院長のへんちき論(豊橋の心療内科より)

毎日、話題が跳びます。テーマは哲学から女性アイドルまで拡散します。たまにはキツいことを言うかもしれません。

魚介の図鑑

2007-04-28 15:34:40 | Weblog
 幼いころ列車の図鑑を好んで見ていたことは、いつぞや書いた。

 列車の図鑑以外にも好んで見ていたものに魚介の図鑑がある。動物の図鑑も買ってもらったけれども、私には魚介の図鑑のほうが面白かった。

 それはなぜかと言うと、動物の図鑑にはその動物の肉がおいしいかどうかはまったく書かれていなかったが、魚介の図鑑にはそれぞれの魚や貝がおいしいかまずいかが書いてあったからである。

 子供の興味は多岐にわたるけれども、おいしいかまずいかという情報は子供にとって非常に価値のあるものである。子供は名より実を取る生き物だからである。

 その図鑑には「おいしい」、「まずい」だけではなく、「食べられるが、美味ではない」とか、「食用には適さない」、「卵巣は有毒である」などと細かく書かれていて、とても楽しかった。

 父が私に図鑑を与えたように、私も子供に図鑑を与えた。しかし、私の子供たちは私のようには図鑑に興味を示さなかった。

 私が幼いころには、まだテレビはなく、映像的な娯楽が非常に少なかった。しかし、私の子供たちの時代は、テレビを通り越してテレビゲームの時代になっていた。世は映像で溢れかえるようになった。

 今さら動かない絵と文章だけの図鑑なんて、面白くなかったのかもしれない。

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