている市町もあり、
うちの議会で共有できなかったことが残念でした。
共有。
近頃何にしても一人では成し得ない、「共有」することの大切さを感じることがやたらあるのですが、
今回の研修もまたそう感じながら滋賀からの帰路に就いたのでした。