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キリスト教会、その信者の歴史観 その三

2012-12-26 21:10:11 | マスコミ、ネット

その一その二の続き
 カトリックによる歴史観も香ばしい。今年8月、兵庫県在住で中曽千鶴子という自称カトリック保守、愛国活動家の2009年01月10日(土)付のブログ記事を紹介して頂いた。その一部を引用したい。

私自身、クリスチャンになってから ラス・カサス神父の「インディアスの破壊に関する簡潔な報告」を読み スペイン人のそのあまりの残虐さには キリスト教に対して疑問を持ったこともありました…
 メキシコでインディオが人間として扱われなかったその虐殺の時代に インディオに出現した聖母マリアで、インディオを虐殺から救ったといわれ アステカの女神、トナンツィンと同一ともされ、いまでもメキシコで最も信仰され、メキシコの国の守護聖人とされています…

 その後まもなく多数のアステカの人々がこの聖母像を崇敬するためにやって来て、次々に改宗が始まり 一説では十六世紀初めルター宗教改革で ヨーロッパで失われたカトリックの数だけこのメキシコで わずか数年で  <特大800万人のアステカ人のカトリックへの改宗>があったのです。
 またこの聖母は 石の蛇を踏みつぶすと言われる名を持ち 石の蛇というのは これまでにアステカの人々から一年に二万人の人身御供を要求していた神だったのですが アステカ人たちは 聖母を神から遣わされた方として理解し、人身御供の悪習は突然終わった ということです…

 この記事を紹介した shiretoko さんは、「「おつる」こと中曽千鶴子は、保守愛国者を名乗る活動家ですが、カトリックの真の姿をカムフラージュするために保守愛国者を詐称しているに過ぎない者」と一蹴しており、私もこれには同感だ。自称“保守愛国者”なのに日本語が惨い。文章に読点「、」があまり使われず、スペースで代用するという教養水準の程度が分かる悪文である。アステカ人の大量改宗も“特大”ではなく“最大”と書くべきなのだ。一応これで「日本シルクロード科学倶楽部副会長」の肩書を持つらしいが。

 shiretoko さんは、「カトリック信者によると、中南米侵略は、先住民を人身御供の邪神から救うために行われたもののようです」と述べているが、新教も全く同じ見解なのだ。2012-07-23付けの巨大虎猫さんのコメントを一部引用する。
学生時代、私の周囲にいたキリスト教の狂信者たち(教授も含む)は、「インカ帝国は、生贄の習慣があるなど道徳的に頽廃していたので、神に滅ぼされた。」とか「コンキスタドールは、悪魔的なインカの支配階級からインカの民を解放した。それが証拠に、インカ帝国滅亡後、キリスト教への改宗が急速に進んだ。」などとほざいていました…

 キリスト教徒が中南米侵略を正当化する際、決まって挙げるのは現地の生贄の習慣だが、実は聖書にもその習慣が見られる。士師エフタなど、己の一人娘を人身御供として神に捧げたことが士師記に記載されている。アステカ人が1年に2万人の人身御供を行っていたという根拠もないし、わずか数年で“特大”800万人のアステカ人によるカトリック改宗もでっち上げの可能性が高い。
インカ帝国展』の記事でも書いたが、インカ滅亡後、スペイン人への反乱が起きており、その時聖母が現れ、スペイン軍を守ったという伝説がある。指から砂を出して現地人の反乱を鎮めた聖母が稚拙な絵で描かれていたが、“征服最初の奇跡”とされた。

フニペロ・セラ』というブログ記事は実に興味深い。私はここで初めてフニペロ・セラという人物を知ったが、18世紀のカリフォルニア先住民に対し、強制改宗と虐殺を重ねた修道司祭がいたのだ。しかも1980年代、ローマ教会はこのセラを「聖人」に加える予定だったという。ラス・カサスのような聖職者は決して列福はされないだろう。

