とりとめのない考察

最近は政治関係の発言が多めです。

自衛隊の海外派遣に関する恒久法案。

2006-06-14 19:10:58 | 政治関連。
個別事例に対応した特別措置法でなく、一般法(恒久法)として自衛隊の海外派遣を定める法案の自民党素案が明らかになった。
国連決議や国際機関の要請がなくても多国籍軍への参加を可能とし、新たに治安維持任務も付与する内容で、石破茂元防衛庁長官が委員長を務める党防衛政策検討小委員会で提示される。
国連決議や国際機関の要請が無くても、国会の事前承認などを条件に政府の判断で派遣できるようにすること、武器使用の基準を緩和すること、治安維持任務を可能にすることなどが柱となるということで、7月中には法案化し、与党に提示する方針であるようだが、野党などから相当な反発が出ることが予想される。
自衛隊がイラクに派遣されることになった当初は、武器の使用に関する条件があまりに厳しく、他国の軍隊に守られなくては安全な支援活動も行えない状態で、自衛隊に万が一のことがあればどうするのかという意見もあり、武器使用基準の緩和を行えば自衛隊の活動に安全性をもたらすことが出来るだろうが、しかしこれを左翼政党は間違いなく危険視する。
武器を使用できることを憲法違反だとか、拡大解釈して軍国主義への予兆であるなどとひねくれた見方をすることは間違いなく、それをどのように押さえ込んでいくかが問われることになる。
もしもその尻馬に乗って、中国が「日本の軍国主義化を許すな」などと言い出してくると、自民党内からも続々と媚中派が寝返ることになり、法案として成立する可能性がぐんと低くなる、
もちろんそれ以前に、与党内には公明党が存在し、彼らが治安維持活動に乗り出せたり、国会の事前承認を条件に政府の判断で自衛隊派遣が行えることに対して異を唱えることは間違いない。
様々な障害が存在することが明らかで、成立させることが困難な素案ではあるが、少なくとも自衛隊の海外での活動に対して安全性を確保するための武器使用基準の緩和、他国の軍隊に守られるだけでなく、自らも治安維持のための活動を行えること、支援が必要な国に対して、国連からの要請など無くても自ら自衛隊を送り込めること、すなわち自衛隊が海外でスムーズに活動を行える状態を作り出すことは、日本だけでなく国際的にもこれからは求められることであろうから、予測される批判を押し切って成立することを望む。


2 コメント

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「平和主義者」は「戦争をするための悪法」と呼ぶ (胡志明(越日盟))
2006-06-16 22:20:11
正論だが、自称「平和主義者」が相変わらずこれを「戦争をするための悪法」とブログでも喚いているのが現状。

コメントを拒否しそうな、ここもだ↓。

http://blog.livedoor.jp/paintbox77/archives/50660981.html
Unknown (nanigasi)
2006-06-17 16:57:25
コメントありがとうございます。

リンク先のサイトを読むと、どうも左よりの人は「国益」を日本単独で成しえるものであると勘違いしているというように感じ取れてしまいますね。

世界の中の日本が、様々な国に対して相互に得られるものがある状態も間違いなく国益で、日本が世界の国との関係性を結ぶために必要なこの恒久法案を、悪法と断言できる考え方は理解できませんね。

彼らは、日本の政治家は日本が武器を持つことを許されれば、即座に戦争に打って出るような考え無しの低脳集団であるとでも思い違いでもしているのでしょうか。

戦争自体は政治的行為の最終手段で、その意味を政治家は充分すぎるくらいわかっているはずであるというのに。

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