ムルマンスク便り

-夏の完全白夜、冬のオーロラ- ロシア連邦北西部にあり北極圏最大都市ムルマンスク市(ムールマンスク)の現地情報をお届け。

不労働の日 解除されたけど

2020-05-14 00:00:00 | ムルマンスク市・街の表情
ムルマンスク市中心の様子をwebcameraで公開中。
http://youwebcams.org/online/murmansk/ploshhad-pyat-uglov/

5月12日にプーチン大統領により不労働日が解除されましたが、ムルマンスクではマスク着用義務を導入しました。
モスクワでは相変わらず感染者数の増え方異常だし。

それまでは余程のことがない限り、自宅で自主隔離しなければなりませんでした。
どうしても外出するなら、以下の必要な説明書を書いて持参しなければなりませんでした。
支障なく仕事するための説明書(№3) 
ボランティア活動するための説明書(№4) 
必要最低限の買い物外出などを近場でするため説明書(№5) 
これがないと、警察の取締りを受けることになります。実際、こんなケースが市内でありました。

「夫妻子3人で車で少し遠くにある大型スーパーマーケットに買い物をしに行く途中、警察に止められ、自主隔離の規則に違反したため罰金8000ルーブルが科された。」

おそロシアですね・・・

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コロナ禍中の学校教育事情

2020-05-13 18:00:00 | ムルマンスク市・街の表情
ロシアの学校は1学年4学期制で、9月1日から始まり、翌年5月末頃に終わります。
第3学期終了は3月末頃ですが、新型コロナウイルスのパンデミックにより1週間早く3月17日から4月5日まで休校措置を採りました。しかしその間も状況が芳しくならないので、4月6日から正式に遠隔学習体制を採りました。

遠隔学習とは、自宅で取り組むうシステム。スライド式に作られた授業内容を見て、スライド最後にある課題を各自解いて、担当教師に送ります。時々ビデオにして送ったり、Zoomなどの通信プログラムでオンライン授業を行うこともあります。

最良手段と謳われているZOOMですが、通信状態が安定してない家庭もあれば、通信手段が元々ない家庭もありで、スムーズではありません。ロシアは遠隔教育プログラムReshを起動させましたが、重たくロードに時間がかかり、またレジストレーションにもバグありで、保護者生徒から大不評。

学校側も急な対応に混乱していました。
https://www.tv21.ru/news/2020/04/07/shkoly-murmanskoy-oblasti-pereshli-na-distancionnoe-obuchenie

いつもは学校で先生がやってくれてたことを、家庭でしなければなりません。しかも遠隔学習導入当初は、宿題もありました。ロシア語、読書、算数、理科社会、音楽、図工、体育、英語。子供が低学年の場合はまだ自主学習に慣れていません。保護者が付きっ切りで勉強を見なければなりません。家族がすべている家庭ならなんとか分担できますが、ワンオペ家庭などは本当で大変です。
また子だくさん家庭も、オンライン授業をやるのにPCは家庭に1台だけ、授業はそれでも朝からあったりしてスケジュールがバッティング。悲鳴を上げていました。

更に、春には恒例のキャンペーン「宇宙飛行士の日(4月12日)」「戦勝記念日(5月9日)」に向けた活動も積極的に行われました。
ある子は詩の朗読をビデオに撮ったり、別の子はプロパガンダ絵を描いたり・・・・。

5月15日には全学期が終わるので、どこの家庭も目が回ってますがラストスパートでタッグ組んで頑張っています。

新型コロナウイルスホットスポット ベロカメンカの様子(続報)

2020-05-13 00:00:00 | ムルマンスク市・街の表情
ベロカメンカは、コラ半島北部にある小さな村で、ムルマンスク市から12~13kim離れています。
そこはプーチン大統領の肝入り開発プロジェクト「北極海航路」のためのプラント建設が進められていました。
しかし4月上旬にその地にガソリン運搬トレーラーを運転して来た運転手が新型コロナウイルス感染者だったため、プラント建設作業に動員されている作業員が、ほぼ100人単位で次々に感染するという惨事に見舞われました。

当初は現地に(まるで野戦病院のような)テント張りの臨時診療所が登場、ケアに当たっていました。

その後その作業員を隔離するための寮の建設作業が急ピッチで進められました。
4月30日に第1棟、5月6に第2棟。寮内はすべて消毒され、作業員らはそこに一時的に居住しています。
このため、この日を境に増加が緩くなり、ロシア国内では1日の感染者数TOP5から外れました。

5月上旬に数百人の作業員が、交通費会社全負担で現地からそれぞれの居住地に戻りました。
https://www.tv21.ru/news/2020/05/07/204-vakhtovika-pokinuli-stroitelnyy-obekt-v-belokamenke

