むじな@金沢よろず批評ブログ

台湾、国際情勢、アニメなどについて批評

以前に比べて明らかに減っている芸能人の馬英九支持

2008-03-20 02:52:57 | 台湾その他の話題
従来台湾の芸能界の主流は中国市場の問題もあって、表向きは国民党支持が多いとみられた。2004年の時には、名だたる芸能人が連戦を支持、連戦が敗北した後の「7日抗争」でも多くの芸能人が国民党側に立った。
しかし今回は芸能人の支持表明は意外に少ない。以前は熱烈な青支持だった外省人の大小S姉妹は今回は馬支持を表明していない。現在馬英九を熱心に支持しているのは、もともと緑支持だった白冰冰だけ。白冰冰は愛娘を殺した陳進興の家族の弁護を謝長廷が引き受けたとして謝長廷を逆恨みして、熱心に馬英九支持をしているが、逆効果になっている。表向きの理由は「私は死刑廃止に反対だが、民進党は死刑廃止を主張しているから、今回だけは馬英九を支持した」といっているが、ところが馬英九も死刑廃止論者であることが明らかになっている始末。
馬英九にはもっとマトモな支持者はいないのだろうか?w
しかも、馬英九支持集会に呼ばれて歌ったことがあって、中国語ウィキペディアやメディアに「緑から青に転向した」とされてきた歌手のうち、謝宇威は私の取材に対して「青に転向したというのは誤解。私の民進党支持は変わりが無い」と言明しているし、ほかにも李炳輝、蕭煌奇、紀暁君らも、馬英九支持では有り得ないだろう。
もちろん謝長廷支持を表明しているのも少ないが、それは香港や外省人が支配している芸能界では当然のこと。
逆に、明らかに国民党の票田だったはずの芸能界での馬英九の支持は弱いことが、今回の特徴だ。そういう意味で台湾は成熟したといえるのかも。

それから一部日本でも伝わった民進党支持のタクシー運転手団体「全民タクシー」が馬英九支持に回った、というのも、実はほとんど情報操作、歪曲といえるようだ。「馬英九支持集会には一人1000元の弁当代が出たから行っただけで、実際には謝長廷支持だ」と言明するタクシー運転手が続々登場。実は幹部の一部が馬英九陣営に買収されただけで、傘下の運転手の民進党支持は変わっていないことが、その後明らかになっている。

こうした情報の歪曲や操作は、国民党陣営のお家芸というか、聯合報やリンゴ日報もよくやっている。
たとえば、「抗日運動家遺族の団体は、もともと民進党支持だったのが、今回は馬英九支持になった」とリンゴ日報などが報じたものは、もともと統一左派系で、民進党など支持していなかったし、18日には聯合報が「台湾電力労組」が「民進党支持から国民党支持に転換した」と報じていたが、台湾電力労組は原発問題などでもともと民進党とは対立しており、国民党(本土派)系だった。

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