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コビーとルフィは、無事東の海の「海軍基地の町」に着いた。
海軍基地の町の食堂で、ゾロの居場所を聞こうとゾロの名前を出した途端、食堂にいた人達は一斉に恐れおののいた。
次に、海軍のモーガン大佐の名を出した時は、町の人達はゾロの時よりも激しく恐れおびえた態度をとった為、コビーは不安を感じた。
海軍基地に到着したルフィは、その壁によじ登って、捉えられているという”ノノロア・ゾロ”という男を探した。
海軍基地の庭の一角に”その男”は縛り付けられて立っていた。
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その姿を一目見たコビーは、あまりの迫力に怯えてしまったが、ルフィは気にすることなくその男を観察した。
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その男ノノロア・ゾロは、ルフィの姿を見つけると話しかけてきた。
「ちょっとこっち来てほどいてくれねェか。礼ならするぜ、その辺の賞金首ぶっ殺しててめェにくれてやる。ウソは言わねぇ約束は守る。」
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縄をほどいた途端に殺されるに違いない、と怯えるコビーに、ルフィは平然と「殺されやしねェよ、おれは強いからね。」と笑った。
その時、小さな女の子が壁を越えて、ゾロに近づいていった。
女の子は、初めて作ったという不細工な形のおにぎりをゾロの為に持ってきたのだ。
だけど、ゾロは「ハラなんかへっちゃいねェ!!いらねェつったろ!!帰れ!!踏み殺すぞガキ!」と冷たくあしらった。
おにぎりを受け取ってくれないゾロに少女が戸惑っていた時、「ヘルメッポ」が部下を連れ立ってゾロの方へと近づいてきた。
この男の父親が、この海軍基地を取り仕切るモーガン大佐という権力者らしい。
ヘルメッポは少女を見つけると、差し入れのおにぎりを勝手に食べたうえ、それが砂糖入りのおにぎりだとわかると、まずいを連呼しながら足で少女のおにぎりを踏みつぶした。
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さらに部下に、その少女を壁の外へ投げ飛ばすよう命じた。
一瞬躊躇した海兵だったが、モーガン大佐の息子の命に反する事ができるはずもなく、命令に従って少女を投げ飛ばした。
少女は、塀の外に居合わせたルフィが受け止めて無事だったが、ルフィがいなければ大怪我をしていたに違いない。コビーとルフィは、市民を護るはずの海軍の態度に腑に落ちないものを感じた。
ヘルメッポが去った後、ルフィは塀を越えてゾロの前に歩み出た。
「おれは今一緒に海賊になる仲間を探しているんだ」
だが”海賊狩り”の異名を持つゾロは「海賊だと?ハン…自分から悪党になり下がろうってのかご苦労なこって」とバカにした。
ルフィは「おれの意志だ!海賊になりたくて何が悪い!!まだ誘うつもりはねェよ、お前悪い奴だって評判だからな。」と反論した。
「悪いヤツね・・・お前に逃がしてもらわなくてもおれは自力で生きのびる!!一か月ここに生きて突っ立ってりゃ助けてやると、あのバカ息子が約束してくれた。なにがなんでも生き延びて、おれはおれのやりたい事を成し遂げる!!!」と言いきった。
立ち去ろうとするルフィに、ゾロは、落ちて泥まみれになった砂糖おにぎりを取って、自分の口に放り込むよう頼んだ。
石まみれでぐちゃぐちゃになった砂糖おにぎりは、ルフィですら食べれる代物ではないと思ったが、それを無理やり食べたというか、呑み込んだゾロは「あのガキに伝えてくれねェか、『うまかった、ごちそうさまでした』ってよ」と頼んだ。
これを聞いたルフィの顔が、パッと明るくなった。
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ルフィが、女の子にゾロからの伝言を伝えると、女の子は「ゾロが悪い人ではない」と言った。
ゾロが海軍に捉えられたのは、ヘルメッポが放し飼いにしていた狂暴な狼が女の子に襲い掛かった時、狼を切り捨てて少女を守った為であったのだ。
「悪いのはモーガン親子よ!」と女の子は憤った。
そのヘルメッポは、いつものように町の人々をひれ伏せさせて、海兵を従えて我が物顔で町を練り歩くと、3日後にゾロを公開処刑にする事をふれこんでいた。ゾロのように処刑されたくなければ、自分に逆らうな、と高笑いをしながら。
それを聞いたルフィは飛び出して行って、ヘルメッポを掴まえて、ゾロとの”一か月の約束”について問いただしたが、ヘルメッポは「そんな約束はギャグだ、本気にする奴がバカだ」とあざ笑った。
ゾロは騙されているとも知らずに、この男との約束を信じ、クソ真面目に1か月絶食に耐えて生きようとしていたのである。
ルフィは怒りに任せて、ヘルメッポを殴りつけた。
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「決めたぞコピー!!おれはゾロを仲間に引き込む!!!」
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