そして5月12日には一時的に病院船となる客船「プリンセス・アナスタシア号」がベロカメンカに着岸、繋留されました。
https://www.tv21.ru/news/2020/05/12/kruiznyy-layner-princessa-anastasiya-prishvartovalsya-v-belokamenke

感染した作業員らはそこで集中的に治療を受けます。感染した作業員皆さんが一刻も早く快方に向かいますように。

▼ベロカメンカにおける新型コロナ感染者数(累計)。ムルマンスク州新型コロナ対策室データより
4月10日(23:00) 26(+0)
4月11日(23:00) 26(+0)
4月12日(22:00) 79(+53)
4月13日(23:00) 131(+52)
4月14日(23:30) 206(+103)
4月15日(23:30) 206(+0)
4月16日(23:30) 229(+23)
4月17日(23:00) 231(+2)
4月18日(23:30) 258(+27)
4月19日(23:00) 290(+32)
4月20日(22:00) 317(+27)
4月21日(23:30) 367(+50)
4月22日(23:30) 451(+84)
4月23日(23:00) 494(+43)
4月24日(23:30) 686(+192)
4月25日(23:00) 791(+105)
4月26日(22:00) 807(+16)
4月27日(23:00) 867(+60)
4月28日(23:30) 922(+55)
4月29日(23:00) 1002(+80)
4月29日(23:00) 1079(+77)
5月1日(23:30) 1210(+131)
5月3日(10:00) 1429(+219)
5月4日(10:00) 1680(+251)
5月5日(10:00) 1801(+121)
5月6日(10:30) 1937(+136)
5月7日(10:30) 1964(+27)
5月8日(10:30) 1994(+30)
5月9日(10:30) 2003(+9)
5月10日(10:30) 2008(+5)
5月11日(10:30) 2045(+37)
5月12日(10:30) 2050(+5)

第75回大祖国戦争戦勝記念日

2020-05-12 06:00:00 | ムルマンスク市・街の表情
5月9日。ロシアでは大祖国戦争戦勝記念日が祝われます。

いつもは朝9時頃から軍人パレードが行われ、陸軍海軍空軍がそれぞれの装備を披露しながら街中を行進し、市内は見物客で賑わいますが、2020年の今年はコロナ禍が影響して、規模が縮小されました。



市のあちこちには戦勝記念オブジェクトがきれいに飾られていましたが、街中のパレードはありませんでした。

空軍による航空パレードはありました。天候が悪かったため、他州よりも少し遅れて開始。
https://www.tv21.ru/news/2020/05/09/v-murmanske-proshel-vozdushnyy-parad

州立キーロフ文化宮殿のイニシアチブで進められたプロジェクト「中庭で歌おう」。19時から各地でこんなユニークな催しが。
https://www.tv21.ru/news/2020/05/09/murmanchane-speli-den-pobedy-iz-okon-i-s-balkonov

でも夜には綺麗な勝利の花火が打ち上げられました。
https://www.tv21.ru/news/2020/05/09/v-murmanske-progremel-salyut-v-chest-dnya-pobedy

ムルマンスク市郊外にコロナウイルスホットスポット発生

2020-05-03 00:00:00 | ムルマンスク市郊外
日本時間5月3日にAFP通信がムルマンスク州関連のニュースを出しましたので、詳細をお伝えします。

ムルマンスク州を含む北極圏の地域は、プーチン大統領の肝入りプロジェクト「北極海航路」に指定されています。
ベロカメンカ(Белокаменка)は、ムルマンスク市から直線距離で12-13kmぐらい離れていて、人口が100人を切る小さな村です。
ここではロシアの企業ノヴァテク(НОВАТЭК)を中心に系列の建設会社ヴェロストロイらと共にプラント建設が進んでいました。プラント建設に数千~数万人が投入されています。


4月15日頃ガソリン運搬トレーラーを運転していた作業員が、自身に新型コロナウイルスが伝染しているのにも拘らずこの建設現場に入り、不覚にも広範囲に撒き散らしてしまったのが、事の発端です。この建設現場では出入りのチェックはそれまで行われておらず、誰でも入れる状態だったと言われてます。

一人の感染者から毎日100人単位で増えていき、ホットスポットとなってしまいました。このため現在では、感染者数が千数百人、ロシア連邦内での感染者数TOP5に同州がランクインするまでになりました。

最新のニュースでは、系列会社から派遣された女性清掃員が亡くなりました。2回の検査で陰性判定されていましたが、基礎疾患(心筋症)持ちでした。

クルーズ船「プリンセス・アナスタシア号」が病院船として派遣され、近くベロカメンカの岸に繋留されます。