院長のへんちき論(豊橋の心療内科より)

毎日、話題が跳びます。テーマは哲学から女性アイドルまで拡散します。たまにはキツいことを言うかもしれません。

俳句と副詞

2007-01-16 13:37:51 | Weblog
 俳句を始めてから18年になる。最初の2年間は上達したが、そこで止まってしまって、あとはまったく上達していない。俳句は才能である。私には俳句の才能がないようである。

 俳句の先生に「俳句は副詞から腐っていく」と教わった。形容詞の使用も好ましくないそうである。副詞を使った俳句はたいがい初心者の俳句である。

 近代俳句の祖、高浜虚子の句を見てみよう。

    咲き満ちてこぼるゝ花もなかりけり  虚子

 確かに副詞はおろか、形容詞も使っていない。それでいて、すごい情景描写である。

 もう一句、私の好きな句。

    浮巣見てこと足りぬれば漕ぎかへる  虚子

 これも副詞も形容詞も使っていない。虚子の句を多く見ると、虚子は形容詞はたまに使うが、副詞は使わない。松尾芭蕉も使わない。

 俳句の先生に教わるまで、その事実に気が付かなかった。

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