ちょこっとGUM

今、自分が出来ること。やれること。それを精一杯やっていかなくちゃ!!

コラム備忘録【2018/5/15~5/16】

2018年05月16日 19時58分49秒 | マリーンズ2018
≪2018/5/15≫

【千葉魂】殻を破り、自分超える 5年目井上、充実の日々





 どう殻を破るかですね。井上晴哉内野手はそう口にしてチームバスに乗り込んだ。5日のファイターズ戦(札幌ドーム)の試合後のことだ。マリーンズは4-6で敗れた。三回に一時は勝ち越しとなる4号2ランを左翼中段に放った男は、それでもチームの敗戦をすべて背負い込むようにつぶやいた。しかし、すぐにまた前を向いて力強く歩き出した。

 「みんなが回してくれたのにもったいないという想い。みんな僕のことを信頼して、前の打者の人たちが必死に回してくれていた。その期待に応えたかったんです」

 後日、井上はその時の心境を振り返った。2点ビハインドの最終回だった。打順は9番から。ベンチで鳥越裕介ヘッドコーチの檄(げき)が飛んだ。「さあ、4番まで回せ。4番まで回すぞ」。それに仲間たちが呼応した。ベンチ内の雰囲気に4番を打つ当事者の井上は気持ちを高ぶらせた。「回ってきたら、絶対にオレで決めてやろうと思った」。2アウトとなるが、3番中村奨吾内野手がしぶとく右前打でつないで一、二塁。打席が回ってきた。一発逆転の場面。みんながつないで、本当に巡ってきたチャンスに体中からアドレナリンがあふれるのを感じた。しかし結果的に、その欲がマイナスと出る。サードゴロゲームセット。天を仰いで悔いた。

 「冷静に考えれば、あそこで自分は逆転打を放たなくてもいい。つないで1点でも取ることができれば流れがまた変わっていたと思う。それができなかった悔しい思いがあの言葉になりました。ああいうところが考えが甘い。欲張って自分のスイングができなかった。ただ、今はそういう自分の失敗とすぐに向き合い、しっかりと反省できている。そこは今までと違うかなと思う」

    □     ■     □

 開幕から8日のイーグルス戦(楽天生命パーク)までの31試合においてけがで戦線離脱した角中勝也外野手に代わって4番を任された。悔いては、やり返す。そんな自らの心を削るような毎日で歯を食いしばって戦った。井口資仁監督からも「これは一番のチャンス。そして彼にとってはピンチでもある」と独特の表現で鼓舞し起用した。34試合に出場して27打点はチーム断トツの数字。思えば井口マリーンズ初勝利もこの男の1、2号本塁打で決まった。充実した日々。しかし、打てず敗れれば、打った時の倍ほどの悔しさが襲う。それでも今年の井上は逃げないと決めている。失敗と向き合う心の強さを備えた。そしてそれこそが成長の源だった。だから最後のチャンスで打てず敗れた夜も自分の考え方の間違いをすぐに正し、気持ちを新たにして次の試合に挑んだ。

 「前は自分の結果だけを考えてしまっていたところがあった。今はこのチームが勝つためにどうすればいいかと全体を見れている。疲れることも、しんどいことも、もちろんありますけどしっかりと反省して、それを生かしてと、かなり充実した毎日です」

    □     ■     □

 「幕張のアジャ」。110キロを超える巨体と風貌からファンはそう親しみを込めて呼ぶ。ルーキーイヤーはオープン戦から本塁打を量産し、さらに首位打者となった。新人のオープン戦首位打者は1965年のドラフト制導入以降で初。その勢いのままに開幕スタメン、しかも4番に抜てきされた。新人の開幕4番は球団では64年ぶりの快挙だった。順風満帆なプロ野球人生がスタートするかに見えた。しかし、1年目から徹底的なマークにあい、36試合の出場で2本塁打。2年目はシーズン中に、右足の肉離れ、腰痛、左手人差し指の骨折とけがに泣かされ5試合の出場。2016年もファイターズとの開幕戦で今を時めく大谷翔平投手から先制打を放つも、その後は勢いに乗れなかった。4年目の昨年は本塁打ゼロ。毎年、春先は期待されながらも結果が伴わないつらさを味わい続けた。そのたびに心も痛めた。しかし、そんなヤワだった心を何年も砥石(といし)で研いで境地にたどり着いた。