 たとえ日本生まれ日本育ち、母国語は日本語でも、キリスト教に限らず狂信者とは歴史認識など決して共有できないし、価値観や思想基盤そのものが完全に異なっているのが分かるはず。反日を露骨に表す“正直者”なら分かり易いが、保守を自称する愛国活動家は実に厄介だ。全員とは言わないが、日の丸天皇制を認めても愛国は擬態に過ぎず、最終目的は日本全土キリスト教化だと私は疑っている。
 このようなことを書くと、日本人特有の狭量と偏見を批判する輩も出てくるだろう。だが、欧州で2千年間暮らし続けたユダヤ人は理解されたのか?千年以上インドに住み続けているムスリムも必ずしも信用されていない。多民族多宗教国家では諸民族は相互無視と相互不交流が基本だった。

◆関連記事:「キリスト教の本質
  「カトリックによる日本侵略

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44 コメント

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何の確信もありませんが…… (のらくろ)
2012-12-30 00:27:58
直感的にピンとくるものがあったので、とりあえずカキコしてみます。ぐずぐずしていたらついに12月30日となってしまいました。年末のご挨拶を頂いたあとになってあわてております(汗)。

まずは、このブログ記事から↓
http://blog.goo.ne.jp/2005tora/e/764389666846717e4057e2162a467a9b

巨大虎猫さんに対しありとあらゆる妨害をしかけた教団は、ご本人が開陳していないので何ともいえませんが、私の直感的にはアメリカ発という気がしないでもない。アメリカは長いことピューリタンが「国教」扱いだったと思いますが、このピューリタンとは、「英国国教会」に承服できなかった当時のイギリスのはみ出し者で、これが大西洋を渡って独立13州のベースを作った。あとは引用先にあるように、つねに英国の向こうを張ってきたアメリカというある種の「奇形国家」のイデオロギッシュなバックボーンをなし、ローマカトリックに楯ついたヘンリー8世の英国国教会とたもとを分かつといった都合上、カトリック回帰のうえ「カルト化」したのがアメリカ・ピューリタンではないかと思うのです。
そして、こちらの読者にはいうまでもないことですが、我が国は先の大戦で「アメリカに」敗退し、占領下「アメリカの」キリスト系教団が大量に流れ込んできた。本物の占領軍は去って久しいのですが、彼らは未だに占領軍気取りでいるのでしょう。そしてそれにすり寄る日本人牧師・修道女といった構図で読み解くと、今回の一連のエントリーについてのひとつの解となっているのではないかと想います。何せ「英国国教会」系の教団なんて、我が国ではとんと聞いたことがない(私だけかもしれないが)ので。
RE:何の確信もありませんが…… (mugi)
2012-12-30 21:28:20
>のらくろ さん、

 紹介されたブログ記事は興味深いですね。英米といえば同じアングロサクソンのプロテスタント国家で、最も緊密な同盟国というイメージがありますが、英米は常に対立していた事実を指摘しています。『天皇と原爆』は未読ですが、この記事で初めて私は米西戦争での開戦の口実が“自作自演”、当時の標語が「リメンバー・ザ・メーン」だったことを知りました。ルシタニア号も非武装の客船ではなかったのですね。米国の謀略には言葉もありません。

 山本五十六にはフリーメーソン説がネットで出回っていますが、真相は不明です。そして南北戦争後、敗れた南軍の南部連合国大統領デーヴィスに足かせをつけて、残酷な見せしめをしたことも今回知りました。
 記事の中で西尾幹二氏はアメリカの政策を「宗教的信条」と表現していましたが、面白いことにブルガリア研究室さんも米国を「宣教師的側面」を抱えた国家と断言していました。
http://79909040.at.webry.info/201210/article_2.html

「英国国教会」系の教団は実は日本にもあります。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%97%A5%E6%9C%AC%E8%81%96%E5%85%AC%E4%BC%9A

 それでも「アメリカの」キリスト系教団が圧倒しています。これは開国以来のことだし、既に19世紀の中東でも、米国のキリスト系教団が英国系よりも熱心に布教活動をしていたことが、英国女性ガートルード・ベルの著書に載っていました。震災後の東北に来ている宣教集団も米国系ばかりです。
 ちなみにある人気ブログで、こんな書込みを見ましたが、貴方と同一人物でしょうか?

