院長のへんちき論(豊橋の心療内科より)

毎日、話題が跳びます。テーマは哲学から女性アイドルまで拡散します。たまにはキツいことを言うかもしれません。

リビアにかんする偏向報道

2011-08-27 11:13:36 | Weblog
 カダフィはそんなに悪人だろうか?英仏のマスコミがそのように宣伝するのは分かる。だが、日本のマスコミまでそのようにする必要があるのだろうか?

 NHKが「42年間の独裁」、「海外に財産を貯めている」なぞと報道すれば、善男善女は「カダフィは悪い奴だ」と洗脳されてしまうではないか。

 少なくともカダフィは欧米列強の支配に逆らってきた。列強から「奇矯な奴」と言われても意に介さなかった。カダフィはリビアのアイデンティティーを守ってきたのである。ベドウィンを列強から復権させたのだ。

 一方、反政府勢力は英仏に尻尾を振ってにじりよった。英仏は長くアラブを支配してきた言わば「親のカタキ」である。その「親のカタキ」の力を借りて、再び石油利権を英仏に差し出すことになる。遠い島国の私は「そんなのアリか?」と思う。

 反政府勢力こそ売国奴ではないか?カダフィこそ愛国者ではないか?そんな疑問が湧いてくる。

 カダフィが、このまま内陸に逃れれば、リビアは南北対立を起こすだろう。そのまま膠着状態がしばらく続くだろう。内陸にはカダフィの地元がある。地元はカダフィを守るだろう。

 膠着状態が長く続けば、民衆は「新政府になっても何も変わらないじゃないか」と思い始める。そこで民衆のエネルギーは新政府に向かう。あるいは後ろ盾になっている英仏に向かう。

 エジプトを見よ。ムバラクが倒れたのはついこの前だが、民衆は「何も変わらない」とすでに苛立ち始めている。民衆は移り気である。今後エジプトもどうなるか分からない。

 もし、カダフィが内陸の石油を押さえて持久戦になったら、カダフィが盛り返すだろう。カダフィはそうなるまで辛抱していればよいのである。

 だから、日本は形勢がもっとはっきりするまで、旗色を鮮明にしてはならない。

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