 「去年までは『どうせ春先だけでしょ』と言われているのが嫌だった。気にしていたけど今は割り切っている。捉え方、考え方ひとつで人の気持ちはだいぶ違う。スタート(春)がいいんだったら、やり方次第ではもっとやれるはずと思えるようになった。ナイーブな部分、気持ちに左右されるところは今もありますけど、それと向き合うことはできている」

 真の自分とは、すなわち弱き心。それと正面から向き合い、付き合うことで成長が生まれた。そして今は指揮官の存在も大きい。「自分の性格を知っているように感じる」。普段はあまり深く会話をすることはないが時折、ポツリと話しかけ背中を押してくれる。その一言に救われる。今年はここまで34試合の出場で自己最多の4本塁打で打点も自己最多を更新中。自分の弱さと素直に向き合うことが出来るようになった背番号「44」。自分超えの充実した日々は続く。

(千葉ロッテマリーンズ広報 梶原紀章)

(千葉日報)

********************************************************************

≪2018/5/16≫

“決して足は速くない”ロッテ・中村奨吾の盗塁が増えた理由





 困惑しています。梶原紀章広報から、夕食後に突然、パソコンの前に座らされて「新生マリーンズの機動力野球の象徴として盗塁について、なにか書いてみてよ」と指示されました。この人は大体、唐突で無茶な要求をしてきます。だから、ニヤニヤと近づいてきた時点で嫌な予感はありました。ただ、今年の自分のテーマの一つに「挑戦」という言葉があり、何事にも失敗を恐れずに挑戦をしていこうと思っていましたので断らずに書くことにしました。

なぜ盗塁という目標を掲げたのか

 ちなみに失敗を恐れずに挑戦をする事は盗塁にも通じることだと思います。春季キャンプ中に井口資仁監督や臨時走塁コーチとして来られた島田誠さんに「行けると思った場面で、行かない方が罪だ」と言われました。そして、監督から「恐れずにどんどん走っていいぞ」と背中を押してもらいました。自分が30盗塁ぐらいを目標に掲げると、週に1回走れば月4盗塁。それをシーズン6カ月として24盗塁になります。いきなり30盗塁という数字だけを見ると難しいですが、その感覚で考えれば、試合に出続けることが出来れば、確かに無理な話ではないかなと思うようになりました。

 コーチの方々とは技術的な事はもちろん、いろいろなアドバイスをもらったり意見を交換したりしています。投手の牽制するときの特徴やシチュエーションとしてはどのカウントが走りやすいか。またその投手がどのカウントで牽制が多く、どの場面なら少ないか。連続で牽制してくることが多い投手なのか違うのか。いろいろな考え方があり、今はすべてが勉強です。

 そして盗塁という目標が出来た事で出塁をする意識も強くなりました。ヒットではなく四球でもなんでもいいので塁に出る。ボールの見極めがこれまでよりもしっかりと出来ている感覚があります。





足が速くなくても盗塁はできる

 ただ自分は決して足が速い選手ではありません。直線で走ったら全然、速くはありません。50メートルは平均で6秒1か6秒2ぐらい。それでも盗塁を意識してから走るのが楽しくなりましたし、足が速くなくても出来るのだという意味で盗塁術の奥深さを感じるようになりました。この5月の段階で二桁盗塁(13盗塁、リーグ2位)を記録し、昨年の盗塁数を超えキャリアハイを日々、更新しているのも自信につながっています。

 まだまだ盗塁の技術はありませんが、思い切って行く勇気だけはあるかなと思います。スタートを切ってガムシャラに次の塁に到達することに関してはライバルに負けていないと思います。それはやっぱりベンチの「走れ!」という雰囲気と、好走塁をした時の盛り上がりが大きいと思います。自分だけではなく全員にとって凄く走りやすい空気を作ってくれている。これからはもっともっと成功率を上げていかないといけませんが、今は失敗を恐れずに勇気をもって走ることを大事にしたいと思っています。

 飛びぬけた長打がない分、自分は走る事で得点圏に進み、点に絡みたいと思っています。そして自分の前を打つことが多いルーキーの藤岡裕大内野手にも、「俺のことは気にせずにどんどん走れ」と話をしています。それはもちろん一塁にいるより二塁に行ってくれた方が得点になる確率が高いですし、投手にもプレッシャーになります。バッテリーに走ってくるかもしれないと思わせるだけでも、配球が変わるかもしれませんし、球が甘くなるかもしれない。ちょっとした盗塁が流れを変えると思っています。