Unknown (のらくろ)
2012-12-25 23:06:01
満州やマレーでの武勇談になると止まらない祖父。しかし朝鮮のことになると押黙る。父はその理由を語ってくれなかったが、成人すると酒の席で叔父が教えてくれた。
祖父が戦後しばらくしてマレーから復員すると、裏の農地が「三国人」に奪われてしまっていた、と。旧城下町でそれなりの地主であった我が家は、戦後はかなり苦しい生活を強いられた。そして新幹線も停まる駅前には現在、パチンコ屋の喧騒が轟いています。
http://blog.goo.ne.jp/fukudaikichi/e/61feee75db648c1412afc2a06544b521#comment-list
魔女裁判や異端審問の現代版にすぎないだけ (巨大虎猫)
2013-01-05 21:35:24
あけましておめでとうございます。
キリスト者学生会の女性主事は、今では某福音派教会の牧師夫人となっていますが、学生であった(とは言っても、超難関の国立大。偏差値がずっと下のこのお方に愚か者呼ばわりされる筋合いはない。)私に「うちには、大学教授もいれば医者もいれば弁護士もいるのよ!その人たちが言わないようなことを、どこの馬の骨ともわからない学生ごときに言われる筋合いはないのよ!!」と絶叫しました。この言葉でも分かるように、「神の前では皆平等」という御題目は建前に過ぎないのです。
奇異に感じられたかもしれませんが、魔女裁判や異端審問などの歴史の本に出ていることが、形を変えて現在進行形で行われているだけのことです。
RE:魔女裁判や異端審問の現代版にすぎないだけ (mugi)
2013-01-05 22:44:57
>巨大虎猫さん、

あけましておめでとうございます!本年もよろしくお願い致します。

 件の女性主事は今では福音派教会の牧師夫人ですか。似た者夫婦と言いますから、牧師の夫もろくでなしなのでしょうね。仰る通り、貴方への様々な弾圧はまさに現代版の魔女裁判や異端審問です。おそらく今でもかたちを変えて、似た様なことが日本でも行われているのでしょうね。

 それにしても、福音派教会に大学教授や医者、弁護士もいたとは、私の様な根っからの異教徒には不思議でなりません。オウム幹部にも高学歴の者が多かったそうですが、なぜ入信したのか未だに謎です。いかに悩みがあったにせよ、宗教に入れ込む人には何か共通点があるのでしょうか。
 桃栗さんは宗教とは、現実逃避と自己満足とコメントしていたことがあります。キリスト教に限らず入信によってステータスを得たと勘違いする者もいるようで。
西尾幹二 (室長)
2013-01-06 09:38:21
mugiさん、こんにちは、
 上記の「のらくろ」さんのコメントに引用された西尾幹二氏の意見は同氏のブログ(www.nisiokanji.jp/blog/)に掲載されています。小生はこのブログを最近読んで、キッシンジャーの「外交」と同じことが書いてある、と思いました。
 米国の歴史を考えれば、清教徒たちが建国し、対英独立戦争で独立したように、英国本国をまず追い落とすための長い闘争の時代があったのです。第二次大戦後ようやく、最終的に英国を追い落として、自らが世界の先頭に立った、ということでしょう。
 英国国教会の日本における影の存在として、立教大学などの教育機関があるということも、知っておいてよい知識ですが、米国系のキリスト教団体は、恐らく無数にあるのでしょう。
 ともかく、米国が、一種の宗教国家で、いわば中東のサウジアラビアと同様に、ある種の宗教的使命感を看板に掲げて行動する国民が主体である、そういった国民の目をくらましつつ、国益外交をしたのが、Franklin Rooseveltである、ということ。これがキッシンジャーの意見です。こういった事情を忘れていると、米国外交の真の心理的裏付けを理解できないということだと思う。

 占領軍として、大阪の孤児院に支援を続けた陸軍部隊(大隊)が、ハワイで、いまだにこの孤児院に支援の手を差し伸べている、そういったことも、ハワイに住んでいた時に知る機会がありました。1980年ころでも、まだ孤児院に粘り強く支援を継続していたのです。そういう歴史も、占領軍当時から引き継いでいる側面もある。すなわち、米国人たちは、ある意味善意で外国に接してきている、それが米国民の感情です。

