盤上の悪魔

囲碁、哲学(人間原理、相対主義、プラグマティズムとか)、ラノベなんかを中心にしてます。

人類が滅亡しないなら、ほとんどの人間は、地球外で生まれることになる。

2017年06月06日 21時38分30秒 | 人間原理
宇宙のあちこちに、人類と同じような文明があり、人類と同じような歴史を歩んでいると仮定する。

その文明の半分くらいは、核兵器が開発されてから100年程度で核戦争を起こして滅び、半分くらいは危機を乗り越え、宇宙に進出し、滅亡のリスクのほとんどない、長い歴史を刻むとする。


この場合、宇宙に進出した後の人口は、進出する前の人口を遥かに上回り、期間も長くなると思われるため、宇宙に進出した後の人口は、宇宙に進出する前や、滅びる文明に属する人の数を遥かに上回る。

従って、ほとんどの人は、自分が宇宙に進出した後の文明に生まれたことに気づくことになる。

逆に、自分が、宇宙に広がる前の文明に生まれたことに気づく人はごくわずかである。


ではどの程度文明が滅亡する頻度が上がれば、この比率は逆転するだろうか。

宇宙に進出する文明の人口は明確な制限がないように見える。

また、一つの惑星の生態系に依存せず、広範囲に広がった文明が、短い期間で滅亡する可能性はあまりないように見える。

人口も多く、存続期間も長いならば、宇宙に進出した後の文明の総人口が宇宙に進出する前の総人口の100倍あるいは1万倍、あるいは100万倍でも不思議はない。


従って、宇宙に進出する以前の世界に生まれる人の数が、宇宙に進出した後の世界に生まれる人の数に比べて無視できない割合になるためには、相当文明が滅亡する頻度が高くなければならないことになる。


自分が地球に生まれたことに気づいた人間は、人類がかなり高い確率で滅亡することを覚悟しなくてはならない、というわけだ。
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