 シーズンの最後に自分がどれくらい走っているのか、そしてチーム全体としてどれくらいの数字となり、その結果、どれほどの勝利を積み重ねているのか。それは一年が終わった時に考えること。今は目先の一日を大事に、一つずつ積み重ねていきたいと思います。ファンの皆様はマリーンズの選手が塁に出たら「リリリリー」と盗塁を後押しする応援をこれからも宜しくお願いします。それではZOZOマリンスタジアムで皆様のご来場をお待ちしております。

千葉ロッテマリーンズ内野手 中村奨吾(構成/梶原紀章)

(文春オンライン)

********************************************************************

≪2018/5/16≫

LED照明、球団公式アプリを用いた新たな演出…ロッテが試みる新たな施策





「音声透かし」の技術を使った「SoundFlash」機能

 3月30日、ZOZOマリンスタジアムで行われた千葉ロッテ対楽天の試合前、2018年ペナントレース到来を告げる開幕セレモニーは今までの雰囲気とは異なる、光を多用した華やかなものとなった。

 その背景にあるのはオフシーズンに行われた、全面LEDへと変わった球場照明のリニューアルだ。球場外でも外壁にフルカラーLEDを設置。ナイター時には様々な色に変化し幻想的な姿を現している。2016年にはバックスクリーンの大型ビジョン改修、新たにレフトとライトにサブスクリーンを設置するなど年々進化してきたZOZOマリンスタジアムだが、今回の球場照明リニューアルでさらに球場のエンターテインメント性が高まってきた。

 それに加えて、新たな試みとして今季から取り入れられるのが、球団公式アプリ「Mアプリ」を用いて行う「SoundFlash」の機能だ。映画やミュージカルのバリアフリー対応や解説サービス、CD・DVDの著作権保護で利用されている「音声透かし」の技術を使い、場内の音響設備から情報を発信。起動されているMアプリがその情報を受信し、スマートフォンやタブレット端末の画面がカラフルに変化するという仕組みとなっている。千葉ロッテ企画部の小林博一氏は機能についてこう説明する。

「今年、球場の中継制作システム入れ替えが決まっていて、その際に受注したパナソニックシステムソリューションズジャパン様から『音声透かしの技術があるんですが、やってみませんか?』と打診がありました。球団側としてもファンが楽しめるイベントやMアプリを利用してもらう目的もあって一致したのです」





「光を使ったイベントをやりたいと考えていた」

 Mアプリの機能を使った球場演出と言えば、過去にはスマートフォンを上下に振ることで大型ビジョンにその数値が表示される「スマホシェイク」が思い出される。今回の「SoundFlash」は球場照明がLED化されたことも一つのタイミングだった。元々、球場照明リニューアルで光を使った演出は考えられていた。小林氏が続ける。

「他球団は“光”を使ったイベントでブレスレットやペンライトを使っています。でもお客さん自身が持っているスマートフォンやタブレット端末を使ったものはどこもまだやっていない。Mアプリを球場でより多く使ってもらいたいという意図もあって、『では、やってみよう』と」

 最近のプロ野球界では福岡ソフトバンクの「ホークススターライトフラッシュ」など、光を使った演出もトレンドの一つ。過去、千葉ロッテは他球団に先駆けて2012年に光を使ったイベント「スターライトハーモニー」を開催した実績がある。「顧客満足度も高く、その時のイメージがあって光を使ったイベントをやりたいと考えていた」と小林氏が語るように、球場に来るファンの新たな楽しみとして「SoundFlash」に期待が高まる。

 その最初となった開幕戦では試合前のセレモニーで「SoundFlash」は初めて行われ、Mアプリを起動したファンのスマートフォンの画面がカラフルに点滅した。今後はどのような時に「SoundFlash」は実施されるのだろうか。小林氏は言う。

「主にナイターでは通年で行う予定です。試合前ではスタメン発表、オープニングダンス、プレーボール直前に選手が守備位置に就くときなど。試合終了後のヒーローインタビューをメインで考えています」

 音声透かしの技術は屋内施設ではこれまで実績はあったが、スタジアム規模の屋外施設では日本初の試みとなる。井口資仁新監督就任だけでなく、千葉ロッテの本拠地・ZOZOマリンスタジアムも大きく変わろうとしている。

(「パ・リーグ インサイト」武山智史)
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 備忘録【2018/5/11~5/13】 v... | トップ | 備忘録【2018/5/14~5/17】 v... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

マリーンズ2018」カテゴリの最新記事