 他方で、西尾氏の言うように、米国民の信念から、日本の歴史、伝統、文化、宗教などにメスを入れようとした占領政策の負の側面もある。複雑なのです。
訂正 (室長)
2013-01-06 09:40:25
すみません、上記のブログアドレスに誤記がありました。正確には下記の通りです。
http://www.nishiokanji.jp/blog/
RE:西尾幹二 (mugi)
2013-01-06 21:02:32
>室長さん、こんばんは。

 西尾幹二氏のブログ紹介を有難うございました!軽く目を通しましたが、実に面白そうですね。

 英国国教会は植民地で教育機関創設に力を入れていましたね。特にインドにはミッションスクールをつくり、現地人協力者の養成機関になりました。ただし、パールシーがいい例で、そこで学んだインド人が必ずしもキリスト教に改宗したとは限りませんでしたが。

 当然日本でも同じことをしていましたが、それよりも米国系の方が圧倒していた。のらくろさんへのコメントにも書きましたが、19世紀でも既に米国系のキリスト教団体は中東で熱心に布教活動をしていたのです。当時からシリアにはクリスチャンも多く、米国系のキリスト教団体は彼ら相手に布教しました。そのため現地では混乱と対立が生じたことが、英国女性の記録にも載っています。何やら今のシリア内戦に通じる様な…

 孤児の支援といえば聞こえは良いですが、“協力者”養成の側面があるはず。米国の忠実な僕になるよう調教されている…と書けばキツいでしょうか?日本の歴史、伝統、文化、宗教などにメスを入れ、その土台を突き崩す狙いもあると私は見ています。
 巨大虎猫さんは他のブログで興味深いコメントをしていました。クリスチャンホームに生まれ育った彼の意見には説得力があると思います。

「第2次大戦後に来日したアメリカ人宣教師・聖職者の相当数が戦争中は対日諜報活動に従事していたそうですから、戦後はCIAのエージェントをやっていた可能性も大いにあります。(後者の件は私単独の推測ではなく、出版物化もされています。高校生の時、地元の公立図書館でその手の書籍を見たことがあります。彼らはアメリカ諜報機関の手先をやって、日本人の反日世論を形成するつもりなのだそうです)」
http://cookingfoil.blog106.fc2.com/blog-entry-160.html#comment2168
旧ソ連が学んだイエニチェリの教訓、他 (巨大虎猫)
2013-01-07 05:47:29
まだ大学生だった頃のことですが、有名なアメリカ人老宣教師(D志社大学にその名を冠して建てられた記念館がある)が所属教会に宛てて書いた手紙を日本語に訳したことがありました。そこには、同じ“LCVP”(「上陸用舟艇」)に乗っていた人たちの会合に出てきた、という記載があり、私はギョッとしました。彼は、太平洋戦争に情報将校として従軍したようです。あと、この大学の名誉教授となっていたオーティス・ケーリー師。彼は、戦時中、ハワイの捕虜収容所長として、日本人捕虜の尋問及び情報分析を行っていました。大尉という階級でありながら、なぜか大統領と直接やり取りしていました。キリスト教の宣教師・聖職者でもあったので、一目おかれていたのでしょう。
さて、孤児を出身国の文化や伝統から切り離して教育するのは、親がいる子供に比べて容易ではないかと思います。オスマン帝国のイエニチェリは、人工的に作られた孤児であったので、キリスト教徒の子供でありながらキリスト教徒に対して残忍なことができたそうです。それを教訓として継承したとされる旧ソ連の暗殺部隊も孤児を多数抱え込んでいたそうです。(肉親の愛情を知らないので、育て方次第では非常に残忍な人間に育て上げることも可能なのだそうです。)
イェニチェリ (室長)
2013-01-07 17:01:31
こんにちは、
 小生は浄土真宗系の高田本山(三重県に多い宗派)の仏教徒ですから、キリスト教を擁護する立場ではありません。しかし、歴史を見るときは、米国人の自らの主観も見ていく方が分り易いこともある。彼らが孤児院を支援する意図には、主観としての「善意」を現地ハワイでの孤児らへの歓待ぶりなどから感じたことは確かです。別にスパイとして教育しようなどという、そういう意図は見えませんでした。
 
