成瀬たかこブログ

まちづくりや日々のあれこれ、不定期発信しています。

熊本から学ぶ

2016-12-04 | 日記

年に一度の市町村対抗駅伝が気になりつつ、昨日はこちらへ。

私設避難所として機能し地域を救った、やまなみ子ども園山並園長の基調講演からは震災直後の混乱の様子が多くの写真を添えて報告されました。避難生活の厳しさを物語る写真の中にも、明るさをもたらしてくれる子どもの笑顔。やまなみこども園だからできた避難所運営がありました。自主避難所であったこと、普段から地域とつながりを持ち質の高い保育を行っていたこと、責任者として園長が現場で判断できたこと、そして「保育士」がプロとして果たした役割など。

熊本こども・女性支援ネットの藤井さんからは、「避難所で何が起きたか」と題して、避難所での性被害防止、性別や対象者によって異なる必要な支援と配慮について。東北の経験からのアドバイスを受けて熊本ではどう動いたか、またさらに得た気づきの報告。
下の写真は熊本での啓発活動中に避難者から言われたことだそうですが、「こんな非常時に性被害など本当に起こるのか?」と、この日の会場から質問が出ました。パネリストの山崎医師(あいち小児医療センター)から、「生命の危機にさらされている時だからこそ、子孫を残そうとするのは、生物学的には説明がつく。(ただ、わたしたちは理性もある人間です。)弱いところにしわ寄せが行くというのも。」との冷静な説明は新鮮でした。でも、震災による二次被害です。絶対に出したくありません!

アレルギー支援ネットワークの中西さんからは災害時にアレルギー患者に起こり得る問題点と、本人だけでなく避難所運営側にその知識とちょっとした配慮があれば回避できる危機について。アレルギーはわがままではなく、患者にとっては命に関わる問題であることはまだまだ理解の輪を広げる必要があります。

ブルームジャパンの向田さんからは「IT活動が命を救う」として、SNSの活用について、ツイッター、フェイスブックそれぞれの情報拡散・収集の特性と安否確認ツールとしてのLINEの有用性を専門家からわかりやすく説明していただきました。普段何気なく使っているSNSも特性を知っておくことで災害時には強みにできます。最近問題になっているデマ情報に引っかからないために注意も必要です。

来る来ると言われていて、阪神、東北、熊本と多くの経験から学ぶ機会も貰っているわけですから、南海トラフ大地震で大切なものを壊したり無くしたりしないよう、備えなくては。自分自身も、社会の仕組みも。


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