ワンピースまんがぱうち(レビュー・ネタバレ)

ワンピースをまとめながら、フラグとなる詳細を記録しつつストーリーを追っていきます。

154話 アラバスタへ    (冬島・チョッパー登場-25)

2015年12月04日 | アラバスタ編




後に語り継がれるこの「ヒルルクの桜」は、まだ名も無きその国の、自由を告げる声となって夜を舞う。
ちょうどこの土地で、おかしな国旗を掲げる国が誕生するのは、もう少し後の話だ。







ピンクの雪が静まったころ、城では、ドクトリーヌとドルトンがいつまでも海の方を眺めていた。
おもむろにドルトンが「もう島を出た頃でしょうかね。医者として最高の心と、最高の腕を継いだトナカイとは・・・」とつぶやくと、ドクトリーヌは酒をあおりながら、「ヒルルクが命を賭けた”桜”が起した奇跡があるとすりゃ、あのヘッポコトナカイが海へ飛び出したことくらいかね。いっぱしの男ぶりやがって・・・ヒッヒッヒ」と、嬉しそうな笑顔で笑った。
ドルトンも穏やかな顔で「この国も埋まり変わりますよ、彼のように」と未来の奇跡を心に誓った。


そこへ、ドルトンの部下が息を切らせて駆け込んできた。
なんでも、「黒ひげ」を追って街にやってきた一人の男が、麦わらを被った海賊を探していたのだという。”エース”と名乗るその男は、「10日間だけアラバスタでお前を待つ」と伝言を頼んで消えたのだが、その時彼が持っていたのが、3千万ベリーの賞金首である”麦わらのルフィ”の手配書だった。

ドルトンは、ルフィ達がアラバスタへ向ったことを知っていた。アラバスタ王国のビビ王女が、彼らの仲間に混じっていたことを、とっくに気付いていた。

ドクトリーヌは、その手配書をぼんやり眺めていたが、「お前達・・・ゴール・D・ロジャーを知ってるかい・・・・?」と唐突に言い出した。

「D??ゴールド・ロジャーのことなら、知らない方がおかしいですよ」とドルトンが答えると、ドクトリーヌは「・・・今は、そう呼ぶのかい?」と珍妙な返事だった。

139歳の彼女は、かつてこの海を制した大海賊の事を知っているようだった。
「どうやら、うちのトナカイは大変な奴について行っちまったらしいね・・・、生きてたのか、”D”の意思は・・・」とニヤリとした。







その頃、海では新しい仲間の参加を祝ってドンチャン騒ぎが繰り広げられていた。ナミ以外のメンバーは、そこで初めてチョッパーが医者であることを知った。ルフィがチョッパーを仲間に誘ったのは、「七段変形面白トナカイ」だったからで、サンジに至っては「非常食」のつもりだった。

チョッパーの方も、医者といいつつ、医療道具一式を島に置いてきてしまったことを思い出して肩を落とした。
だが、その医療道具は、ちゃっんとソリに積み込まれてあった。ドクトリーヌは、チョッパーの行動をお見通しだったのだ。
ドクトリーヌとケンカのように言い争って承諾を得ないまま、礼や別れを告げぬまま別れてきた事に寂しさを感じていたチョッパーは、それがドクトリーヌ流の”見送り”であったことに気付いて、再び感動した。


チョッパーは、しんみりと干渉に浸る隙もないほどに賑やかで楽しいこの船のみんなを眺めて、「こんなに楽しいの、初めてだ!!」と笑った。





ウソップが叫ぶ。 「新しい仲間に乾杯だァァアア!!!!」
 




ルフィ達がアラバスタへ向うと同時に、バロックワークス達もアラバスタへと終結を始めていた。


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