 また、オスマン朝のイェニチェリ制度は、デヴシルメと言って、正教会系、あるいはアルメニア教会系の子弟を子供のころに徴用したのですが、既に10代前半頃の少年を徴用した。未だにフランス革命などの影響で、「民族意識」なども形成されていないころの制度で、ある意味科挙による人材発掘と似た制度でした。
 秀才であったり、眉目秀麗であったり、身体頑強で優秀な兵隊になれそうな者も採用された。秀才は、官僚として、眉目秀麗な者はスルタン側近の近侍として、それぞれ使用されたほか、身体頑強なものは兵隊へと育てられた。いずれにせよ、身分はスルタンの「奴隷」でも、実質は科挙に合格して出世コースに乗った人材と言えた。だから、必ずしも悲しい別れではなく、村落からは祝辞とともに送り出されたようです。
 子供を奪う悲惨な制度というのは、民族主義の時代の「悪罵」的宣伝とも言われます。

 なお、ハワイの日系人会幹部などで、戦時中に語学兵として、通訳、または日本軍電報の暗号解読などに活躍した人々も、戦後ハワイの社会では堂々と自分たちの活躍ぶりを誇っていたし、CIAに雇われて「危険な邦人名簿」を作成した人が、後に奨学金を得て、大学法学部を出て、ハワイの最高裁判所判事になったりして、尊敬されていました。米国民として、「祖国」に貢献したことを誇りにしていました。日本が嫌いなわけではなく、米国市民としての義務を立派に果たす、これは、当時の多くの日系人の親たち(自分たちは日本国籍だが)が望んだ道でもありました。
 歴史には、いろんな方向からの視点が必要です。占領軍の軍政がもたらした日本への悪影響も、あるいは占領軍が守ってくれた日本人の生命も、どちらも真実だと思う。
RE:旧ソ連が学んだイエニチェリの教訓、他 (mugi)
2013-01-07 21:45:06
>巨大虎猫さん、

 アメリカ人老宣教師やオーティス・ケーリー師のお話は興味深いですね。同志社大を興した新島襄の妻が、今年の大河ドラマのヒロインというのが気にかかります。NHKに限らず日本のТVドラマで、とかくクリスチャンは良い役ばかり。これもGHQやアメリカ諜報機関の洗脳の一環?
 旧教の聖職者も諜報活動に従事していたし、法王庁の情報機関は優秀さで知られます。宣教師は全世界にいるし、彼等は俗世の政治家顔負けです。

 以前、「日中戦争と欧米人宣教師」と言う記事を書きました。これにタイに詳しいブロガー Kuantan さんから、インドシナでの宣教活動の実態を教えて頂きました。少数民族を利用するのは昔からですが、「孤児の保護と称した児童虐待、小児性愛斡旋のようなことばかり」とか。室長さんも私もこれは初耳だったし、「白人諸国の諜報活動に利用されて」いるそうです。
http://blog.goo.ne.jp/mugi411/e/d67de6487534a7db5c60ca3563d81551#comment-list

 オスマン帝国のイエニチェリは帝国精鋭として有名ですが、元は主にバルカンのキリスト教徒の子息が中心でしたね。ブルガリア映画『略奪の大地』では冷酷非情なイエニチェリ隊長が主人公で、彼は生まれ故郷の村で略奪、虐殺を重ねます。ただ、この作品の史実の信憑性にブルガリア室長さんは疑問を呈していました。
http://blog.goo.ne.jp/mugi411/e/ac40d01ab9fcaa58324e5613e1acb1f9

 そして、旧ソ連の暗殺部隊がイエニチェリを参考にしたことも初耳です。テュルク系民族もかつてはアラブやイランで奴隷にされていたし、帝国を建国するや、支配下の民族を自分たちの奴隷にしました。