ワンピースまんがぱうち(レビュー・ネタバレ)

ワンピースをまとめながら、フラグとなる詳細を記録しつつストーリーを追っていきます。

34巻-321話 一騎討ち  (大将青キジの訪問-3)

2016年05月21日 | ウォーターセブン編




凍りついたロビンを抱えて船に戻ったウソップとチョッパーは、ロビンの”解凍”を試みた。
チョッパーは、凍った人間の蘇生などしたこともない、これでいいのか確証はない、一歩間違えればロビンが死んでしまう・・・その責任の大きさに、
えもいえぬ緊張感が二人を襲い、不安に襲われた。
だがするしかない状況に、二人は歯を食いしばりながら、ロビンに丁寧に水をかけ続けた。




途中、船の外でチョッパーを呼ぶ声がして甲板に出てみると、ナミ、ゾロ、サンジの3人が険しい顔で叫んでいた。
「話は後だ!すぐに引き返す!!この凍った手足をどうにかしてくれ!!!」

チョッパーは、凍った患部を水で溶かすことを指示すると、ゾロとサンジは海に飛び込んで、自分の凍った手足を強制的に溶かしただした。
船に上がってきた二人に、緊張で張り付めたウソップが怒鳴る。
「何でお前らここに!!?ルフィは!?いくら船長命令でもそりゃネェだろ!!!」


だが、ウソップ以上に緊張の糸が張りつめていたサンジは、ウソップに詰め寄った。
「黙れ!!!!”一騎討ち”だぞ!!!わからねェのかお前には!!!!!」
サンジもまたこの事態に動揺し、自分の気持ちの持っていき場を失っていたのだ。

ゾロもまた、神経が張り詰めていた。
「おいやめろ!!!こんな時に!!!今・・・一味の瀬戸際だ。
この決断があいつの気まぐれだろうと何だろうと・・・、もしもの時は、それに応えるだけの腹ァくくっとけ!!!!」





ゾロもサンジもわかっていた。
ルフィが、青キジに敵わないことを。
圧倒的な戦闘能力の差がある事を。
その青キジと対決した先の結果が、どうであるかを・・・。



ルフィと青キジの一騎討ちは、あっけなくすぐに終わった。
ルフィがどんな技をどんな必死に使おうとも全ては無駄で、青キジがルフィの体に軽く触れて抱き着く、ただそれで戦いは終わった。
【タイムアイス】青キジの言葉で、ルフィは氷柱と化して動きを止めた。




凍り付いたルフィを見て、青キジは「まいった・・・ハメられた」とつぶやいた。

一騎討ちを受けてしまった以上、青キジはルフィに勝って、そこで終わりとするしかない。
勝負後に、ロビンを含む麦わらの他の奴らに出を出すことは、ヤボが過ぎることとなってしまい、結果、ルフィの命1つと引き換えに仲間たちは守られる。
「そういう事か・・・なぁ船長。・・・それとも本気でおれに勝つ気でいたのか」




青キジはおもむろに立ち上がると、凍った船長に話し続けた。
「これだけは言っとくぞ。お前達はこの先、ニコ・ロビンを必ず持て余す。
ニコ・ロビンという女の生まれついた星の凶暴性をお前たちは背負いきれなくなる。
あの女を船に乗せるということは・・・そういう事なんだ!!!モンキー・D・ルフィ!!!」


言い終わると、青キジは思いっきり氷像を蹴り飛ばして粉々に砕いたが、それはルフィの氷像ではなく、その横の氷柱だった。


青キジが、ここでルフィやロビン、麦わらの一味を殺してしまうのは造作もないことだった。
ここで生かしておく事は後々ヤバイということは、青キジ自身がよくわかっている。
だが・・・それでも青キジは、麦わらのルフィ、ニコ・ロビンと仲間達を”生かした”。

「これでクロコダイル討伐の件、チャラにして貰おうじゃないの。
それと・・・・あァ・・まあいいや、スモーカーのバカの話は・・・」
とつぶやいて立ち去った。



戦闘現場に駆け付けたゾロとサンジは、ルフィの氷像を見ても驚くことはなかった。
青キジとの戦いで、ルフィに勝算があるとは思えなかったからだ。
駆けつけた時、すでに殺されているか、もしくはロビン同様、解凍可能な状態であるか・・・その2択しかないことはわかっていた。


船医チョッパーから、二人の心臓が動きだしたと報告を受けたウソップは、緊張の糸がほぐれてずるずると倒れこんで、しょげた顔をした。
「おれはただバタバタ騒いで終わったよ・・・・」

船長や仲間の命に対して無力すぎる自分を痛感して落ち込むウソップに、ゾロは「・・・寝ろバカ。疲れてんだよお前」と声をかけたが、それはゾロも同じだった。
何もできなかった。誰も守れず、ただバタバタしていただけだった・・・・。



その夜、みんなが疲れて眠る中、ロビンは一人、思いつめた目で宙を見ていた。








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